“冷凍食品の利用状況”実態調査(冷凍食品を「月1回以上」利用している25歳以上の男女対象) 

2018年04月12日

日本冷凍食品協会は、冷凍食品の利用者を対象に、『“冷凍食品の利用状況”実態調査』を実施しました。(冷凍食品を「月1回以上」利用している25歳以上の男女各625人)

調査結果概要


◎冷凍食品を「ほとんど又はまったく使わない」は2割前後で、年々減少。
◎利用頻度は「増えた」がさらに増加し、「減った」が減少。

■スクリーニング調査(n=9,967)によると、冷凍食品を利用する頻度は、「ほとんど又はまったく使わない」(女性19.1%、男性21.3%)が2割前後で、年々減少。
■利用頻度は、過去3年で「増えた」は女性で前々回14.1%→前回21.3%→今回25.8%、男性で前々回14.2%→前回20.6%→今回23.0%と、着実に増加。「減った」は減少傾向。

◎1年前より利用頻度が増えた冷凍食品は、女性は冷凍野菜がトップ。男性はほとんどの調理品で女性より高い割合。
◎冷凍食品購入の目的は、女性は「自宅で食べる夕食」、男性は「自宅で食べる昼食」が特に増加。
◎購入場所は、「スーパーマーケット」が中心だが、「ドラッグストア」や「コンビニエンスストア」が増加傾向。

■1年前より利用頻度が増えた冷凍食品は、女性は「冷凍野菜」(33.8%)、男性は「ギョウザ」(37.6%)、「ピラフ・炒飯」(29.1%)など調理品。
■冷凍食品購入の目的は、女性は「自宅で食べる夕食」(前々回→45.4%、前回51.5%→今回57.3%)、男性は「自宅で食べる昼食」(同37.3%→38.4%→43.5%)が特に増加。
■購入場所は、「スーパーマーケット」が男女とも9割超(女性94.6%、男性93.3%)。一方、「ドラッグストア」(同22.5%、24.2%)、「コンビニエンスストア」(同16.0%、25.5%)が増加傾向。

◎男性は、単身者だけでなく同居者ありも含め、冷凍食品を「自分で購入して、自分で調理」が増加傾向。
◎冷凍食品のテレビコマーシャルは、主要な品目では、9割程度が認知。そのうち7割が実際に「購入する」。

■「男性・同居者あり」でも、3割強(32.6%)が、冷凍食品を「自分で購入して、自分で調理している」と回答しており、年々その割合が高くなっている。
■冷凍食品のテレビコマーシャルは、品目によって差はあるが「ギョーザ」(93.8%)、「炒飯」(91.8%)は9割程度が認知。そのうち、7割(70.4%)が実際に“購入する”と回答。
  ※調査対象:冷凍食品を「月1回以上」利用している25歳以上の男女各625人

調査結果


序 スクリーニング調査結果

1.冷凍食品を利用する頻度
  • 《女性》 「ほとんど又はまったく使わない」という人は2割弱(19.1%)で、“使う”人は8割強(80.9%)。“使う”人では「週2~3回」(23.9%)が最も多く、以下「週1回」(20.1%)、「月2~3回」(17.3%)といった頻度が多い。
  • 《男性》では、「ほとんど又はまったく使わない」(21.3%)が《女性》(19.1%)よりもやや多い。
  • 男女とも、冷凍食品を利用する頻度は、「ほとんど又はまったく使わない」が2割前後で、年々減少。
2.冷凍食品の過去の利用経験【冷凍食品 非利用者】
  • 《女性》は「ほとんど又はまったく使わない」という人は2割弱であるが、そのうち8割弱(77.2%)は利用経験が「ある」としており、《男性》(66.7%)よりも多い。
  • 男女とも年代が上がるほど「ある」の割合は高い。
3.冷凍食品を使わなくなった理由【冷凍食品 非利用者(利用経験あり)】
  • 《女性》では「お弁当を作らなくなったから」(39.2%)、「できるだけ手づくりにするようになったから」(25.7%)、「割高に感じるようになったから」(22.2%)、「中国産が多いから」(20.7%)など、さまざまな理由がある。
  • 《男性》でも「お弁当を作らなくなったから」(18.1%)、「中国産が多いから」(16.9%)などが上位だが、《女性》に比べて低い割合の項目がほとんどで、「そもそも料理しなくなったから」(15.7%)や「特に理由はない/わからない」(32.0%)の割合が高い。
4.冷凍食品を利用しない理由【冷凍食品 非利用者(利用経験なし)】
  • 《女性》では「特に理由はない」(33.0%)が最多となっており、次いで「割高だから」(24.8%)が多く、以下「できるだけ手づくりにしたいから」(21.1%)、「おいしくなさそうだから」(19.7%)などの順。
  • 《男性》では《女性》に比べほとんどの項目で低い割合だが、「特に理由はない/わからない」(女性 33.0%、男性44.9%)や「そもそも料理しないから」(同 5.0%、23.0%)は、《男性》の高さが顕著。

