クリスマス・年末年始の店舗営業・販促企画動向調査(調査対象:中小自営業者を中心) 

2015年12月22日
口コミ店舗検索サイト「エキテン」を運営するデザインワン・ジャパンは、クリスマス・年末年始の店舗営業・販促企画に関する実態を把握するためのアンケートを実施し、中小自営業者を中心に約6800店舗の回答を得ました。

【主な調査結果】

11月前半時点で「既に年末商戦の準備を開始している」との回答が14%
11月前半の調査時点で、既に14%の店舗が販促企画の準備を始めていると回答。特に、飲食店やヘアサロンなど、年末期が商戦期として定着している業界では、2割以上が準備を始めていた。

販促実施店舗の7割がWEB活用、紙からWEBへの販促費シフトが鮮明
販促企画の予定があると回答した店舗のうち、70%が自店のホームページ・SNSを媒体として利用すると回答、他方で紙の広告媒体利用は10%に留まる。店舗の規模に関わらずWEBが店舗販促のスタンダードになりつつある。

特別メニューや一律割引の実施業種拡大、施策の多様化・複数併用も進展
販促企画は「特別メニュー」と「一律割引」の2種が飲食店以外の業種にも広がりを見せている。粗品プレゼントやパーティ企画など回答のバリエーションも増え、複数回答率も上がっていることから、多様化・複数施策併用が進展している印象。

【調査結果サマリ】

1,クリスマス・年末年始の休業日数

○全体
休業日数では、全体で見ると約半分の54%が「4~6日」と回答。他方、「無休」との回答も10%ありました。業種や従業員規模に応じ、大きく対応が分かれている印象です。

○業種別の比較
ペット・動物関連業は「無休」と回答した数が36%でトップ。また宅配・生活サービス業も33%と「無休」の割合が高くなりました。逆に「7日以上」と回答した割合が高いのは、習い事・スクールの39%、住宅・不動産の31%でした。ヘアサロン・ネイル、ペット・動物関連業で「7日以上」と回答した数はわずか2%であることを考えると、業種ごとに大きな違いが見受けられます。

○従業員規模別の比較
「無休」と回答した割合が1番多いのは10人以上の店舗(14%)で、7日以上休業と回答した割合も10人以上が一番多くなりました(16%)。1~2人の店舗の場合、「7日以上」との回答は8%と少なく、「無休」もしくは「1~3日」と回答した割合が41%でした。小規模店舗ほどクリスマス・年末年始にあまり休みを取っていないという傾向にあります。

2,クリスマス・年末年始の休業時期

○全体
「年末の数日と三が日」との回答が50%で最多でした。逆に年末には休まず、「三が日」もしくは「三が日+年始の数日」を休むという回答は33%という結果になりました。

○業種別の比較
ヘアサロン・ネイル、グルメ・レストラン、宅配・生活サービス業等消費者に身近な業界ほど、休業日を削ったり、休業時期をずらしたりする傾向にありました。特にグルメ・レストラン業は「元旦のみ」が16%で全業種トップ、無休も10%と平均より高めです。最近の飲食店は三ヶ日中でも営業するお店が多くなった印象がありますが、他の業種と比較してもその傾向がデータに表れています。

○従業員規模別の比較
「無休」「元旦のみ」と回答した割合は、10人以上の店舗が20%に対し、10人以下の店舗ではいずれも10%近辺となりました。1~2人の店舗は「三が日のみ」と回答した数が20%と多く、休業の日数だけでなく時期でも従業員規模で大きな差が出ています。

3,クリスマス・年末年始の販促予定

○全体
準備・未準備合わせ、「予定している」という回答は合計で28%、「未定」が28%、「実施する予定はない」が44%でした。約半数が販促企画実施の予定がないという結果になりました。
しかし他方で、11月前半の調査時点、割と早い段階でも既に14%の店舗が販促企画を予定していることは注目に値します。それだけの店舗が、商戦期を先読みし、計画的にスケジュールを組み立てているということになります。

