RVパーク利用状況に関する実態調査 

2017年11月20日
日本RV協会は、キャンピングカー旅行を楽しむユーザーを対象に、RVパークの利用回数、利用したときの印象、利用中の食事形態、マナー意識、施設や運営に関するリクエストなど、全部で10項目にわたる調査を行いました。

その結果、宿泊体験者の数は2年前の調査より15.1ポイントも上回る49.4%を記録。「宿泊して良かった」と答えた人は約8割にのぼり、「旅行中スケジュールが合えば、その土地のRVパークに泊まってみたい」という人の比率は6割を超えることが判明しました。また、4割強の人が「RVパークのさらなる普及」を望んでいることも分かりました。

【調査結果】

1) 利用者の満足度は非常に高く、「良かった」という回答は82.3%
この調査は、9月18日から10月17日にかけて、当協会のホームページに寄せられた約170件のアンケートデータをもとに行われました。
その結果、キャンピングカーを購入してから現在に至るまでに、RVパークに泊まったことのあるユーザーは約半数の49.4%に達し、「宿泊はしていないが、寄ってみたことはある」(14.9%)という人を加えると64.3%のユーザーがRVパークに立ち寄っていたことが分りました。(図表1)

この結果を2015年度の調査(キャンピングカー白書2016)と比べてみました。すると、2015年度では、RVパークを経験した人の率は34.3%にとどまりましたが、今回の調査ではそれが15.1ポイント上がった49.4%にまで上昇したことが分りました。
「RVパークを1回も利用したことがない」と答えた人は、前回調査では64.8%でしたが、今回の調査では29.1ポイントダウンの35.7%まで下がり、この2年間のうちRVパーク宿泊を体験したユーザーがかなり増えてきたことが判明しました。

次に、RVパークを利用したユーザーがどのくらい満足しているのか調べてみました。
一番多かった回答は「まぁまぁ良かった」というもので、その率は57.0%でした。次点には「たいへん良かった」(25.3%)という回答が続き、この二つを合わせると、82.3%のユーザーが満足している様子が浮かび上がってきました。(図表2)

次に、「良かった」と答えた人々から具体的な評価ポイントを尋ねたところ、「施設にある温泉や入浴設備」への評価が高く、全体の41.2%を記録しました。次点は「RVパーク自体の設備」(27.9%)となり、3番目には「管理者の対応」(13.2%)という回答が続きました。(図表3)

一方、「不満」を感じる点としては、「景色などを含めたロケーション」(26.7%、4票)、「トイレ等設備の清潔感」(20.0%、3票)などという回答が挙げられました。ただ、「不満」を訴えた回答者の絶対数が少なかったため、票数としては、いずれも4票とか3票にとどまりました。(図表4)

2) RVパーク内の食堂の使用率は4割
また、「今後も、全国のRVパークにも泊まってみたいと思いますか?」という設問を設けたところ、62.5%の人が「旅行中スケジュールが合えば、その土地のRVパークに泊まってみたい」と答え、次点の「積極的に全国のRVパークを調べて泊まってみたい」(13.3%)という回答と合わせると、なんと75.8%のユーザーが今後もRVパークを利用してみたいと思っていることが判明しました。(図表5)

では、RVパークを利用したことがない人は、その理由としてどのようなものを掲げているのでしょうか。
それを調べたところ、「旅行した場所にRVパークがなかった」という回答が38.4%を示してトップに立ちました。それ以外の回答としては、「RVパークについてのインフォメーションをいろいろ見ているが、魅力的と思えるような場所が少ない」(20.5%)、「料金が発生するところに抵抗がある」(19.2%)などという回答も浮上し、運営・管理上の課題もまだ多少残っていることを示唆しました。(図表6)

次に、「泊まってみたいRVパークの条件」をリサーチするため、「泊まってみたいRVパークの条件として、一番重要だと思っているものは何ですか?」という設問を設けてみました。
トップは、お風呂に関するもので、「施設にある温泉や入浴設備の充実度」という回答が半数を超える54.6%を獲得しました。次点は「トイレ等設備の清潔感」(13.5%)という回答が続きました。(図表7)

ところで、RVパークを利用する場合、宿泊時の食事はどのように摂られているのでしょうか。
一番多かった回答は、「その施設内に食堂やレストランがあれば、それを利用する」(41.9%)というものでした。次点には、「旅の途中に寄ってきたスーパーやコンビニで購入したものを車内で食べる」(37.6%)という回答が続きました。
それ以外の回答としては、「施設が推奨する近隣の立ち寄り温泉などに出向き、そこで入浴ついでに食事をする」(11.1%)、「施設の近辺に繁華街があれば、徒歩及びタクシーなどを使って食堂や居酒屋に出向く」(6.0%)などという例も挙げられ、RVパーク宿泊時の食事が様々であることが分かりました。(図表8)

また、今回の調査では、RVパーク利用者のマナー意識が非常に高いことも伝わってきました。「RVパークを利用するときのマナーとして、一番心がけていることは何ですか?」という設問の回答は、「入退場時間やスペースの利用等において各RVパークで決められたルールに従う」がトップ(65.5%)でした。それ以外の回答としては、「就寝時は騒音を出さないように静かに過ごす」(13.6%)、「他に利用者がいた場合は気持よい笑顔で挨拶する」(7.3%)など、利用者がマナーに配慮している様子が伺えます。(図表9)

最後に、「RVパークの今後の展開で、一番望まれることは何ですか?」という設問を設けてみました。そこで半数近い回答を集めたのは、「さらなる全国への普及」(42.0%)というものでした。2番目には「料金をもう少し安くしてほしい」(19.6%)、3番目には「夜間、就寝時の安心と安全」(9.8%)という回答が続きました。(図表10)

3) 調査結果からのまとめ
当協会では、これまでもRVパークの利用状況をいろいろな機会を通じて調査してきましたが、今回の最新調査から分かったことは、全国のRVパークの普及・拡大を反映して、ユーザーの利用率が大きく上ってきたことです。このシステムがデビューして間もない時期に行った調査(2013年)では、「RVパークを1回も利用したことがない」と答えた人が93.7%もいました。そのときと比べると、現在、「RVパークを1回も利用したことがない」という回答は35.7%まで減少しています。
それだけ多くのユーザーに認知されるようになったRVパーク。その数はますます増えて、今では107号まで開設されました(2017年11月11日現在)。
RVパークの今後の課題としては、まず、より一層の普及と設備の充実。そしてセキュリティーの強化といった「安心・安全」を高めていく作業であるといえるでしょう。


【調査概要】
調査地域:全国
調査対象:日本RV協会ホームページ閲覧者
調査手法:Webアンケート
調査時期:2017年9月18日(月)~2017年10月17日(火)

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[日本RV協会]
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