Ⅰ 冷凍食品の利用状況

1.冷凍食品を自分自身で購入、調理しているか
  • 《女性》の大半は「自分で購入して、自分で調理している」(87.2%)。
  • 《男性》では、「自分で購入して、自分で調理している」(44.6%)、あるいは「家族が購入し、家族が調理している」(38.9%)が主であるが、「自分で購入して、自分で調理している」割合が年々高まっている。
  • 《男性・同居者あり》でも 3 割強(32.6%)が「自分で購入して、自分で調理している」と回答しており、年々その割合が高くなっている。 
2.冷凍食品の購入場所
  • 《女性》では、「スーパーマーケット(店頭)」(94.6%)が圧倒的で、「ネットスーパー」(4.2%)利用者もみられる。そのほか「ドラッグストア」(22.5%)、「コンビニエンスストア」、「宅配サービス」(各 16.0%)など。「宅配サービス」の利用は、《男性》(3.3%)に比べて高い。
  • 《男性》でも、「スーパーマーケット(店頭)」(93.3%)が最も多く、次いで「コンビニエンスストア」(25.5%)が《女性》(16.0%)に比べて多く、第3位は「ドラッグストア」(24.2%)。なお、「ネットスーパー」利用者(7.6%)は《女性》より多め。
  • 年齢別では、若い人ほど「ドラッグストア」が高い傾向。
  • 時系列では、男女ともに「ドラッグストア」、「コンビニエンスストア」が増加傾向となっており、購入場所の多様化が進展。
3.冷凍食品を利用する頻度
  • 《女性》 「週2~3回」(29.0%)が最も多く、以下「週1回」(24.0%)、「月2~3回」(21.6%)の順で、1割強が「ほぼ毎日」(12.3%)。平均は「1.9 回/週」。
  • 《男性》も「週2~3回」(32.6%)が最も多く、平均「1.8 回/週」。
  • 男女とも、年齢別では若い人ほど「ほぼ毎日」利用している割合が高い傾向。ライフステージ別では、《女性・有職主婦》と《女性・専業主婦》は同程度。《男性》では、《男性・同居者なし》の方が《男性・同居者あり》より利用頻度は高い。
4.冷凍食品を利用する頻度は、1年前に比べて変わったか
  • 《女性》では、「変わらない」(61.4%)という人が過半数を占めているが、「増えた」(25.8%)という方が「減った」(10.6%)を 15 ポイントほど上回る。
  • 《男性》でも「変わらない」(63.8%)が多いが、「増えた」(23.0%)が前回(20.6%)より増加しており、「減った」(6.9%)を16 ポイントほど上回る。
  • 女性では、若い人ほど「増えた」割合が高い傾向で、《25~34 歳》では 36.8%と、「減った」(9.6%)を大きく上回る。男性では、いずれの年代も「増えた」割合は2割台。
  • 男女とも「増えた」が増加、「減った」が減少傾向。
5.冷凍食品を利用する頻度が増えた理由
  • 《女性》では、「調理が簡単で便利だから」(68.3%)が最も多く、以下「おいしいと思う商品が増えたから」(41.6%)、「手ごろな値段だから」(34.2%)がトップ3。続いて、生鮮野菜が高騰している現在、「野菜など生鮮品の価格が上がったから」(32.3%)があげられた。以下「忙しくなり、食事を作る時間が減ったから」(31.7%)、「お弁当を作るようになったから」(26.7%)などが続く。
  • 《男性》では、「調理が簡単で便利だから」(84.0%)、以下「おいしいと思う商品が増えたから」(52.8%)、「手ごろな値段だから」(47.2%)などの順で、女性より一層高くなっている。
  • 男女とも、ここ3年「手ごろな値段だから」が着実に増えている。
6.1年前に比べ、利用頻度が増えた冷凍食品
  • 《女性》では生鮮野菜が高騰している現在、「冷凍野菜」(33.8%)が最も高い。以下、「ギョウザ」(32.5%)、「うどん・そば・ラーメン(麺のみ)」(26.4%)、「ピラフ・炒飯」(23.7%)、「からあげ」(21.9%)、「スパゲティ」(21.1%)など、“何らかの利用が増えた冷凍食品がある”割合は7割強(73.8%)。
  • 《男性》では「ギョウザ」(37.6%)が最も多く、以下「ピラフ・炒飯」(29.1%)、「うどん・そば・ラーメン(麺のみ)」(28.3%)、「スパゲティ」(26.7%)、「からあげ」(24.2%)、「シューマイ」(23.7%)が続き、“何らかの利用が増えた冷凍食品がある”割合は7割強(70.9%)。素材型の「冷凍野菜」(21.8%)は《女性》(33.8%)に比べかなり低いが、調理済みですぐ利用できる冷凍食品は《女性》より多岐にわたって増加している。
