インセンティブに関するアンケート調査(インセンティブ制度を実施している会社にお勤めの20歳以上の男女対象) 

2018年11月29日

JTBは、企業が自社の営業担当者や販売代理店に対して実施している、「インセンティブ」に関して調査を実施。
調査対象は、インセンティブ(セールスコンテスト)や表彰式、パーティーを実施している会社にお勤めの20歳以上の男女。

調査結果


Q1:現在あなたの会社が実施しているインセンティブ制度について、どのようなことが課題であると感じますか?(最もあてはまるものひとつだけ)

■企業側は「取り組む対象者が限られている」が最多、対象者側の最多は「やる気が高まってこない」
 インセンティブ制度についての課題を聞いたところ、企業側、対象者側で意見が異なる結果となりました。企業側は「取り組む対象者が限られている」(25.0%)、「結果として入賞者の顔触れが変わらない」(18.3%)など、いつも同じような受賞者であることが課題と感じていることが多いことが分かりました。
 一方、対象者側は「やる気が高まってこない」(24%)、「マンネリ化している」(23.4%)が多く、インセンティブ制度自体に魅力を感じていないと思われる意見が多い結果となりました。このことから、企業側は導入しているインセンティブ制度について、社員間の温度差や効果についての検証が必要であると考えられ、また、対象者側の意見からもモチベーションにつながる取組みや施策を打ち出し、制度そのものを見直すきっかけになるとも言えます。

【課題を感じる理由】(一部抜粋のコメントも含む)
・マンネリ化している
内容が同じで変わり映えしない(対象者側/50代男性)、変化に乏しく有効な施策になっていないと感じる(対象者側/30代男性)インセンティブの基準や内容が変わらないため新鮮味がなくなかなかモチベーションが上がらない(対象者側/30代女性)

・結果として入賞者の顔触れが変わらない
非入賞者がなぜ入賞しないのか、どうすれば入賞するのか考えたり、誰かに相談することをしないから(企業側/40代男性)大体いつも同じ人で特別感がなくなった(企業側/30代女性)、良い顧客を抱えている者が良い成績を残す事実を変えていきたい(企業側/50代男性)

・取り組む対象者が限られている
やる気のないものと有るものの差が明確になってきている(企業側/40代男性)、成果を上げる社員はいつも同じ顔ぶれだから(企業側/20代男性)

・対象者のやる気が高まってこない
やる気を引き出せていない(企業側/40代男性)、誰がどんな基準で表彰の対象になるかわからない(対象者側/40代男性)、どんなインセンティブがあるかわからずやる気がでない(対象者側/30代女性)、特別感がないため目標にしている人が減少している(対象者側/50代男性)、達成基準があいまい(対象者側/30代女性)、経営陣の求めるものと労働側の求めるものが違う(対象者側/40代男性)

・効果の可視化ができない
インセンティブと成果の因果関係を数値で表すことができず効果が不明(企業側/30代女性)、まさに効果の可視化ができないから(企業側/50代男性)、たまたまの成果が多い(企業側/40代男性)

・組織としての目標が達成できない
エリアの特性や個人の力量に左右され全体としての効果が不明(企業側/40代女性)、やる人とやらない人に差が出てきている(企業側/40代男性)、社員のモチベーションにばらつきがあるから(対象者側/40代男性)、目標が統一化されていない(対象者側/20代女性)、インセンティブが形骸化しそのために頑張るという気持ちになっていない(対象者側/50代男性)

 「課題を感じる理由」のコメントからも、企業側は、インセンティブ制度の効果を可視化できないことを課題ととらえ、優績者、非優績者間でのモチベーションの差や、やる気を引き出せていないことを解決したいと考えていることが分かります。一方、対象者側は、インセンティブ制度の内容や対象についての告知が足りていないという意見や、企業側と対象者側で求めているものが違うと感じていることから、企業側によりモチベーションの上がるインセンティブ制度の設計を求めているといえます。

