中小企業の雇用・賃金に関する調査 

2018年02月28日

日本政策金融公庫(略称:日本公庫)は、中小企業の雇用・賃金に関する調査結果を発表。(全国中小企業動向調査・中小企業編 2017年10-12月期特別調査)

調査結果サマリー


○雇用
  • 2017年12月において、正社員が「不足」と回答した企業割合は、全業種計で58.0%となり、前年(50.2%)から7.8ポイント上昇した。 「適正」は37.0%、「過剰」は5.0%となった。業種別にみると、運送業、建設業、情報通信業などで「不足」と回答した割合が高くなっている。
  • 2017年12月に正社員数を前年から「増加」させた企業割合は30.8%、「減少」させた企業割合は18.7%となった。前年と比べると、「増加」は2.3ポイント上昇、「減少」は1.2ポイント低下した。業種別にみると、情報通信業、製造業、運送業などで「増加」と回答した割合が高くなっている。
○賃金
  • 2017年12月に正社員の給与水準を前年から「上昇」させた企業割合は、54.5%となり、前年(49.3%)から5.2ポイント上昇した。4年連続で約半数が給与水準を引き上げている。上昇の背景をみると、「自社の業績が改善」(39.8%)の割合が最も高く、次いで「採用が困難」(22.2%)となっている。2018年についても約半数が「上昇」と回答している。
  • 2017年の賞与(支給月数)を前年から「増加」させた企業割合は、34.5%となった。
  • 2017年12月の賃金総額を前年から「増加」させた企業割合は59.6%、「減少」は7.2%となった。

調査結果


Ⅰ 雇 用

Ⅰ-1 従業員の過不足感
  • 2017年12月における正社員の過不足感をみると、全業種計で、「不足」との回答割合が58.0%となった。「適正」との回答割合は37.0%、「過剰」は5.0%となっている。「不足」の割合は、2016年実績と比べて7.8ポイント上昇した。
  • 業種別では、運送業(76.6%)、建設業(74.1%)、情報通信業(69.3%)などで、「不足」と回答した割合が高い。
  • 2017年12月における非正社員の過不足感をみると、全業種計で、「不足」との回答割合が39.6%となった。「適正」との回答割合は56.2%、「過剰」は4.2%となっている。「不足」の割合は、2016年実績と比べて4.5ポイント上昇した。
  • 業種別にみると、宿泊・飲食サービス業(66.1%)、運送業(53.9%)、小売業(49.7%)などで、「不足」と回答した割合が高い。
Ⅰ-2 人手不足の影響と対応
  • 人手不足の影響についてみると、「売上機会を逸失」(33.1%)と回答した企業割合が最も高く、次いで「残業代、外注費等のコストが増加し、利益が減少」(30.9%)、「納期の長期化、遅延の発生」(15.4%)となっている。
  • 人手不足への対応についてみると、「従業員の多能工化」(42.1%)が最も高く、次いで「残業を増加」(38.7%)、「業務の一部を外注化」(36.1%)となっている。
Ⅰ-3 従業員数の増減
  • 2017年12月の正社員数の増減をみると、「増加」と回答した企業は30.8%となり、2016年実績(28.5%)と比べて2.3ポイント上昇した。また、「減少」は18.7%となり、2016年実績(19.9%)と比べて1.2ポイント低下した。
  • 業種別にみると、情報通信業(40.0%)、製造業(33.9%)、運送業(32.7%)などで「増加」と回答した割合が高い。
  • 2017年12月の非正社員数の増減をみると、「増加」と回答した企業は20.5%となり、2016年実績(22.5%)と比べて2.0ポイント低下した。また、「減少」と回答した企業は13.3%となり、2016年実績(12.0%)と比べて1.3ポイント上昇した。
  • 業種別にみると、宿泊・飲食サービス業(27.0%)、小売業(23.9%)、製造業(22.4%)などで「増加」と回答した割合が高い。
  • 従業員数の増加理由をみると、正社員では「将来の人手不足への備え」が53.7%と最も高くなっており、長期的な観点から人材の確保・育成に取り組む姿勢がうかがえる。一方、正社員、非正社員ともに「受注・販売が増加」と回答した割合が高くなっており、足元の景気回復の影響もみられる。
  • 減少理由をみると、正社員では「転職者の補充人員を募集したが採用できず」が54.9%と最も高くなっており、労働需給のタイト化が進むなか、必要な人員を補充できない企業が多く存在することがうかがえる。

Ⅱ 賃 金

Ⅱ-1 正社員の給与水準
  • 2017年12月の正社員の給与水準をみると、前年と比べて「上昇」と回答した企業割合は、54.5%となった。4年連続で中小企業の約半数が、正社員の給与水準を引き上げている。
  • 2018年見通しをみると、前年より「上昇」すると回答した企業割合は50.3%と、引き続き半数を上回っている。
  • 業種別にみると、宿泊・飲食サービス業(59.1%)、小売業(58.9%)などで「上昇」と回答した割合が高くなっている。
  • 正社員の給与水準上昇の背景についてみると、全業種計では、「自社の業績が改善」と回答した企業割合が39.8%と最も高く、次いで「採用が困難」(22.2%)、「同業他社の賃金動向」(12.2%)が続いた。
  • 業種別にみると、「自社の業績が改善」と回答した企業割合は、生産用機械(58.4%)、電子部品・デバイス(58.3%)などで高い。「採用が困難」は、水運業(38.2%)、宿泊・飲食サービス業(37.2%)などで高い。
Ⅱ-2 賞 与
  • 2017年の賞与の支給月数をみると、前年と比べて「増加」と回答した企業割合が34.5%、「変わらない」が49.7%、「減少」が10.3%となっている。
  • 業種別にみると、前年と比べて「増加」と回答した企業割合は、製造業(39.3%)、建設業(37.0%)などで高い。
Ⅱ-3 賃金総額
  • 2017年12月の賃金総額をみると、前年と比べて「増加」したとの回答割合が59.6%と最も高く、「ほとんど変わらない」が33.2%、「減少」が7.2%となっている。2016年実績と比べて、「増加」の割合が上昇し、「減少」の割合が低下している。
  • 2018年の見通しをみると、55.3%の企業が「増加」すると回答している。「減少」は、3.2%となっている。

調査概要


調査時点:2017年12月中旬
調査対象:当公庫(中小企業事業)取引先 12,946社
有効回答:数 5,180 社 [回答率 40.0 %]

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