大学進学と就職に関する調査(2018年3月に卒業予定の大学4年生のうち就職先企業を決定した人対象) 

2018年03月13日

ディスコは、2018年3月に卒業予定の大学4年生のうち就職先企業を決定した人(理系は大学院修士課程2年生含む)を対象に、大学受験時の進学先選びや大学入学後の満足度を尋ね、入社予定企業の志望度や専攻分野との関連性について調査・分析しました。(調査期間:2017年12月15日~20日、回答数:761人)

調査結果


Ⅰ.大学進学と就職について

(1)⼊学した大学の志望順位と大学生活の満足度
  • 回答者の約半数(49.7%)は、第1志望の大学に入学。
  • 第4志望以下の大学に入学した人は全体の15.9%。
  • 文理ともに、8割以上が志望順位の高い(第1〜3志望)大学に入学している。
(2)大学の志望理由と進学先選択時のキャリア意識
  • 最も多かったのは「偏差値(難易度)」で62.8%。次いで「学べる内容・目指せる資格」52.6%。
  • 文理の差が大きい項目は「学校の知名度」と 「学べる内容・目指せる資格」。
  • 「学校の知名度」は文系の方が7.4ポイント高い(文系43.4%、理系36.0%)。
  • 「学べる内容・目指せる資格」は理系の方が7.0ポイント高い(文系49.8%、理系56.8%)。
  • 進学先を選ぶ際、将来のキャリアや就職を「とても意識した」あるいは「やや意識して選んだ」のは全体の54.8%。過半数がキャリアを意識した進学先選びをおこなっていた。ただし、「とても意識した」と回答したのは17.0%で、2割弱にとどまった。
  • 文理による大きな差は見られない。
(3)就職先企業の志望度と専攻分野との関連性
  • 就職先企業が第1志望の企業だった(「10」と回答した)学生は、全体の34.4%。文系29.5%に対し、理系は41.9%で、理系学生の方が12.4ポイント高い。
  • 就職志望度の平均値も理系の方が高く(文系7.6、理系8.2)、どちらかというと理系学生の方が志望度の高い企業に就職できていることがわかる。 
  • 就職先企業の業種や職種が大学での専攻分野と「関連性がある」と回答した学生は全体の30.6%。
  • 文理で大きく差が見られ、「関連がある」は文系19.0%、理系48.2%と、29.2ポイントの開きがある。
  • 理系については「少しはある」を含めると82.2%と8割を超え、多くの学生が関連性のある分野に就職していることが確認できる。
  • 理系学生は大学での専攻分野と就職先とがより密接に繋がっていることがうかがえる。
(4)就職活動で有利だと思う学部・学科
  • 学生が就職に有利だと思う学部・学科の1位は 「 【理系】機械・電気電子系」(31.3%)。次いで「【文系】ビジネス系(経済・経営・法など)」が続く(27.6%)。
  • 文理別に見ると、文系学生が最も多く選んだのは「【文系】ビジネス系」(41.0%)だが、以降は【理系】の系統が続く。
  • 理系学生は「 【理系】機械・電気電子系」が圧倒的に多い(45.2%)。
  • 【理系】のいずれかの系統を回答した学生は、理系学生で9割超を占める、文系学生でも過半数。全体的に【理系】の学部系統の方が就職に有利だと感じていることが表れている。

