写真に関する調査(20歳以上の男女対象) 

2017年07月19日
アサヒグループホールディングスは、全国の20歳以上の男女を対象に「写真」をテーマに、日ごろ皆さんがどのように写真を撮影しているのかを聞きました。

【調査結果概要】

・6割以上が「月1回以上」の頻度で撮影- ヘビーユーザーは20・30代、女性中心
・5年前に比べ、「週1回以上」の撮影頻度は7%アップ- SNS投稿などが影響!?
・「コンデジ」「スマホ」が首位争い- 20・30代は「スマホ派」、50代以上は「コンデジ派」
・「スマホ」台頭で「コンデジ」が落ち込む一方、「一眼デジカメ」人気は変わらず
・8割以上は「週20枚未満」に留まる- 若い20代ほど撮影枚数が多い
・人気の被写体は「自然」「花」「空」- 季節や時間で移り変わる一瞬のきらめきを残す
・女性は「外食・飲食店」「手づくり料理」、男性は「建築物」「鉄道・乗り物」
・写真の保管は「メモリーカードに入れっぱなし」- プリントせずに楽しむ時代
・大量の写真からお目当てを簡単に探すため、「アルバム機能の整理」を重視する声も
・今も昔も変わらず、写真撮影の一番の目的は「思い出」-記憶を補完する役割担う
・もはや写真は会話の一部!? LINEやSNS上でコミュニケーションを促進

【調査結果】

6割以上が「月1回以上」の頻度で撮影- ヘビーユーザーは20・30代、女性中心

まず、皆さんはどの位の頻度で、写真を撮影しているのでしょうか。「思い出として残したいから、週末にどこかに出かける時は(カメラを)持っていく」(男性50代、愛知県)など、「週1回以上」と回答した人は36.4%。さらに「月2~3回」「月1回程度」という声も25.2%を数え、全体の6割以上の人びとが「(最低でも)月1回以上」は何らかの撮影を行っていることが明らかとなりました。中には「日々孫の写真を撮っている。祖祖父にメールで送るので」(女性50代、兵庫県)など、「ほぼ毎日」(5.6%)という高い頻度で写真を利用している人もいました。

性別で「週1回以上」という声を見てみると、男性回答は30.5%。その一方、女性回答は男性よりも12%以上も高い43.1%を占め、カメラ女子が多いことが判ります。さらに年代別で「週1回以上」という声を見てみると、若い20代は67.3%と非常に高い数値を示しましたが、30代で55.2%と急減。さらに40代36.5%。50代で31.1%と徐々に減少し、60代では最も低い26.4%まで落ち込みました。かつてアナログカメラ時代は、カメラといえば、男性、シニア層のユーザーが中心というイメージが強くありましたが、昨今では女性、20・30代の若者層が主流となっていることがうかがえます。

5年前に比べ、「週1回以上」の撮影頻度は7%アップ- SNS投稿などが影響!?

ちなみに過去に実施した同調査によれば、「週1回以上」という声は2007年で38.4%、2012年で29.4%でした。8年前の2009年時の調査では「コンパクトデジタルカメラ」と「カメラ付きの携帯電話」の2台を常にカバンなどに携行する人が多く、しっかりと記録や思い出を残すときは「デジカメ撮影が主流」という使い分けの傾向が見られました。ある意味、フィルムカメラ、デジカメ、カメラ付き携帯電話など、一人が所有するカメラ台数が最も多い時代であったとも言えるかもしれません。その3年後の2012年時の調査では、カメラ機能の高いスマートフォンの普及に伴い、デジカメからスマホへ移行する過渡期であったことが影響してか、撮影頻度が大幅に減少していました。さて今回の調査ではどうでしょうか。「週1回以上」という声は36.4%を数え、2009年時の調査並みの高い撮影頻度を示しました。こうした背景には、昨今のフェイスブックやLINE、インスタグラムなど、SNSへの写真投稿が、撮影頻度の引き上げに大きく貢献しているのではないかと推測されます。後述で詳しく見ていきましょう。

