ネガティブフィードバックの利用実態・意識調査(Twitter、Facebook、Instagramユーザー対象) 

2018年03月05日

マクロミルは、Twitter、Facebook、Instagramのユーザー、各300名(合計900名)を対象に、ネガティブフィードバックの利用実態や意識について、アンケートを実施。

SNSの機能の1つである、ネガティブフィードバックをご存知ですか?ネガティブフィードバック(Negative Feedback)とは、今後見たくないな、興味がないな、と思ったアカウントや投稿、広告などを、“ブロック”したり、“非表示”にしたり、“スパムとして報告”したりできる機能のことです。
現在日本において、ユーザー数が多い3つのSNS、Twitter、Facebook、Instagramにも、このネガティブフィードバックの機能が用意されています。2018年2月現在、例えばTwitterには、他人の投稿に「ツイートに興味がない」「アカウント(@XX)をミュート」「アカウント(@XX)をブロック」「ツイートを報告する」等があります。Facebookにも、「投稿を非表示」「アカウントのフォローをやめる」や、表示される広告に対しては「この広告を非表示にする」「広告を報告」等が選択できます。また、Instagramにも同じような機能が用意されています。

さて、このような否定的なアクション “ネガティブフィードバック”を、どれくらいの人がとっているのでしょうか。2018年1月にマクロミルで実施した「SNSの利用状況調査」(※)で利用率が高かった上位3つのSNS、Twitter、Facebook、Instagramのユーザー、各300名(合計900名)を対象に、ネガティブフィードバックの利用実態や意識について、アンケートを実施しました。

※調査対象は、全国の15歳~59歳の男女5,000人。調査内容は、「現在利用しているSNSは何か」を複数回答で聴取。割付方法は、性別×年代(5歳刻み)を平成27年国勢調査による人口動態の比率に合わせて回収。調査期間は、2018年1月18日(木)~ 2018年1月19日(金)。

調査結果TOPICS


  • 興味がない「投稿」「広告」に“煩わしさ”を感じている人はこんなにいた! Twitter、Facebook、Instagramユーザーの7~8割が“煩わしい”と回答
  • ネガティブフィードバック、「投稿」よりも「広告」で高い利用率。3つのSNSの中で、もっとも利用されているのは、Twitterの「広告内容に興味がない」機能で45%

調査結果


興味がない「投稿」「広告」に“煩わしさ”を感じている人はこんなにいた! Twitter、Facebook、Instagramユーザーの7~8割が“煩わしい”と回答

SNSで流れてくる「投稿」や「広告」に対して、煩わしさを感じることのあるユーザーはどの程度いるのでしょうか。Twitter、Facebook、Instagramのそれぞれのユーザー各300名、合計900名に尋ねました。

「投稿」への煩わしさ
「投稿」について、煩わしいと感じることがある(「よくある」「たまにある」と回答した合計)割合は、「Twitter」71%、「Facebook」76%、「Instagram」67%でした。3つのSNSユーザーともに7割前後と、多くの方が煩わしさを感じることがあると回答しています。中でも、「Facebook」で煩わしさを感じることがある人の割合が最も高くなっており、「よくある」と回答した割合が34%で、3人に1人以上にのぼります。これは、「Twitter」よりも6ポイント、「Instagram」よりも12ポイントも高い結果でした。Facebookは実名登録が必要なため、相手との関係性からそう簡単にフォローが解除できない、といった場面も多いことが予想されます。そのため、ユーザーが感じる煩わしさや抱えるストレスも多いのかもしれません。

「広告」への煩わしさ
「広告」についても同様に、3つのSNSで結果を比較しました。煩わしいと感じることがある(「よくある」「たまにある」と回答した合計)割合は、「Twitter」84%、「Facebook」86%、「Instagram」83%でした。「広告」は3つのSNSともに8割以上と、「投稿」よりもさらに多くの方が煩わしさを感じることがある、ということが分かります。

ネガティブフィードバック、「投稿」よりも「広告」で高い利用率。3つのSNSの中で、もっとも利用されているのは、Twitterの「広告内容に興味がない」機能で45%