Ⅱ.進学時のキャリア意識と大学生活および就職の満足度の関係

(1)キャリア意識と【大学生活満足度】の相関性
  • 進学先を選ぶ際に将来のキャリアを「とても意識した」と回答したグループは、大学生活の満足度を100%と回答した割合が最も高い(28.7%)。逆に「まったく意識しなかった」と回答したグループでは13.2%にとどまり、両者の差は2倍以上に上る。
  • 大学生活満足度の平均値にも、進学時にキャリアを意識したレベルが高いほど大学生活の満足度が高くなる傾向が見られる。 「とても意識した」と「まったく意識しなかった」グループでは、平均満足度に15.5ポイントもの開きがあった。
(2)キャリア意識と【専門分野との関連性】 【就職先企業志望度】の相関性
  • 進学時に将来のキャリアを「とても意識して選んだ」と回答したグループでは、就職先企業と大学の専攻分野に「関連性がある」または「少しはある」と回答した学生が計76.0%と、8割近くに上る。
  • 一方、「まったく意識しなかった」グループでは、「関連性がある」または「少しはある」の合計は半数に満たない(計49.5%)。
  • 進学時にキャリアを意識したレベルが高いほど、就職先企業と専攻分野との関連性が強くなる傾向が見られる。 
  • 進学時に将来のキャリアを「とても意識して選んだ」と回答したグループは、就職先企業が第1志望の企業だった(「10」と回答した)割合が高く、47.3%と半数近くに上る。逆に、 「まったく意識しなかった」グループでは28.6%にとどまり、その差は18.7ポイント。
  • 大学生活の満足度同様に、就職先企業への志望度についても、進学時のキャリア意識レベルとの相関性が見られる。
  • 進学先選びの段階から将来のキャリアへの長期的なビジョンを持つことで、志望領域と大学の専攻分野の関連性が高まり、大学生活の満足度の高さや志望度の高い企業への就職に結びついていると考えられる。

Ⅲ.進学先選びのポイント

(1)入学した大学・学部・学科を志望した理由(進学時のキャリア意識別)
  • 進学時にキャリアを「とても意識して選んだ」グループは、大学の志望理由で⼀番多いのが「学べる内容・目指せる資格」(58.9%)。他のグループは「偏差値(難易度)」が最多。
  • 「とても意識して選んだ」と「まったく意識なかった」グループとで最も大きな差があるのは「就職率・就職先」。
    「とても意識して選んだ」グループは35.7%であるのに対して、「まったく意識しなかった」グループでは4.4%と、30ポイント以上の差がついている。
  • また、「学校の知名度」も両者の差が大きく、「とても意識して選んだ」は45.0%、「まったく意識しなかった」は24.2%と、20ポイント以上の差があった。将来の就職を考えると、知名度の高い大学の方が有利と考える学生が多いとも解釈できる。
  • さらに「とても意識して選んだ」グループは志望理由の選択項目数が平均3.6個であるのに対し、「まったく意識しなかった」では2.9個。将来のキャリアを意識して進学先を選んだ学生の方が、より多角的な面で志望校選びを行っていたようだ。 
(2)もし大学受験をやり直せるとしたら
  • 最も回答が多かったのは「同じ大学・学部を選ぶと思う」で36.3%。次いで「他の大学の、同じ系統の学部を選ぶと思う」が30.5%。
  • 「同じ大学・学部を選ぶと思う」(36.3 %)と 「他の大学の、同じ系統の学部を選ぶと思う」(30.5%)を合わせると約7割(66.8%)に上り、大半の学生は学部の選択に満足していることがわかる。
(3)オープンキャンパス参加経験
  • 全体の約6割(58.0%)の学生が、「オープンキャンパスに参加した」と回答。
  • オープンキャンパスに「参加した」グループは「参加しなかった」グループと比較して、受験をやり直せるとしても「同じ大学・学部を選ぶと思う」という回答が9.2ポイント高かった。
  • 大学生活の満足度についても、オープンキャンパスに「参加した」グループは「参加しなかった」グループと比較して、平均で5ポイント以上高い。

調査概要


・調査対象:2018年3月に卒業予定の大学4年生のうち就職先企業を決定した人(理系は大学院修士課程2年生含む)
・回答者数:761人(文系男子227人、文系女子231人、理系男子188人、理系女子115人)
・調査方法:インターネット調査
・調査期間:2017年12月15日~20日
・サンプリング:キャリタス就活2018 学生モニター
・調査機関:株式会社ディスコ キャリタスリサーチ/キャリタス進学事業企画部


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