2017年度、企業の情報化投資に関する調査 

2017年12月19日
GfKジャパンは、全国1,430事業所を対象に実施したインターネット調査※より、 情報化投資動向や「働き方改革」への取り組み状況、先端ソリューションの導入状況について発表した。

【概要】

・情報化投資の2017年度見込みは「前年より増加」が42%と堅調
・「働き方改革」への取り組みは約5割の企業で完了または進行中。大企業先行で浸透。
・ビックデータの導入率は9%、AI・機械学習、ロボティクス技術の導入率は5%と現段階では限定的。

【情報化投資は堅調】

企業の情報化投資実績は、2011年度以降「前年より増加」が「前年より縮小」を上回る状況が続いている。16年度は「前年より増加」の割合が44%と、ここ数年で最も高くなった(図1)。投資の拡大を後押ししたのは、景気の改善と考えられる。企業の売上高が「前年より増加」とした割合は16年度は53%で15年度の48%から拡大した。
17年度の情報化投資見込みについては、42%が「前年より増加」見込みとしており、堅調な投資が期待される。なお、増加見込みの理由として顕著だったのは「人員増加」で、16年8月の前回調査から11ポイント増え30%となった。この傾向は従業員規模が300~999人の企業で最も強く表れた。

【「働き方改革」への取り組み状況】

政府主導で進められている「働き方改革」※への取り組み状況を尋ねた。「取り組み完了」とした企業は12%であったが、「取り組みを進めている最中」は38%に達し、約半数の企業では取り組みがあることが確認された(図2) 。従業員規模別にみると、働き方改革に取り組んでいる企業は1000人以上では7割弱となる一方で、100人未満では4割弱となっており、企業規模により差があった。

働き方改革の一環として「在宅勤務・テレワーク」などの導入が注目されているが、「働き方改革」を進める上の課題として、取り組み完了・進行中、取り組み予定の企業の約4割が「セキュリティの確保」をあげた。働き方改革の今後のさらなる浸透が、セキュリティをはじめとする情報化投資の後押しになると期待される。

【先端ソリューションの導入状況】

昨今、報道等で取り上げられることが多くなった「AI・機械学習」や、「ビッグデータ」や「ロボティクス」、「ウェアラブル端末」といった先端ソリューションの導入状況を調査した。その結果、いずれのソリューションについても「導入済み」と回答した企業は1割未満であり、「3年以内の導入予定」も1割前後であった(図3)。この中では比較的導入が進んでいる「ビックデータの業務利用」は、1000人以上の企業に限れば「導入済み」が2割弱に達した。ただし、多くの企業では、分析スキルを持った人材が不足していたり、分析結果を満足に活用できていなかったりと、多くの課題を抱えていることが確認された。


※「働き方改革」・・・働く人の視点に立ち、企業文化、ライフスタイル、ワークライフバランスなどの働き方を抜本的に変革させようとする方針

※「情報化投資に関する事業所モニタ調査」概要
・調査期間: 2017年8月24日~9月22日(計29日間)
・調査方法: インターネット調査
・調査対象: 1,430件(勤務先で情報システム部門に所属している方、または勤務先でITハードウェア・ソフトウェアの導入に携わっている方、及び勤務先で50%以上の時間を情報システム関連業務に費やしている方)
・調査内容:
 ① 情報化投資動向(16年度実績/17年度見込み、投資分野・理由)
 ② 働き方改革(取り組み状況、目的・きっかけ、導入ソリューション・デバイス)
 ③ 先端ソリューション/デバイス(導入ハードウェア・ソリューション、ビッグデータの活用・課題)
 ④ タブレット型端末(導入状況、重視点、故障・保障)
 ⑤ セキュリティ(個人情報漏洩対策実施状況、標的型攻撃ウイルスの認知・対策状況)
 ⑥ 光回線(契約回線種類、プロバイダ)
※回答者属性:従業員規模、業種、所属部署、ITハードウェア・ソフトウェア導入への関与

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