職場での体験が企業価値に与える影響を分析(世界12ヵ国従業員に調査) 

2017年06月22日
総合不動産サービス大手のJLL(ジョーンズ ラング ラサール)は、働く場所・環境(「ワークプレイス」)における従業員の体験(「エクスペリエンス」)が企業価値や業績にもたらす影響を分析したレポート「ヒューマン・エクスペリエンスがもたらすワークプレイス」を発刊いたしました。

本レポートは、JLLが先に発表した「Future of Work」(6月15日発表)の具体的施策の一部であり、世界12ヵ国(オーストラリア、中国、フランス、ドイツ、インド、イタリア、日本、オランダ、南アフリカ、スペイン、英国、米国)の40社から、7,000名(従業員数100人以上の企業で働く18歳から65歳の男女)を超える従業員に調査した結果をまとめたものです。

近年、「働き方改革」が企業にとって最重要課題になっており、働き方や働く環境に対する関心が高まっています。本レポートでは、オフィスをはじめとする働く場所での体験が、働き方と企業の業績に変革をもたらすこと、特に、3つの体験①「Engagement(エンゲージメント): 会社との結びつきや愛着」、②「Empowerment(エンパワーメント): 働くスペースやツールの選択の自由が与えられていること」、③「Fulfillment(フルフィルメント): 満たされた幸せな感覚」が、企業価値向上に重要な要素であると分析しています。

今回の日本を対象とした調査結果では、働く場所・環境の一人当たりのスペース効率は高いものの、クリエイティブな環境やフレキシブルさに欠けるオフィス運営や制度が従業員の体験に悪影響を及ぼす傾向があり、結果、生産性の向上を抑制しやすい環境であると解析しています。
働く場所の改革こそが、日本の働き方改革に大きな影響を与えることが鮮明になりました。

以下、日本の働く場所・環境の現状と課題、企業価値を向上させうる3つの要素「エンゲージメント」、「エンパワーメント」、「フルフィルメント」を取り込む重要性を説いています。

■日本の働く場所・環境の現状

・日本で一般的なワークスペースの種類はオープンプランオフィスであり、平均68人で共有しており、世界平均45人の1.5倍で、最もスペース効率が高い

・10人に1人がデスクやコンピューターを共有するフリーアドレスで働いている

・日本の従業員はオフィスにいる間の流動性が低く、同じデスクで過ごす時間が世界平均66%と比べて75%と長い

・日本の企業は、従業員に対してイノベイティブなスペースを提供している割合が少なく、アジア太平洋諸国と比較して最低値である

■企業価値を向上させうる3つの重要な要素

1.エンゲージメント
従業員の愛着心や繋がりといった企業へのコミットメント感です。エンゲージメントを向上させることにより、従業員のパフォーマンスと効果を駆り立てる「コミットメントへの意識」を育てます。

・コラボレーション、創造性、ワークライフバランス、ウェルビーイング(心身の健康)を促進させるフレキシブルなスペースをオフィス機能に追加することで、エンゲージメントを促進する
・クリエイティビティや起業精神を育み、人材の採用や維持に役立つオフィススペースを活用する
・従業員の業務効果を高めるため、ワークプレイスの密度低減を考慮する

2.エンパワーメント
働くスペースやツール選択の自由が与えられていることです。継続的に多様な働く機会を与えられることにより、企業の信頼感と透明性を構築でき、働く目的を持ちながら業績を向上させていく事ができます。

・従業員のエンパワーメントとエンゲージメントを高めるために、ワークプレイスにおいて、信頼が築ける組織文化やマネジメントスタイルの構築を促進する
・従業員のパフォーマンスと生活の質の向上を図るために、社内外のさまざまな場所で仕事ができるようにする
・「集中の場、再生の場、動きやすさ」を意識してデザインしたスペースを提供する

3.フルフィルメント
表面的なレベルの豊かさを超えた「快適に感じる働き方」(コンフォート感)です。「クリエイティビティ」と「幸福感」といったポジティブな従業員の経験は、企業価値向上に繋がります。

・ワークプレイスの文化とデザインに、幸福感とクリエイティビティを追加する
・従業員の健康とウェルビーイングをサポートする新しいスペースとイニシアチブを考慮する
・従業員のウェルビーイングとエクスペリエンス向上に特化した新しい専任職を導入し、組織構造に「エクスペリエンス」を正式に組み入れる

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