「シェアリング・エコノミー」に関する意識・実態調査(ミレニアル世代対象) 

2018年02月15日
ジャパンネット銀行は、ミレニアル世代を対象とした、「シェアリング・エコノミー」に関する意識・実態調査を行いました。

ミレニアル世代とは、2000年以降に成人・あるいは社会人になる世代のこと。日本国内においては、現在の高校生・大学生・新社会人といった18~25歳の若年層をさして用いられるケースが多いようです。アメリカにおいては、このミレニアル世代が、社会や消費のあり方に大きな影響を与えるジェネレーションとして注目を集めています。

中でも特徴的とされているのが、「シェアリング・エコノミー」との親和性の高さです。「シェアリング・エコノミー」とは、場所・モノ・交通手段などを多くの人と共有することにより、必要な人が、必要なタイミングで、必要な分だけ利用できる経済上の仕組みを指します。現在アメリカでは、ミレニアル世代が、この「シェアリング・エコノミー」の市場を牽引していると言われており、マーケットも拡大傾向にあるようです。

それでは、日本のミレニアル世代は、この「シェアリング・エコノミー」に対して、どのような意識を持ち合せているのでしょうか。今回ジャパンネット銀行では、「シェアリング・エコノミー」サービス(以下、シェアサービス)をテーマに、日本国内の18~25歳の男女500名へアンケート調査を実施。シェアサービスに対する興味・関心と、その根底にある消費意識について調べました。

【調査結果トピックス】

1.ミレニアル世代のシェアサービスに対する興味・関心
場所・モノ・交通手段…3分野のシェアサービスについて、利用実態・利用意向を調査
利用に関心を持つミレニアル世代は6割超、受容度は親世代の約3倍に!

2.ミレニアル世代にとってのシェアサービスの魅力
ミレニアル世代にとって、シェアサービスは「お得」で「合理的」な、賢い選択
「他ユーザーとの交流のきっかけになる」の声も半数超え

3.シェアサービスと親和性が高い、ミレニアル世代の消費傾向
「モノをあまり持ちたくない」「合理性を重視する」「体験・つながりを大事にしたい」…
ミレニアル世代の消費傾向は、シェアサービスの特性とリンクする部分が多数

【調査結果】

1.ミレニアル世代のシェアサービスに対する興味・関心
場所・モノ・交通手段…3分野のシェアサービスについて、利用実態・利用意向を調査
利用に関心を持つミレニアル世代は6割超、受容度は親世代の約3倍に!


今回は、場所・モノ・交通手段の3分野におけるシェアサービスについて、調査を実施。その結果、それぞれのシェアサービスに対する利用意向は次のようになりました。

1.シェアハウスをはじめとした【場所】のシェアサービス
ミレニアル世代の利用意向:65%
利用してみたい【場所】のシェアサービス:「シェアハウス」(48%)、「民泊マッチングサービス」(41%)、「駐車場シェアサービス」(37%)など

2.ファッションレンタルをはじめとした【モノ】のシェアサービス
ミレニアル世代の利用意向:61%
利用してみたい【モノ】のシェアサービス:「ファッションレンタルサービス」(45%)、「レジャー用品レンタルサービス」(43%)、「家具・家電レンタルサービス」(39%)など

3.カーシェアなどをはじめとした【交通手段】のシェアサービス
ミレニアル世代の利用意向:65%
利用してみたい【交通手段】のシェアサービス:「カーシェアサービス(車のシェア)」(62%)、「シェアサイクルサービス(自転車のシェア)」(55%)、「ライドシェアサービス(相乗り)」(45%)

なお、実際の利用者の割合としては、【場所】のシェアサービスが6%、【モノ】のシェアサービスが3%、【交通手段】のシェアサービスが7%となっています。また、周囲にシェアサービスを利用している同世代の友人・知人がいる人は、およそ5人に1人(19%)でした。

現状では、「利用経験」がある人は少ないものの、前述の通り、【場所】【モノ】【交通手段】いずれのシェアサービスについても、「利用意向」は6割を超えており、今後の伸びが期待されます。また、アメリカ同様、日本のミレニアル世代についても、「シェアリング・エコノミー」への関心は高いと言えそうです。