「コンデジ」「スマホ」が首位争い- 20・30代は「スマホ派」、50代以上は「コンデジ派」

皆さんが撮影時によく使うのは、どんなカメラでしょうか。最も回答が多かったのは「コンパクトデジタルカメラ(コンデジ)」(45.8%)。「旅行など出かけた時はデジカメを使う。スマホは手軽に撮れますが、やはりデジカメの方がズームした時に綺麗に撮れるので」(女性30代、愛知県)など、旅行や家族行事等の非日常的なイベントはコンデジを使うという声。さらに「遠くの景色、運動会などは一眼レフ」(男性30代、宮城県)など、4位でも「一眼デジタルカメラ」(8.8%)が挙げられ、高い画質やボケ味などの被写界深度の高さから、特別な日は「コンデジ」「一眼デジカメ」の出番が多いことがうかがえます。

写真撮影の時によく使うカメラは?
1 コンパクトデジタルカメラ 45.8%
2 スマートフォン(iPhone、アンドロイドなど) 43.0%
3 カメラ付き携帯電話 29.8%
4 一眼デジタルカメラ 8.8%
5 使い捨てカメラ 1.3%
MA(複数回答)/n=1932人

トップに追随し、僅差で2位に「スマートフォン(iPhone、アンドロイドなど) 」(43.0%)がランクイン。「デジカメだと持ち歩くアイテムが一つ増えて面倒と感じることもあり、荷物は少なくしたい性質ゆえ、スマホに頼っている」(女性40代、神奈川県)、「インスタやフェイスブックにグルメ投稿を頻繁にしているので、iPhoneを毎日使って撮影している。旅行などの時は、コンパクトデジカメとiPhoneを併用している」(女性40代、山口県)など、特別な日のデジカメに対して、持ち運びの負担が少なく、ふとした瞬間を逃さない「スマホを普段使い」にしている人がとても多いようです。そのほか、3位に「カメラ付き携帯電話」(29.8%)、5位に「使い捨てカメラ」(1.3%)が続きました。

年代別ではいかがでしょうか。20、30代では圧倒的な大差で「スマートフォン」(20代=79.6%、30代=58.3%)が目立ちましたが、40代で48.2%、50代で38.6%、60代で28.0%ともに減少傾向。さらに70代以上では18.8%まで落ち込み、年代と共にスマホでの撮影頻度は極端に減っていることが判ります。その一方で、「コンパクトデジタルカメラ」は、20代で18.5%、30代で34.6%と低調でしたが、50代で「スマートフォン」(38.6)を大きく上回って49.7%、70代以上でピークの65.9%に達しました。40代を境として、それよりも若い20、30代では「スマホ派」、それよりも高い50代以上では「コンデジ派」であることが明らかとなりました。

「スマホ」台頭で「コンデジ」が落ち込む一方、「一眼デジカメ」人気は変わらず

過去の同調査によれば、2007年時に圧倒的な支持を得ていた「コンパクトデジタルカメラ」(2007年=77.8%、2012年=69.0%、2017年=45.8%)、「カメラ付き携帯電話」(2007年=76.0%、2012年=49.7%、2017年=29.8%)は、10年前と比べてコンデジが32.0%ダウン、カメラ付き携帯電話が46.2%ダウンしていることが判ります。その反面、「スマートフォン」(2012年=10.6%、2017年=43.0%)は、この5年で急激にシェアを伸ばして32.4%アップし、「コンデジ」「カメラ付き携帯電話」に代わるカメラ機器となっていることがうかがえます。また2007年時にユーザーの多かった「一眼アナログカメラ(フィルムカメラ)」(2007年=21.4%、2012年=2.3%、2017年=1.2%)、「コンパクトアナログカメラ(フィルムカメラ)」(2007年=28.6%、2012年=2.2%、2017年=0.7%)は、2007~2012年の5年間で一気にユーザーが減少。今回の調査結果では1%前後まで落ち込み、ほぼ市場が消えつつあることがうかがえます。この10年間でカメラ市場が大きく様変わりしたことが判ります。

「スマートフォン」が一人勝ちするカメラ市場の中で、この10年間のシェアがほぼ変わらないのが、「一眼デジタルカメラ」(2007年=8.3%、2012年=8.5%、2017年=8.8%)です。スマホのカメラ機能が高まったとはいえ、軽量薄型のスマホに搭載できるレンズには限界があり、一定以上のクオリティを求める撮影の場合は「一眼デジカメ」を支持する声が目立ちました。スマホと一眼デジカメはニーズと用途が異なるため、競合せず、互いの欠点を補完し合う関係であることがうかがえます。