7.冷凍食品を購入している目的
  • 《女性》では、「自宅で食べる夕食」(57.3%)が最も多く、以下「自宅で食べる昼食」(45.4%)、「お弁当用」(43.2%)、「料理に使う素材として」(35.5%)、「間食・夜食」(19.4%)などの順。
  • 《男性》でも「自宅で食べる夕食」(62.4%)が最も多く、以下「自宅で食べる昼食」(43.5%)、「お弁当用」(32.5%)、「間食・夜食」(21.1%)、「料理に使う素材として」(19.0%)などの順で、上位の目的は《女性》と変わらない。
  • 時系列では、《女性》の「自宅で食べる夕食」が、《男性》は「自宅で食べる昼食」が、それぞれここ5年で 10 ポイント以上増加。
8.冷凍食品の魅力
  • 《女性》では、「調理の手間が省ける」(68.0%)、「買い置きができる」(64.3%)、「時間が短縮できる」(57.1%)といったメリットを半数以上の人があげ、トップ3。以下「おいしい」(43.7%)、「必要な分だけ調理できる」(43.4%)、「品数が足りない時に便利」(42.7%)といったさまざまなメリットがあげられている。
  • 《男性》でも「調理の手間が省ける」(58.9%)が最も多く、以下「買い置きができる」、「時間が短縮できる」(各 51.8%)、「おいしい」(46.9%)、「必要な分だけ調理できる」(29.3%)など、トップ5は《女性》と同じ魅力があげられている。全般的に《女性》の方が高率を示している魅力が多く、《女性》の方が多くの点に魅力を感じている。
  • 年齢別では、男女とも「おいしい」は年齢が若い方が、「買い置きができる」「必要な分だけ調理できる」は年齢が上がるほど高い傾向。
  • 時系列では、《女性》は「供給が安定している」が増加。前回伸びた「おいしい」は4割で安定している。
9.冷凍食品は割引や特売をしている店で購入するか
  • 《女性》では、「定期的に割引や特売をしている店で購入することが多い」(62.9%)という人が過半数を占め、「割引や特売をしていない店で購入することが多い」は4割弱(37.1%)。
  • 《男性》でも、「割引や特売をしていない店で購入することが多い」(40.2%)より「定期的に割引や特売をしている店で購入することが多い」(59.8%)という人の方が多い。
  • 男女とも「割引や特売をしていない店で購入することが多い」が前回、大幅に増加し、今回も、前回と同程度で推移。
  • 小売店での冷凍食品の販売が、割引からEDLP(Everyday Low Price)などの一定価格に転換が着実に進んでいることがうかがえる。
10.冷凍食品の割引を行っている場合に購入することが多い価格
  • 《女性》は、「5割引」(29.7%)が最も多く、以下「3割引」(21.6%)、「1~2割引」(19.0%)、「4割引」(15.7%)が続き、“3~5割引”の範囲が7割弱(67.1%)を占める。「割引率を気にせず購入」(5.8%)は少数派で、大半(88.9%)は“割引率を気にする”。
  • 《男性》でも「5割引」(27.6%)が最も多く、以下「1~2割引」(23.4%)、「3割引」(17.7%)、「4割引」(16.7%)の順で、“3~5割引”の範囲という人が6割強(62.0%)を占めるが、《女性》よりやや低め。「割引率を気にせず購入」(8.3%)は1割未満で、大半(87.5%)は“割引率を気にする”。
  • 時系列では、男女とも「5割引」の割合が減少。
11.家で、誰と一緒に夕ごはんを食べることが多いか
  • 【平日】については、《女性》では「パートナー」(46.2%)、「子ども」(35.7%)、「父母」(14.7%)の順で、「ひとりで」(26.9%)食べることも。《男性》でも、「パートナー」(51.8%)、「子ども」(23.8%)、「父母」(13.8%)の順で、「ひとりで」が4割弱(38.1%)だが、《女性》に比べ「子ども」と食べることが少なく、「ひとりで」が多い。特に、《35~44 歳》(44.0%)と《45~54 歳》(49.6%)は5割弱が「ひとりで」食事。
  • 【休日】については、《女性》では「パートナー」(59.4%)、「子ども」(38.6%)、「父母」(16.2%)の順で、「ひとりで」食べるも2割弱(18.2%)。《男性》でも、「パートナー」(61.0%)、「子ども」(33.8%)、「父母」(15.4%)などの順で、「ひとりで」は27.2%。《女性》と比べ、「ひとりで」食べる割合が高い。

