産業能率大学は、新入社員の働く意欲や新社会人としての意識、将来の目標などに関するアンケートを実施し「2018年度 新入社員の会社生活調査」としてまとめました。

調査は3月29日から4月11日まで、本学の産能マネジメントスクールが開催する「新入社員セミナー」に参加した109社445人の新入社員を対象に実施し、445人(男性323人・女性122人)から有効回答を得ました。
本調査は1990年度から「新入社員の会社生活調査」として継続して実施しています。

注目データ


▼“副業”ができる制度「利用したい」 ⇒約57%

 会社に副業ができる制度があった場合、利用したいかを尋ねると、「利用したい」が26.6%、「どちらかといえば利用したい」が30.0%となりました。働き方が多様化する中、過半数の56.6%が副業制度を利用したいと回答しています。(下図)

▼“将来の年金”は老後の収入として「期待できない」 ⇒約62%

 少子高齢化が急速に進む社会にあって、現役世代と年金受給者世代が2025年には2:1になると予想されています。こうした問題が背景にある中、将来支給される年金(国民年金・厚生年金等)について、老後の収入として期待しているかを尋ねると、「どちらかといえば期待していない」が37.3%で最も多くなりました。さらに「期待していない」とあわせると62.2%が期待していないと回答しました。(下図)

▼メッセージアプリを「業務でも使いたい」 ⇒約51%

 近年の新入社員のほぼ全員が使っているLINEなどのメッセージアプリの業務使用について、「使用したい」が50.7%、「使用したくない」が49.3%とほぼ二分されました。(下図)
 男女別でみると、男性は「使用したい」が52.3%、女性は「使用したくない」が53.7%でそれぞれ過半数となり、男女でメッセージアプリの使用志向に違いがみられます。

 使用したい場合、使用してもよいと思うものは全体で「スケジュールの調整(社内)」が82.2%、「遅刻の連絡」が58.7%、「打ち合わせ(社内)」が46.2%、そして「欠勤の連絡」が45.8%と続きます。
 業務で使いたくない理由は、「プライベートで使うものだと思っているから」が83.1%で男女ともほぼ同数で最多となっています。次に「相手に失礼だと思うから」(44.3%)、「アカウントを知られたくないから」(35.2%)が続きます。

▼ “課長以上”を目指す女性 ⇒2000年度以降初めて4割超

 目標とする役職・地位を尋ねると、“課長以上”(社長、役員、部長、課長)を目指す女性が41.1%となり、2000年度以降初めて4割を超えました。(下図)
 なかでも「課長クラス」が昨年度より8.2ポイント増加した15.6%で2000年度以降最高となりました。一方、「地位には関心がない」が56.6%と2000年度以降最低となったことからも、女性の管理職に対する意欲が高まっている様子がうかがえます。

調査概要


調査対象 産能マネジメントスクール主催の新入社員セミナー参加者のうち109社445人
調査時期 2018年3月29日~4月11日
調査方法 書面アンケートによる回答肢選択方式
有効回答 445人(男性323人・72.6%/女性122人・27.4%)

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[産業能率大学]
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