8割以上は「週20枚未満」に留まる- 若い20代ほど撮影枚数が多い

全体の3割以上の人びとが「週1回以上」の頻度で撮影していることが判りましたが、具体的には、1週間にどの位の枚数の写真を撮っているのでしょうか。「猫の可愛い写真を投稿している。気の向いたときに撮影しているので、1週間で10枚いかないくらい」(女性50代、愛知県)など、「5~9枚」と回答した人が最も多く32.7%。さらに「4枚以下」(31.9%)、「10~19枚」(20.5%)という声が続き、全体の8割以上の人びとは「週20枚未満」の枚数に留まっていることが明らかとなりました。デジタルデータ時代で枚数を気にしながら撮影する時代でもありませんが、多くても「1日約2、3枚」が主流であることがうかがえます。その一方で、「ウォーキング中の名所旧跡とか、花々を見て撮る。1日当たり10枚くらい」(男性60代、三重県)、「ほぼ毎日、日記・身辺雑記として7、8枚ぐらい、週にして50枚程度撮影している」(男性60代、東京都)など、「週50枚以上」(3.3%)というヘビーユーザーもいました。

年代別ではいかがでしょうか。40代~60代では「(週)4枚以下」、70代以上では「5~9枚」という声が中心。一方、若い20代では「10~19枚」(25.0%)、「20~49枚」(19.4%)という声が目立ちました。フィルムカメラに馴染みの薄い若い20代では、写真との付き合い方が他の世代と異なり、撮影枚数に対する抵抗感がさほどないのかもしれません。

人気の被写体は「自然」「花」「空」- 季節や時間で移り変わる一瞬のきらめきを残す

では、皆さんは具体的にどんな被写体を撮影することが多いのでしょうか。最も回答が多かったのは「自然(山・海など)」(49.1%)でした。「山歩き中の風景や山歩きの記録を撮影する」(男性50代、大阪府)、「釣りで訪れた海や山など自然を撮影する」(男性30代、大阪府)など、美しい自然の風景を写真で残すという声。さらに「街角や山などで見た季節の花」(男性60代、埼玉県)など、3位に「植物・花」(26.6%)、7位にも「空・雲・夕焼け」(14.1%)が挙げられました。自然の風景や花、空など、季節や時間で移り変わる自然界の一瞬のきらめきを写すという声が目立ちました。

撮影の被写体で多いものは?
1 自然(山・海など) 49.1%
2 子ども・家族 37.9%
3 植物・花 26.6%
4 外食メニュー・レストラン(飲食店) 20.5%
5 建築物・歴史的な遺跡 19.0%
6 ペット 15.8%
7 空・雲・夕焼け 14.1%
8 友人・知人 12.1%
9 手作りの料理(お弁当・夕食など)・お菓子を作る手順(レシピ) 11.5%
10 文字・図情報(時刻表、地図や会議時のボードなど) 11.0%
MA(複数回答)/n=1870人

次に2位は「子ども・家族」(37.9%)。「子どもが生まれてからは、毎日のように撮影! 初めての○○を、必ずカメラに収めようと必死」(女性30代、静岡県)、「家族の写真が一番多い。子どもや孫の成長が記録されるという一面と、その時々を切り取った思い出としても記録している」(男性60代、岡山県)など、子ども・家族を主役として、家族行事やイベントの楽しい思い出を残すという声。さらに「ペットの猫。ペットは知らず知らずに歳とって死んでしまう。あの時もっと写真撮っとけば良かったなーって思うので…」(男性50代、愛知県)など、6位にも「ペット」(15.8%)が挙げられ、家族と同様に愛犬、愛猫などのペットの愛くるしい姿を撮影する人も目立ちました。一方で「自撮り(セルフポートレート)」(3.2%)は多くありませんでしたが、上位に挙げられた「子ども・家族」「ペット」など身近にいる大切な存在の撮影を通して、自分と被写体(家族やペットなど)との関わりも一緒に写しているのかもしれません。