Q2:現在お勤め先のインセンティブキャンペーンの報奨として、受け取ったり体験したりすることで、目標達成へのやる気が高まると思うものをすべてお選びください。(複数回答)

■「現金」が1番多く、次いで「ギフト券」という結果に
 報奨内容として最もやる気が高まると回答されたのは「現金」の26.9%。次に多い「ギフト券」は18.2%、以下、「特別休暇」、「優績者だけの旅行」、「表彰式&パーティー」、「カタログギフト」と続きます。人気の高い「現金」「ギフト券」以外にもモチベーションがアップする上位の報奨内容には色々な形があることが分かります。また、企業側と対象者側それぞれの回答でも「現金」「ギフト券」「特別休暇」の上位3項目は変わらない結果となりました。企業側では4位以降についてさほど差が見られない結果でしたが、対象者側では「優績者だけの旅行」(11.2%)が10%以上の比較的高い回答率となり、対象者にとっては旅行もやる気が高まる報奨内容として人気が高いことが分かりました。

Q3:現在お勤め先のインセンティブキャンペーンの報奨として、受け取ったり体験したりすることで、目標達成の思い出に残ると思うものをすべてお選びください。(複数回答)

■最も多かったのは「優績者だけの旅行」19.6%、「現金」は2番目の18.5%
 目標達成の思い出に残る報奨内容は、次回へのモチベーションにつながる可能性が高く、インセンティブ施策には重要だといえます。「表彰式&パーティー」「記念品」(いずれも15.2%)も「旅行」「現金」に次いで高い結果となり、対象者にとって思い出につながる報奨内容と捉えられていると考えられます。

 属性で比べてみると、男性と女性では「思い出に残ると思うもの」の意識に違いがあることが分かりました。男性は「現金」を選ぶ方が最多数、次いで「優績者だけの旅行」という結果に。女性の場合は、最多数が「優績者だけの旅行」、次いで「表彰式&パーティー」で、「現金」と答えた方は全体の14.4%とさほど多くない結果となりました。年代別では、「優績者だけの旅行」を選んだ方が男女とも50代が1番多く、「現金」を選んだ方は男女とも働き盛りともいえる40代が1番多い結果となりました。20代の男女では、「表彰式&パーティー」を選んだ方が一番多く、若い世代では会社から表彰されるなど、達成感を感じられる経験ができる場が思い出に残ると感じているようです。性別、年代別で大きな違いがあったのは、男性では20代、女性では60代が多かった「ギフト券」と「特別休暇」でした。

Q4:現在お勤め先のインセンティブキャンペーンの報奨として、受け取ったり体験したりすることで、内容を誰かに伝えたくなると思うものをすべてお選びください。(複数回答)

■「現金」(21.2%)「優績者だけの旅行」(20.0%)が上位に
 受賞した報奨内容について、誰かに伝えたくなるのは「現金」が最も多く、僅差で「優績者だけの旅行」が2番目に多い回答となりました。次いで「表彰式&パーティー」の14.4%、「特別休暇」の11.4%など、Q3の「思い出に残ると思う報奨内容」の回答に近い結果となり、「誰かに伝える=思い出になる」には相関性があるとも考えらます。
 また、「優績者だけの旅行」の経験がある方のみに対して聞いてみると、誰かに伝えたくなるのは「優績者だけの旅行」と回答する方が圧倒的に多く、次いで「表彰式&パーティー」という結果となりました。インセンティブトリップ経験者の大多数が「旅行」や「表彰式」など、実際に体験された内容を「誰かに伝えたい」と思っていることが分かりました。

調査概要


「インセンティブに関するアンケート調査」
・調査対象:インセンティブ(セールスコンテスト)や表彰式、パーティーを実施している会社にお勤めの20歳以上の男女。
・調査地域:全国
・調査方法:マクロミルモニターを利用したインターネット調査
・調査時期:2018年6月27日~6月29日
・有効回答者数:416サンプル
・調査委託先:株式会社マクロミル

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