○業種別の比較
準備・未準備合わせ、予定しているという回答が多い業界は、グルメ・レストラン(41%)ヘアサロン・ネイル(38%)でした。他方、住宅・不動産では13%の店舗しか販促を予定していませんでした。ここではやはり業種の差が大きい印象です。
なお、グルメ・ヘアサロンなど、年末期が商戦期として定着している業界では、既に準備を開始している割合も、グルメ(20%)、ヘアサロン(25%)と、非常に高い水準です。

○従業員規模別の比較
10人以上の店舗では、予定しているとの回答が22%でした。他方、1~2人の店舗では11%に留まり、大きな差が見られます。また1~2人の店舗では47%が実施予定がないと回答。小さい店舗ほど販促費まで手が回らない、あるいは事業拡大の意欲そのものが薄いということかもしれません。

4,販促企画に使用予定の媒体(複数回答可)

○全体
販促企画の予定があると回答した方のうち、70%が自店のホームページ・SNSを媒体として利用すると回答しています。次に多いのが店頭のポスター・看板で47%です。逆に紙の広告媒体を利用する予定の方は10%でした。
調査対象は当社の口コミメディア「エキテン」の会員店舗のため、前提としてネットに理解のある店舗の割合が高いといえますが、それでも紙媒体の活用と大きな乖離があることは注目に値します。販促をネットで行うという流れが小規模店舗でも加速していること、それと同時に紙媒体への費用対効果がより厳しく評価されるようになっていることの現れでしょう。

○業種別の比較
ホームページ・SNSを利用する割合が1番高いのは習い事・スクール(81%)でした。次いでペット・動物関連業(77%)、学習塾・予備校(76%)となっています。紙の広告媒体を利用する割合が一番高いのは、宅配・生活サービス(19%)、次いでその他の業種となっており、これらの業界ではホームページ・SNSを利用するという回答割合も低いため、業界によって大きな傾向の差が見られるようです。
その他特徴的な結果としては、リラク業種では、他の業種と比べてお客様宛てのDMを利用する割合が高く、51%の店舗が選択していました。

○従業員規模別の比較
販促企画を実施する場合のホームページ・SNSの利用に関しては、どの従業員規模でも70%前後となっており、従業員規模に関係なくネット活用はスタンダードになっています。1~2人の事業者はお客様宛のDMを送る割合が41%と他の事業体よりも多くなっています。年賀状などを送って個人個人のつながりを生かした営業手法を取っているのかもしれません。

5,販促企画の具体的なイメージ(複数回答可)

最多の回答は、期間限定の特別メニュー(年末年始限定コース、など)が46%でした。以前からグルメ・レストランでは一般的な方法でしたが、ヘアサロンやリラク・ボディケアといったサービス業でも、こうした期間限定メニューが一般化している傾向にありました。業種間での差が徐々になくなってきている、もっといえば、進んでいる業種の販促手法が、他の業種にも積極的に取り入れられていく動きがあるといえます。

その他、期間限定の一律割引(クリスマスは○○○円OFF、など)が33%、粗品プレゼントが28%、利用者限定などの特別クーポンが18%と続きます。粗品プレゼントは、ECで名入れのノベルティが安価に作れる環境となったため、大手FCを真似る形で積極的にトライする自営店舗が増えているようです。

これらの他には、パーティー企画、福袋、抽選会などの自由回答記入を多く頂き、想定以上に販促の手法が幅広くなっていることもわかりました。特別メニューや割引と複数回答で記入頂いた店舗も多くあり、多様化・複数施策併用の時代に突入している印象です。


【調査概要】
調査名:エキテン店舗会員アンケート(2015年11月 店舗販促動向・景況調査)
対象者::実店舗を経営している中小自営業者(FC加盟含む)
回答数:6798s
実査期間:2015年11月4日~2015年11月17日
調査方法:インターネット調査(口コミ店舗検索サイト「エキテン」の店舗会員)
調査機関:株式会社デザインワン・ジャパン(「エキテン」運営元)

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