女性は「外食・飲食店」「手づくり料理」、男性は「建築物」「鉄道・乗り物」

「自然・花・空」「家族・ペット」以外で目立ったのは、4位の「外食メニュー・レストラン(飲食店)」(全体=20.5%、男性=13.4%、女性=28.1%)。「インスタとフェイスブックをしているので、グルメ系の会(コミュニティ)に投稿しているので、スイーツやパンなど、ほぼ毎日グルメの写真を撮っている」(女性40代、山口県)、「ランチおすすめのお店をネット上にアップしたい。友達におすすめのお店を知らせたいから」(女性40代、広島県)など、おすすめの飲食店やメニューを撮影して、SNSに投稿したり、友だちと情報を共有するという声。さらに「自分が作った料理をお気に入りの器に盛って、お気に入りのランチョンマットと共に料理関係のサイトに画像を載せている」(女性50代、大阪府)など、9位にも「手作りの料理(お弁当・夕食など)・お菓子を作る手順(レシピ)」(全体=11.5%、男性=4.8%、女性=18.8%)が挙げられ、フォトジェニックな外食や自慢の手作り料理など、「飲食店・料理の撮影」を日課とする女性が目立ちました。特にSNSの登場以降、「料理写真」は人気の被写体として確かなポジションを得ていることがうかがえます。

「料理写真」が女性回答に多かった一方、男性回答に目立ったのは「建築物・歴史的な遺跡」(全体=19.0%、男性=22.2%、女性=15.5%)でした。「神社仏閣など歴史的なものや伝統的・記念碑的建築物」(男性60代、東京都)など、歴史や文化などが息づく建築物の撮影に心踊るという声。さらに「変わり行く街並みの思い出を残すため。古いものは取り壊されていくことが多いから」(男性50代、京都府)など、スクラップアンドビルドが進む中で、古き良き風景や街並みを記録として写真の中に留めておきたい、というロマンティストな男性も少なくありませんでした。そのほか、「鉄道写真 コンテストに応募する」(男性60代、神奈川県)など、「鉄道・乗り物」(全体=10.9%、男性=15.0%、女性=6.4%)を挙げる声も多く、女性の「料理」に対して、男性は「建築」「鉄道」に高い関心を持っていることが判ります。

写真の保管は「メモリーカードに入れっぱなし」- プリントせずに楽しむ時代

スマホやデジカメなどで撮影した「写真データ」をどのように保管しているのでしょうか。最も回答が多かったのは「特にプリント(紙焼き)にせず、メモリーカードやパソコンに保存したまま」(73.3%)でした。「写真はスマホのメモリーに入ったまま、特に何もしていません」(女性30代、愛知県)など、撮りっぱなしで、特にプリントや整理はしていないという声。かつてフィルム写真の時代には、現像・プリントが必要不可欠でしたが、写真のデジタル化に伴い、写真はスマホやパソコンの画面で楽しむものに変化していることが判ります。また、小さなメモリーカードに数千枚の写真が保存できるため、余計なスペースを取らず、保存性に富んでいる点もデジタル写真の利点と言えるでしょう。

撮影した写真の保管は?
1 プリントせず、メモリカードやパソコンに保存 73.3%
2 パソコンやオンライン上のアルバムで整理 23.6%
3 自宅でプリント(紙焼き)して整理・保管 9.6%
4 写真店でプリント(紙焼き)して整理・保管 9.1%
5 インターネットのクラウドに保存(グーグルフォト、ドロップボックスなど) 6.9%
MA(複数回答)/n=1861人

その一方で「以前データ紛失したので、後付けのハードディスクに保存している」(男性40代、大阪府)、「簡単に削除することもできる。そのため、大切にしていたはずの写真まで、何かの拍子に消してしまうことがある」(女性40代、北海道)など、写真データの破損やデータ消失というトラブルに見舞われる経験を持つ人も意外に多く、他のハードディスクやDVDなどにバックアップを残しているという声も寄せられました。また、最近では「撮ったものはDropboxに連動させてクラウドで保管している」(男性40代、神奈川県)など、5位に「インターネットのクラウド(グーグルフォト、ドロップボックスなど)に保存する」(6.9%)がランクイン。スマホなどに撮り貯めていく間に容量不足に陥ることも少なくないため、写真データのバックアップを兼ねて、オンラインネット上のクラウドサービスに保存している人もいました。