Ⅱ 冷凍食品の情報提供に関する意識

1.冷凍食品の表示について、今後望むことや期待すること
  • 《女性》 「原料原産地をはっきり表示してほしい」(37.1%)、「賞味期限を見やすくしてほしい」(27.2%)、「カロリーや栄養成分の表示をしてほしい」(24.0%)、「製造工場名と所在地をはっきり表示してほしい」(21.6%)、「調理方法をイラストや図をつかってわかりやすくしてほしい」(20.8%)などの期待や要望がある。
  • 《男性》でも、「原料原産地をはっきり表示してほしい」(24.8%)、「賞味期限を見やすくしてほしい」(24.3%)、「調理方法をイラストや図をつかってわかりやすくしてほしい」(23.2%)、「製造工場名と所在地をはっきり表示してほしい」(21.3%)などの順だが、《女性》よりも低い割合の項目が多い。
  • 一方、男女とも、表示について要望や不満が「特にない」人が3割前後。
2.冷凍食品を購入する際に考慮する点
  • 《女性》は、 「信頼できるメーカーであること」(55.5%)、「価格が安いこと」(33.4%)、「原材料が国内産であること」(32.5%)、「原料原産地の表示がしてあること」(28.3%)、「製造工場が国内であること」(20.5%)などの順。
  • 《男性》では、「信頼できるメーカーであること」(57.1%)、「価格が安いこと」(40.3%)、「原材料が国内産であること」(21.8%)、「原料原産地の表示がしてあること」(19.7%)などの順で「原材料が国内産であること」(女性 32.5%、男性21.8%)、「原料原産地の表示がしてあること」(同 28.3%、19.7%)などは《女性》に比べて低い。
  • 時系列では、「原材料が中国産以外であること」や「製造工場が中国以外であること」が徐々に減少。
3.冷凍食品のテレビコマーシャルをどれくらい見たことがあるか
  • 《女性》 “見た”割合は、【2)ギョーザ】(93.8%)、【1)炒飯(チャーハン)】(91.8%)は9割強、【3)から揚げ】(88.0%)、【4)焼きおにぎり】(82.9%)も8割台と極めて高いが、【7)シューマイ】(61.6%)、【5)うどん】は(60.0%)は6割程度、【6)具つきの麺】(47.0%)は5割弱。
  • 《男性》では、【2)ギョーザ】(91.0%)、【1)炒飯(チャーハン)】(89.0%)、【3)から揚げ】(85.4%)、【4)焼きおにぎり】(79.5%)は《女性》とあまり変わらないが、【5)うどん】(70.2%)、【7)シューマイ】(66.9%)、【6)具つきの麺】(58.9%)は《女性》より高く、総じてよく冷凍食品のテレビコマーシャルを見ている。
4.テレビコマーシャルを見て、冷凍食品を購入することはあるか
  • 《女性》では、 「よく購入する」(2.7%)、「ときどき購入する」(22.8%)、「購入したことはある」(44.9%)で、“購入する”という人の割合は合わせて7割(70.4%)。
  • 《男性》でも、《女性》とほぼ同様の結果。

調査概要


調査方法:インターネット調査
調査対象:冷凍食品を「月1回以上」利用している25歳以上の男女各625人
調査期間:2018年3月3日(土)~3月4日(日) 
標本構成:
 スクリーニング調査(回答対象者を絞り込むための調査):有効回収9967人
 本調査:有効回収1250人


詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[日本冷凍食品協会]
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