2017年度セキュリティ意識調査-1(18歳から69歳のインターネット利用者対象) 

2017年10月05日
カスペルスキーが、日本国内で行った「2017年度 セキュリティ意識に関するインターネット調査」※1によると、セキュリティ製品利用者におけるランサムウェア認知度が、昨年に比べて2倍以上にのぼったことが明らかになりました。一方で、データをパソコン本体にしか保存していない人は45.5%でした。ランサムウェアの認知度が高まったにもかかわらず、脆弱性の放置やバックアップをしないなど、具体的な対策に結びついていない人はまだ多いことがわかります。

【調査結果】

■ ランサムウェアの認知度は昨年の2倍に

「あなたはランサムウェアを知っていますか?」という質問に対し、60.2%が「詳しく知っている」「聞いたことがある」と回答しました。ランサムウェアの認知度は昨年の2.1倍(2016年は28.1%)に増加しています。またランサムウェアを「詳しく知っている」と回答した人は13.5%で、2016年の4.2%から3.2倍に増加しました。

Kaspersky Labが世界で実施したランサムウェアの脅威状況を調査したレポート※2によると、2016年4月~2017年3月の間に、暗号化型ランサムウェアによる攻撃を検知した端末は115万台で、前年の1.6倍に増加しています(2015年度は71万台)。2017年上半期にはWannaCryやExPetrなど世界規模でランサムウェアによる攻撃が発生したことで日本でも大きく報道され、ランサムウェアについて見聞きする機会が増えました。このような状況がランサムウェアの認知度拡大に影響していると考えられます。

■ 45.5%がパソコン本体にしかデータを保存しておらず、バックアップをしていない

暗号化ランサムウェアは、使用しているパソコンやスマートフォンなどに感染し、そのデバイス内のデータを使用不能な状態にし、データの復号と引き換えに身代金を要求します。バックアップがあれば、暗号化型ランサムウェアに感染してもデータを復旧できます。

「あなたは、普段使っているスマートフォンなどに保存してあるデータを他の場所にバックアップしていますか?」という質問には、パソコンでは45.5%、スマートフォンでは44.2%が「機器本体にしか保存していない」と答えており、半数近くが自分のデータのバックアップをしていませんでした。

■ 脆弱性を塞ぐソフトウェアのアップデート、必要性を理解しつつも56.2%は面倒と回答

Kaspersky Labが公表した2017年第2四半期(4月~6月)のサイバー脅威レポート※3によると、ソフトウェアの脆弱性を悪用するエクスプロイトによる攻撃を500万回以上観測しています。また今年発生したWannaCryによる大規模なサイバー攻撃も、脆弱性を突いていました。

今回の調査では、OSやソフトウェア、アプリケーションのアップデートを行わないとウイルス感染の可能性が高まることについて、22.7%が「知らない」と回答しています。昨年(33.1%)より10ポイント近く減少しており、その認知度は高まっている傾向にあります。

ソフトウェアのアップデートに関して、67.5%は「必要なことなので、すぐ更新を行っている」にあてはまると回答しました。一方で、「更新作業は面倒(56.2%)」、「アップデートはわずらわしい(56.7%)」、「ネット通信速度やデバイスのパフォーマンスに影響するのでできるだけアップデートしたくない(24.0%)」と答えた人もいました。


※1 出典:株式会社カスペルスキーが、日本国内の18歳から69歳のインターネット利用者623人を対象に実施した「セキュリティ意識」に関するインターネット調査。調査期間は2017年8月24日~25日。調査委託先は株式会社マクロミル。

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[カスペルスキー]
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