大量の写真からお目当てを簡単に探すため、「アルバム機能の整理」を重視する声も

次に2位は「パソコンやオンライン上のアルバムで整理している」(23.6%)。「ほとんどパソコンの中に保存している。ペット、旅行、自分でとった写真などカテゴリーごとに分けて保存しているので、探すときも簡単に見つけられる」(女性50代、埼玉県)など、カテゴリー別、撮影日別にファルダを分けたり、アルバム機能を活用してデータベース化している人もいました。写真データの問題点は「データ破損」のほか、「撮ってそのままSDカードに入れていて、思い出したときに見ますが、探せなければ諦める場合も」(男性50代、新潟県)など、大量に撮影した写真の中から、お目当ての画像を探すのに苦労するという声も寄せられました。撮影後にひと手間を惜しまず、整理しておくことで、「あの写真は何処へ」と何時間も無駄な時間を費やしてしまうことがなくなるかもしれません。

そのほか、「自宅でプリントアウトした写真は、好きなように切ったり貼ったりしてスクラップブックのように楽しんでいる」(女性60代、長崎県)など、3位に「自宅でプリント(紙焼き)して整理・保管している」(9.6%)、4位にも「写真店でプリント(紙焼き)して整理・保管している」(9.1%)が続きました。自由回答の中には「はがきサイズでプリントし、目的別にアルバム(100均で購入したはがきフォルダー)で保管している」(男性50代、新潟県)、「子どもの日々の成長を記録するために撮影している。撮影した写真は、パソコンでフォトブックに編集して印刷している」(女性30代、愛知県)など、定期的にプリントしてフォトブックやアルバムを残している人もいました。

今も昔も変わらず、写真撮影の一番の目的は「思い出」-記憶を補完する役割担う

写真の「データ化」に伴い、写真撮影の目的や用途もひと昔前とはだいぶ変わっています。最後に皆さんの撮影目的を具体的に見ていきましょう。最も回答が多かったのは「旅やイベントなどの思い出を残すため」(45.6%)でした。「娘たちの幼い頃の写真から現在までの大切な思い出」(男性40代、大阪府)、「旅行やイベントはもちろん日常の些細なことも、写真に残すことで目に見える思い出として大切にすることができる」(女性20代、神奈川県)など、アナログ、デジタル時代に関係なく、写真の一番の目的は「思い出」という声が多数寄せられました。確かに数十年前の忘れていた記憶が、一枚の写真を見て、急に鮮明に呼び起こされることがありますよね。そう考えると写真は、私たちの記憶や思い出を補完する大事な役割を担っていると言えるでしょう。人間は忘れっぽい動物ですから、たくさんの記憶や思い出を記憶として留めておくためには、写真を残して時々見返すことが必要なのかもしれません。

撮影写真の利用・撮影目的は?
1 旅やイベントなどの思い出を残すため 45.6%
2 忘れないための備忘録として撮影する(メモ代わり) 27.2%
3 面白いもの・興味のあるものは何でも撮影している 25.2%
4 LINEやメールで家族・友人と写真を共有するため 19.9%
5 生活記録として日記代わりに撮影しているため 17.6%
6 携帯・スマホの待受画面にするため 13.8%
7 インスタグラムやフェイスブックなどSNSにアップするため 9.7%
8 自分のブログやホームページに写真をアップするため 8.4%
9 写真立てやデジタルフレームに入れて部屋に飾るため 6.9%
10 パソコンの壁紙にするため 5.1%
MA(複数回答)/n=1837人

2位は「忘れないための備忘録として撮影する(メモ代わり)」(27.2%)。「ちょっとした注意書きを撮影したり、住所や電話番号などもメモをとるより撮影した方が早い。加齢により記憶力に自信がなくなってきたので便利」(女性40代、福島県)、「テレビの懸賞応募の画面など、メモ代わりのことが多い」(男性50代、東京都)など、メモを取るなら手帳や筆記用具が必要となり、また書き写すのも手間や時間がかかりますが、それが写真メモなら簡単で便利という声。前述の通り、一番の撮影目的は「思い出」であった一方、デジタル時代の写真は、必ずしも「長期的な保存」を目的とせず、個人的な雑記帳として一時的に記憶すべき事柄が残せれば十分というものも多いようです。さらに「今興味あるもの、今見ているもの、今したこと、今好きなものなど、些細なことから大きなイベントまで何でも」(女性40代、大阪府)など、3位にも「特に目的はないが、面白いもの・興味のあるものは何でも撮影している」(25.2%)が挙げられました。ひと昔前まではフィルム代、現像・プリント代が掛かるため、何を撮るか否か、多くの人びとが神経を使って厳選してシャッターを切っていましたが、容量のある限り何枚でも撮影が可能なデジタル時代においては、それは全く正反対。今は何を撮るか残すかは深く考えず、瞬発的にシャッターを切り、撮影後に必要でなければ削除するという、「消去法スタイル」の撮影が主流となっています。きっと何ら目的がなくても、とりあえず撮影してしまう人が案外多いのではないでしょうか。