ここからは、「投稿」や「広告」、「ユーザー(アカウント)」などを非表示にしたり、ブロックしたりすることのできる否定的なアクション “ネガティブフィードバック”機能の利用状況について見ていきます。

「投稿」へのネガティブフィードバック
Twitterは、「興味がない」「ミュート」「ブロック」といった機能を4割弱の人が利用しています。また、スパム(迷惑行為)や不適切な内容を含むなど、問題の詳細をTwitter社へ報告する「報告」の機能の利用については利用率が2割弱と、「興味が無い」「ミュート」「ブロック」機能ほどは利用されていません。
FacebookもTwitterと同様に、不要な投稿を自分のニュースフィード上で目にしなくするためのアクションである「非表示」「フォローをやめる」「ブロック」といった機能を、4割弱の人が利用しています。一方で、「投稿に関するご意見・ご感想」「(ユーザー・アカウントを)報告」といった問題報告機能については1~2割弱しか利用しておらず、Twitterよりも利用率は低いようです。
Instagramは、TwitterやFacebookに比べて、投稿に対するネガティブフィードバックをする割合が全体的に低くなっています。「ブロック」「非表示」といった機能を利用するユーザーはそれぞれ23%ほど、また「報告する」は13%ほどです。Instagramは、ここで取りあげている3つのSNSの中で、投稿に対して煩わしさを感じることのある割合が最も低かったSNSです。ネガティブードバック機能の利用率が3SNSの中で最も低かった理由の1つは、こういったところにあるのかもしれません。

「広告」へのネガティブフィードバック
次に、「広告」対するネガティブフィードバック機能の利用状況を確認したところ、全体的に「投稿」よりもよく利用されていることがわかりました。SNSごとに、「広告」に対するネガティブフィードバックでよく利用されている機能を見ると、Twitterは「広告内容に興味がない」で利用率45%、Facebookは「広告を非表示にする」で利用率44%、Instagramも「広告を非表示にする」で利用率38%でした。Twitterでは、広告のアカウントを「ミュート」「ブロック」といった機能も3割弱のユーザーに利用されています。また、広告の問題内容を運営側へ伝える機能「報告する」は、いずれのSNSも2割ほどの利用率となっています。

このように、「投稿」と「広告」のそれぞれのネガティブフィードバック機能の利用状況を見てみると、自身の目に触れないようにするためのアクションは行うものの、その内容を運営会社に報告するまではしない、もしくは、報告する頻度は低い、という人の方が多いということが出来そうです。

ここまで、15~59歳の中で特に利用率の高い3つのSNS、Twitter、Facebook、Instagramについて、「投稿」と「広告」の煩わしさを感じる状況や、ネガティブフィードバックを行う状況について見てきました。
スマートフォンの普及によりSNSへ投稿しやすくなったこともあり、各SNSから流れてくる情報量が増え、情報過多になっているとも言われています。また、かつてはメール等で行われていたスパム行為がSNS上にも広がり、スパムとみられるような投稿・書き込みが実際に増えてきているようです。このような中、ある程度の割合のSNSユーザーは、自分には不要だと感じる投稿や広告について自身の目に触れないようにするためのネガティブフィードバックを行っている状況があることがわかりました。また、内容によっては「報告」機能を使ってSNSの運営会社へ具体的な内容報告を行うユーザーも2割程度は存在します。特に広告においては、それらの割合が高いこともわかりました。

昨今、企業によるSNSを使ったプロモーションや広告配信が増えてきていますが、ユーザーに煩わしさを感じさせてしまった場合、ネガティブフィードバックを受けてしまう可能性もあります。企業がSNSを活用する際には、ユーザーが受け取る心象等を十分考慮して、施策を検討するが必要がありそうです。

調査概要


調査主体:マクロミル「HoNote」、翔泳社「MarkeZine」(共同調査)
調査方法:インターネットリサーチ
調査対象:全国15~59歳の男女のうちTwitter、Facebook、Instagramを現在利用している人(マクロミルモニタ会員)
割付方法:Twitterユーザー、Facebookユーザー、Instagramユーザーを均等に回収/合計900サンプル
調査期間:2018年01月19日(金)

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[マクロミル]
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