『訪日外国人観光客の再訪日促進と日本酒ツーリズムの可能性』に関する調査 

2017年12月07日
NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション(NTTコム オンライン)と実践女子大学准教授 斎藤明(観光マーケティング:以下、斎藤明研究室)は、NTTコム オンラインが運営するインターネットアンケートサービス「NTTコム リサーチ」の海外モニター(米国・英国)を対象に、「訪日外国人観光客への日本酒ツーリズムの可能性」について調査しました。本調査は、NTTコム オンラインと斎藤明研究室が共同で調査の企画・設計・分析を行ったものです。

 調査の結果、訪日観光時に日本酒の酒蔵を訪問し、日本酒について学習するツアーへの参加意向が高く、訪日観光時の魅力的な観光資源として高く評価されていることが伺える結果となりました。また、日本全国にある複数の日本酒の酒蔵を訪れ、日本酒について学習するために再度日本を訪問したいとの意向も非常に高く、継続的かつ複数回の訪日観光促進策としての期待も伺える結果となりました。

【調査総括】

・最近1年以内の訪日外国人観光客への調査結果では、日本文化への関心度が非常に高く、特に日本食(和食)への関心が5割、滞在中の飲食体験としては9割近くに達しています。日本食の中で印象に残った食事について聴取した結果、寿司、ラーメンにつづいて、お酒という回答が多くなっております。

・日本酒の酒蔵は、訪日外国人観光客にとって魅力的な「観光資源」であり、日本酒の歴史、製法、テイスティング等の学習や体験ができる酒蔵を訪ねるツアーへの参加意向が非常に高いことが伺える結果となりました。

・日本各地にある酒蔵を複数訪問し、日本酒について学習や体験することを通じた、日本酒に関する「学習修了証」取得意向が高いことも伺える結果となりました。

・日本全国にある日本酒の酒蔵をめぐり、日本酒について学習をするために、再度日本を訪問したいとの意向も非常に高く、訪日観光リピーター獲得に向けて、日本酒を中心とした訪日観光「日本酒ツーリズム」の訪日観光促進策としての高い可能性が伺える結果となりました。

【調査結果のポイント】

1.訪日中の体験として日本食(和食)が9割弱で最も高い。寿司、ラーメン、うどん等が人気
 最近1年以内に観光で訪日した外国人(米国人:109名、英国人:53名 計162名)に日本文化への関心について調査した結果、日本の文化への関心が合計9割に達し、関心のあるジャンルにおいては2人に1人(5割)の方が日本食(和食)に関心があるとの回答が得られました【図1】。

 実際、訪日中に体験した内容では「日本食(和食)」が88.3%と最も高く、続いて「伝統芸能(歌舞伎、能、狂言、茶道など)、「神社・仏閣、城」の順で多くなっています。
 また、訪日中におよそ8割の方が、訪問した場所や体験したコト、購入したモノの「固有名詞」をSNS上に記載していると回答しており、体験した内容や写真をSNSに投稿をしている様子が伺えます【図2】。

2.訪日外国人観光客にとって、日本酒の酒蔵は、魅力的な「観光資源」
 訪日中に印象に残った日本食(和食)の中で、自由回答の多い順から3番目に「お酒」が挙がっており、国内滞在中にも「日本酒を飲んだことがある」という方が83.4%、「日本酒の酒蔵に行ったことがある」という方も6割に上っており、高い割合になっています。
 また、日本各地にある日本酒の酒蔵は、観光客にとって、魅力的な観光資源であると思うかについて聞いたところ、「非常にそう思う(41.1%)」「ややそう思う(44.8%)」を合わせると、85.9%と非常に高い結果となりました【図3】。

3.日本酒酒蔵を訪ねるツアーへの参加意向は8割以上
 日本酒の歴史、製法、テイスティング等の学習や体験ができる酒蔵を訪ねるツアーがあった場合の参加意向について聞いたところ、「是非参加したい(50.3%)」と5割を超え、「やや参加したい(32.5%)」を合わせると、82.8%と参加意向者が非常に高い結果となっております

4.日本酒酒蔵を複数めぐり日本酒に関する「学習修了証」を取得したい意向も8割以上
また、日本各地にある酒蔵を複数訪ねて学習や体験することで、日本酒に関する「学習修了証」を取得できるツアーがあった場合の参加意向に関しても「是非参加したい(52.1%)」は、5割を超え、「やや参加したい(29.4%)」を合わせると、81.5%と非常に高い結果となっております。

5.日本酒の酒蔵訪問・体験と日本への再訪問意向について
日本全国にある日本酒の酒蔵をめぐり体験するために、日本への再訪問意向を伺ったところ、「是非行きたい」が約6割(58.9%)にのぼり、「やや行きたい(28.2%)」を合わせると、87.1%と非常に高い結果となりました。


<調査概要>
調査対象:「NTTコム リサーチ」(*)海外パネルモニター
調査方法:非公開型インターネットアンケート
調査期間:平成29年11月10日(金)~平成29年11月16日(木)
有効回答者数:162名(米国人:109名、英国人:53名)
回答者の属性:
【性別】:男性:64.4%、女性:35.6%
【年代】:20代:24.5%、30代:52.8%、40代:12.3%、50代:6.7%、60代:3.7%

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション]
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