「AIに代替される仕事/されない仕事」についてのアンケート調査(転職コンサルタント対象) 

2017年12月20日
エン・ジャパンが運営するミドル世代のための転職サイト『ミドルの転職』上で、サイトを利用している転職コンサルタントを対象に「AIに代替される仕事/されない仕事」についてアンケートを行ない、181名から回答を得ました。

【調査結果概要】

★ 81%の転職コンサルタントが「10~20年以内にAIに代替される業務がある」と回答。昨年より5ポイント増加。

★ AIに代替される可能性が高い職種は「経理・財務・会計系」「事務」「コールセンター」。業種では、金融機関での人材削減を理由に「金融」がランクアップ。

★ AIに代替される可能性が低い職種は「経営者」。相手の意図を汲み取り、臨機応変に対応する業務は今後も残ると予想。

【調査結果詳細】

1:81%の転職コンサルタントが「10~20年以内にAIに代替される業務がある」と回答。昨年より5ポイント増加。(図1)
転職支援のプロである転職コンサルタントに「現在、ミドル世代が担当している業務の中に、10~20年以内にAIに代替されて、無くなってしまう業務はあると思いますか?」と伺ったところ、81%の方が「あると思う」と回答。昨年の同調査と比べ、5ポイント増加しました。

2:AIに代替される可能性が高い職種は「経理・財務・会計系」 「事務」「コールセンター」。業種では、金融機関での人材削減を理由に「金融」がランクアップ。(図2、図3)
現在、ミドル世代が就業している職種の中で、AIに代替されて無くなると予想する職種を伺ったところ、多かった回答トップ3は「経理・財務・会計系」(42%)、「一般事務・秘書・アシスタント系」(41%)、「コールセンター」(37%)でした。いずれの職種でも「決まったことをする定型業務が多いため」という理由が多く見受けられました。

同じくAI化が進み、業務代替されて無くなると予想する業種を伺ったところ、多かった回答トップ3は「 IT・インターネット」(41%)、「コールセンター」(41%)、「金融」(34%)でした。特に「金融」業界は、昨年の同調査では8位でしたが、今年は3位とランクアップ。実際にAIが積極導入されていること、一部の金融機関での人材削減が理由に挙げられました。各職種・業種を選んだ方の具体的なコメントもご紹介します。

「経理・財務・会計系」を選んだ方のコメント
◯会計知識や技術知識をAIに搭載すれば、人の手がいらなくなると思うから。
◯資格者が活躍する業務だから。AIが資格者以上のスキルを学習すれば、代替可能と考える。
◯過去の事例を組み合わせ、プラス要件を付け加えられる方策も、データベース対応ができそうだから。
◯過去データから「what if」を導き出せる職種で、意思決定する方がいれば単なる選択肢の提供だから。
◯高コスト且つアナログなマッチングを行う業務から代替えが進むと考えます。

「一般事務・秘書・アシスタント系」を選んだ方のコメント
◯簡単な事務作業や分析など、機械的に行えることは代替しやすい。
◯マニュアル通りの正確かつ迅速な処理に価値がある業務だから。
◯感性を必要とする度合いが低い職種のため。
◯ルーチンワークや単純作業が多い仕事だから。
◯バックオフィス系、製造の管理に関わる部分等はAIで代用可能になると思うため。

「コールセンター」を選んだ方のコメント
◯基本マニュアルが徹底されている仕事のため。
◯人的な判断を省く事ができそうだから。
◯データの蓄積により、AIで対応可能。
◯業務領域が明確で、過去のデータベースからAIで対応できる可能性が高いため。
◯単純なオペレーションは代替されると思われるが、管理する側はたとえ少数であったとしても、最終的な決定や判断をするという意味で残ると思う。

「 IT・インターネット」を選んだ方のコメント
◯競争が厳しいIT・インターネット業界は、AIの導入推進に積極的であると思われるため。
◯もっともAIが期待される分野だから。

「コールセンター」を選んだ方のコメント
◯既にAIが稼働している分野である。
◯コストや業務内容としてパターン化が可能であるため。

「金融」を選んだ方のコメント
◯インターネット株式取引など、既にAIで業務効率化が可能なツールやシステムが開発されているから。
◯現在AIで株価予想や為替予想が行われ、収益が出ているため。今後更にデーター蓄積が実現し、精度が上がる可能性が高いため。また銀行の人員削減が本格化しているため。

3:AIに代替される可能性が低い職種は「経営者」。相手の意図を汲み取り、臨機応変に対応する業務は今後も残ると予想。(図4、図5)
現在、ミドル世代が就業している職種の中で、AIに代替されないであろう職種を伺ったところ、もっとも多かった回答トップ3は「経営者・COO・経営幹部」(77%)、「経営企画・事業企画系」(46%)、「営業系」(38%)でした。AIに代替されず、無くならないと考えられる業務について伺うと、多かった回答トプ3は「相手の意図を汲み取り、臨機応変に対応する必要がある業務」(80%)、「他者とコミュニケーションを取りながら進める業務」(63%)、「マネジメント業務」(47%)でした。代替されないであろう職種に関連する項目が上位を占めました。各職種を選んだ方の具体的なコメントもご紹介します。

「経営者・COO・経営幹部」を選んだ方のコメント
◯AIデータなどを考慮してマネジメントを実施するには、人が最終的に決定する必要があるため。
◯株など、利害関係で保有できるものに関してはなくならないと思われる。
◯お金を稼ぎたい、社会貢献したいなどの経営者の気持ちは、AIには理解できないと考えるため。

「経営企画・事業企画系」を選んだ方のコメント
◯過去事例を元にした運用だけではなく、創造的なアイデアや仕事のやり方が重要になる職業であるため。
◯発想力が必要な職種、人的関係をベースとした職種、微妙な判断力が要求されるような業務のため。
◯クリエイティブな職種で、過去データから導き出されない解が正となる職種のため。

「営業系」を選んだ方のコメント
◯理屈、作業だけではない調整、交渉が必要のため。
◯人の思いや意思を作り考える業務の遂行や、対人スキルが強く求められるため。
◯対応が多様。ともすれば逆の判断もありえるような業務、突発的に対応が必要な業務、二次的な対応を伴う業務、接触を必要とする業務などはAIでカバーできないと思う。


【調査概要】
調査方法:インターネットによるアンケート
調査対象:『ミドルの転職』を利用する転職コンサルタント
有効回答数:181名
調査期間: 2017年11月22日 ~ 11月28日

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