一方で、彼らの親世代にあたる、子どもを持つ40~50代の既婚男女603名に、シェアサービスの利用について質問した調査(※)では、利用に抵抗が「ある」人が79%と約8割に。利用に抵抗が「ない」と回答した人はわずか21%にとどまる結果となりました。対して、ミレニアル世代に同じ質問をすると、「利用に抵抗がない」人の割合は62%に。ミレニアル世代のシェアサービス受容度は、親世代のおよそ3倍にのぼるということになります。

また、実際にシェアサービスの利用経験がある方に、具体的な利用シーンを聞くと、

「海外旅行のときに、民泊マッチングサービスを使って宿泊先をみつけた」(19歳・男性)
「タクシーよりも安いので、ライドシェアサービスを使っている」(22歳・男性)
「月額制で洋服をレンタルするサービスを利用中。自分で服を買うことが減った」(25歳・女性)
「シェアサイクルのシステムを使って学内を移動している」(22歳・男性)
などの声があがりました。

さらに、周囲の友人・知人がシェアサービスを利用しているという方からは、

「大学の友人が、近場にショッピングへ行く際に、カーシェアサービスを利用している」(22歳・男性)
「友人が、保険や税金を払うぐらいなら、比較的低価格なシェアサービスを選ぶと言っていた」(25歳・男性)
などの回答もみられました。

生活に身近な場面から、旅行などの非日常的な場面まで、幅広いシーンにおいて、シェアサービスが活用されていることがわかります。

2.ミレニアル世代にとってのシェアサービスの魅力
ミレニアル世代にとって、シェアサービスは「お得」で「合理的」な、賢い選択
「他ユーザーとの交流のきっかけになる」の声も半数超え


それでは、ミレニアル世代の男女は、シェアサービスをどのような存在として捉えているのでしょうか。シェアサービスに対する考え方を聞いたところ、「シェアサービスを利用するのは賢い選択だと思う」と答えた人は66%と約7割に。また、「シェアサービスは経済的だと思う」(77%)、「シェアサービスは合理的だと思う」(73%)と答えた人も、それぞれ7割を超えており、ミレニアル世代の大多数が、シェアサービスをお得で合理的なものと考えているようです。

さらに、「シェアサービスは他ユーザーとの交流のきっかけになると思う」という回答も53%と半数以上にのぼっており、ユーザー間でのつながりを期待する人も多いことがわかります。

3.シェアサービスと親和性が高い、ミレニアル世代の消費傾向
「モノをあまり持ちたくない」「合理性を重視する」「体験・つながりを大事にしたい」…
ミレニアル世代の消費傾向は、シェアサービスの特性とリンクする部分が多数


そして、「シェアサービス」の特性は、下記のようなミレニアル世代の“消費そのものに対する考え方”とも大きくリンクしています。

「モノをあまり持ちたくない」 YES:51% NO:49%
「お金を使うときには合理性を重視するほうだ」 YES:66% NO:34%
「モノよりも体験や人とのつながりを大事にしたい」 YES:51% NO:49%

調査結果では、「モノをあまり持ちたくない」という回答が半数以上にのぼっていますが、シェアサービスは、モノを「所有」せずに「利用」するというスタイルであるため、「持たない世代」であるミレニアル世代のニーズともマッチングします。また、「合理性を重視する」や、「体験・つながりを大事にしたい」という消費傾向からも、ミレニアル世代とシェアサービスの親和性の高さがうかがえると言えるでしょう。

一方で、前述の親世代向けの調査では、「お金を払っても自分の資産にならないことに抵抗を感じる」が64%、「人とのコミュニケーションを面倒に感じる」が79%になるなど、ミレニアル世代とは正反対の消費傾向が浮き彫りに。「モノを持たない」、「体験・つながりを大切にしたい」という意向は、ミレニアル世代ならではの特徴であることがわかります。

前述の通り、サービスの利用意向が60%を超えていることをふまえても、今後シェアサービスは、ミレニアル世代の中でますます広がりを見せていきそうです。


【調査概要】
ミレニアル世代向け調査
調査期間:2018年1月15日~1月16日
調査方法:インターネット調査
調査対象:18~25歳男女500名(性別で均等割付/「18~21歳」「22~25歳」で均等割付)

親世代向け調査
調査期間:2018年1月30日~31日
調査方法:インターネット調査
調査対象:子どもを持つ40~50代の既婚男女603名

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[ジャパンネット銀行]
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