「ダイバーシティ」に関する調査(20代~60代の働く人対象) 

2017年10月05日
アデコは、20代~60代の働く人を対象に「ダイバーシティ」に関するアンケート調査を実施しました。

〈調査内容サマリー〉

・「ダイバーシティ」という言葉の捉え方は、国籍や性別が多様化する「デモグラフィー型」が上位を占める
・7割以上が「ダイバーシティ」の重要性を認識。役員、部長、女性がより重視している傾向
・約4割の企業が「ダイバーシティ」への取り組みを行っていない
・回答者の約7割が、「ダイバーシティ」の取り組みによる効果を実感できていない
・「多様な働き方に対応した評価制度の導入」と「柔軟な働き方」の実現支援が「ダイバーシティ」の推進に必要
・「ダイバーシティ」推進への懸念は、「人事評価」、「人財の管理や育成」が難しくなること

〈調査結果詳細〉

(1)「ダイバーシティ」という言葉の捉え方は、国籍や性別が多様化する「デモグラフィー型」が上位を占める
「ダイバーシティ」とは、どのようなことを指していると思うかを聞いたところ、「国籍が多様化すること」(39.2%)が最も多く、次いで「性別が多様化すること」(38.8%)、「様々な価値観をもつ従業員が存在すること」(23.9%)の順に多い結果になりました。また、「ダイバーシティという言葉を知らない人が2割以上いることもわかりました。
ダイバーシティには、実務に必要な能力・経験に関する「タスク型」と、性別・国籍などの視覚的にも分かりやすい「デモグラフィー型」の2種類があり、デモグラフィー型の要素が1、2位を占め、タスク型要素に大きく差をつける結果になりました。

(2)7割以上が、「ダイバーシティ」の重要性を認識。役員、部長、女性がより重視している傾向
「ダイバーシティ」が重要であるかを聞いたところ、「非常にそう思う」、「そう思う」の合計が7割以上にのぼり、ダイバーシティを重要視する傾向がうかがえました。役職別でみると、役員、部長の層が重視しており、また、性別で見ると、女性のほうが男性よりダイバーシティをより重視する傾向にありました(「非常にそう思う」と「そう思う」の合計が、男性は69.4%、女性79.5%)。

(3)「人財の多様性を増すため」、「優秀な人財を確保するため」など、人財力の向上のために「ダイバーシティ」は必要
(2)の質問で「ダイバーシティが重要である」と答えた回答者に対し、その理由を聞いたところ最も高い支持を得たのは「人財の多様性を増すため」(55.1%)で、次の「優秀な人財を確保するため」(44.8%)とは10ポイント以上差をつける結果になりました。また、「多様な視点を商品、サービスに活用するため」が三番目に多く、多様性をビジネスに反映したいという目的意識があることも分かりました。

(4)「ダイバーシティ」への取り組みをしていない企業が約4割。取り組み内容は、「女性」の採用・登用が最多
勤務先の「ダイバーシティ」への取り組み状況については、「推進していない」が約4割、「推進している」が3割強と、回答が割れる結果になりました。さらに、「わからない」が約3割を占めることから、企業がダイバーシティを推進していても、社員への周知が進んでいないことも予想されます。
企業規模別に見ると、1000人以上の規模の3割以上は取り組みを推進しており、中小規模の企業より大手企業の方がダイバーシティ推進への取り組みが盛んであることが分かりました。また、実際に取り組んでいる内容は、「女性の採用、登用」が最も多いという回答になりました。

(5)約7割が、取り組みによる効果を実感できていない。生産性の向上や仕事への姿勢に効果がみられる。
「ダイバーシティ」の取り組みの効果については、「良い効果があった」という回答者は25.3%にとどまる一方で「わからない」と回答した人が7割近くに達しており、まだ実感できる具体的な成果が上がっていないことが想定されます。一方で、効果があったという回答者へ、具体的な事例を聞いたところ、ワークライフバランスの改善による生産性の向上や、人財の多様化による新しいアイディアの増加、仕事への姿勢や社内風土の変化に効果があったとする意見が多くありました。

【良い効果の事例】

・価値観の多様化によりアイディアが増加した
・それぞれの事情にあった働き方の選択肢を増やすことで、生産性向上が見られた。
・ワークライフバランスの推進(例:早帰りデー、時短勤務、在宅勤務、等々)を5年以上行っており、「長い時間働くことが美徳」という価値観から、「効率的に働き、成果を出し、個人の時間も大切にする」という価値観へ転換できた。
・テレワーク活用による育児・介護を行う社員が増えた。

(6)「多様な働き方に対応した評価制度の導入」と「柔軟な働き方」の実現支援が「ダイバーシティ」の推進に必要
「ダイバーシティ」の取り組みで、不足していることや課題について聞いたところ、「多様な働き方に対応した評価制度の導入」が最も多く(31.5%)、次いで「在宅勤務や時短など、柔軟な働き方の推進」(20%)、「ワークライフバランスの推進」(16.1%)、「能力・経験・価値観の異なる人財の採用、登用」(15.7%)となりました。

(7)管理職自身が、「管理職の意識改革」の重要性を強く感じている。
「ダイバーシティ」を推進する上で最も重要なことについて、全体では「管理職層の意識改革」(25.9%)、「柔軟な働き方の推進」(25.4%)、「経営層レベルでのコミットメント」(18.4 %)と、企業としての取り組み・意識改革が重要だと感じていることが分かりました。役職別に見ると、管理職(部長、課長、係長/主任)は、「管理職層の意識改革」を最も重要視しており、それ以外の層「会長/社長、役員、一般社員・職員は「柔軟な働き方」を最も重要と捉えていることが分かりました。

(8)「ダイバーシティ」への懸念は、「人事評価」、「人財の管理や育成」が難しくなるが上位
「ダイバーシティ」を推進する上でのデメリットとして、「人事評価が難しくなる」(39.1%)、「人財の管理や育成が難しくなる」(27.1%)、「負荷が大きくなる社員が生じる」(27.0%)など、多様な人財の評価・育成、社員間の負荷の分担など、マネジメント面で危惧する傾向がありました。その一方で、定着率や仕事のスピードの低下を懸念する回答は10%前後に留まっているため、それらに対する懸念は少ないことが分かりました。


【調査概要】
調査期間:2017年8月2日~2017年8月6日
有効回答:2,159人
調査方法:インターネット調査(日経BPコンサルティング調べ)

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