2018年第1四半期の住宅リフォーム市場調査 

2018年05月25日

矢野経済研究所は、住宅リフォーム市場の短期的な市場トレンド調査を実施し、2018年第1四半期の市場規模(速報値)を公表する。

<住宅リフォーム市場とは>
本調査における住宅リフォーム市場とは、「10 m2超の増改築工事」・「10 m2以下の増改築工事」・「設備修繕・維持関連」・「家具・インテリア等」の4分野をさす。
​なお、市場規模は国土交通省「建築着工統計」、総務省「家計調査年報」、総務省「住民基本台帳」、国立社会保障・人口問題研究所「日本の世帯数の将来推計(全国推計)」をもとに推計した。

<市場に含まれる商品・サービス>
住宅の躯体・設備等の修理・修繕・改装に関わる工事等

1.市場概況

2018年第1四半期(1~3月)の住宅リフォーム市場規模は1兆1,946億円(速報値)、前年同期比で7.6%減と推計する。
消費税増税前の駆け込み需要により大幅増となった2014年第1四半期以降は、1.2兆円台で推移していたことを考慮すると、やや勢いを欠くスタートとなった。

2.注目トピック

2017年度の住宅リフォーム市場は 6.1兆円 前年度比1.7%減
住宅リフォーム市場規模を年度ベースで算出すると、2017年度(2017年4月~2018年3月)は、6兆1,375億円(速報値)、前年同期比で1.7%減と推計する。

上期は比較的好調に推移したものの、下期(特に12月以降)はその勢いが落ち込んでしまった。消費税増税が2019年10月に予定されているが、それに向けてリフォーム関連支出の調整局面(需要の先送り)になってしまったものと考える。

3.将来展望

2018年の市場トレンドは、前年以上に特段の変動要因の見当たらない市況となり、このまま低調に推移する可能性が高いものとみる。

一方で、本年秋頃から、2019年10月に予定されている消費税の再増税を見越した大型リフォームなどの需要が顕在化することが考えられ、株価や景気動向などの外部環境に大きな変化がなければ、前年とは逆に上半期低調、下半期にかけて回復基調を見込む。

2018年6月に住宅宿泊事業法(民泊新法)が施行されることもあり、賃貸や居住以外への転用向けのリフォーム需要が徐々に注目されている。本調査における住宅リフォーム市場は原則として持家に係るリフォーム需要をさすが、現下、住宅リフォーム需要そのものが多様化してきており、参入事業者にはこれに向けた対応力が求められる。

調査概要


調査期間: 2018年1月~3月(2018年 第1四半期)
調査対象: 各種統計データ及び住宅リフォーム事業者
調査方法: 当社専門研究員による市場規模算出、及び文献調査

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[矢野経済研究所]
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