もはや写真は会話の一部!? LINEやSNS上でコミュニケーションを促進

カメラ付き携帯電話やスマホでの撮影機会が増えている昨今ですが、その利点として大きいのは、4位「LINEやメールで家族・友人と写真を共有するため」(19.9%)です。「普段LINEをよく使う。文字で説明するより、写真を送る方が分かりやすい事もあるので、今や写真は会話の一部でしょう」(女性20代、京都府)など、写真があるとメールやLINEでの会話が弾むという声。さらに「読書履歴をFacebookに投稿するために撮影し、コメントを添えて残している」(男性60代、神奈川県)など、7位に「インスタグラムやフェイスブックなどSNSに掲載アップするため」(9.7%)、8位にも「自分のブログやホームページに写真をアップするため」(8.4%)が挙げられ、家族や友人をはじめ、SNS上で同じ趣味や興味を持つ人びとと写真を通じてコミュニケーションを図っている人もいました。

そのほか、ランキング圏外ながら見逃せないのは、12位の「フリマアプリ(メルカリなど)やネットオークション(ヤフオクなど)に出品するために商品画像として撮影する」(1.9%)です。「キレイに撮影してフリマアプリで売れるよう工夫している」(女性40代、新潟県)、「オークションに出品する写真を撮影」(女性40代、千葉県)など、家庭内の不要品のリサイクルを、見栄え良く撮影してネット上に出品するという声も寄せられました。思い出や備忘録、SNSばかりではなく、昨今では写真でリサイクル品の売買まで行える時代となっており、写真が持つ役割が多岐に広がっていることがうかがえます。

今回は「写真」をテーマに、日ごろの皆さんの写真との付き合い方を聞いてきました。同調査は2007年、2012年にも実施しましたが、撮影頻度や撮影枚数は思ったよりも変わっていませんでした。今回の調査で最も大きな違いが出たのは、撮影するカメラ機器です。過去2回の調査では「コンパクトデジタルカメラ(コンデジ)」(2009年=77.8%、2012年=69.0%、2017年=45.8%)が断然トップでしたが、今回の調査では「スマ-トフォン」(2012年=10.6%、2017年=43.0%)がトップの座に手が届くところまで迫ってきていることが明らかとなりました。特に若い20代(コンデジ=18.5%、スマホ=79.6%)、30代(コンデジ=34.6%、スマホ=58.3%)では、すでにスマホがコンデジを抜き、「スマホ=通信機能を持つカメラ」として認識されていることがうかがえます。こうした背景には、LINEやインスタグラム、フェイスブックなどのSNS投稿に「写真+通信(インターネット)」が必須条件であることも大きな要因でしょう。こうしたスマホ一人勝ちの市場の中で、今回の調査結果で興味深かったのは「一眼デジカメ」(2007年=8.3%、2012年=8.5%、2017年=8.8%)の支持がこの10年間ほぼ変わっていない点です。軽量薄型を売りにする「コンデジ」と「スマホ」は競合する反面、高倍率のレンズを搭載する「一眼デジカメ」はスマホとはニーズと用途が異なるため、一切競合していないことが判りました。日常生活を切り撮る「スマホ」と、運動会や入学式など、特別な日を残す「一眼デジカメ」、双方の利点を活かしながら写真ライフを楽しんでいる姿がうかがえます。


【調査概要】
調査対象:全国の20歳以上の男女
有効回答数:2,026人
調査方法:インターネット調査
調査期間:2017年7月12日~7月18日

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