トマトの消費動向調査(20歳代~70歳代の男女対象) 

2017年09月21日
日本政策金融公庫(略称:日本公庫)農林水産事業が7月に実施した平成 29 年度上半期消費者動向調査で、トマトの消費動向について調査したところ、消費者が生鮮トマトを購入する際のポイントは図5のとおり、「鮮度」が最も高く(74.8%)、次いで「価格」(70.8%)となっており、いずれも7割を超えています。これに対し「ブランド」、「機能性(高リコピン等)」と回答した割合は1割以下に留まりました。 

また、生鮮トマトの新たな品種やブランドを「割高でも購入してみたい」と回答した割合は、図9のとおり 35.9%となりました。一方で、今後の生鮮トマトへの家計からの支出額については8割超が「現状のまま」との回答であり、消費者は新しい品種やブランドのトマトに興味はあるものの、支出額そのものは現状維持が大半を占める結果となりました。 

<調査結果のポイント> 

○ 生鮮トマトを食べる頻度「週に数回」が4割で最多(資料:図1、2)

生鮮トマト(生鮮トマトを家庭で調理した場合も含む。以下同じ。)を食べる頻度を聞いたところ、「週に数回(39.6%)」が最多となり、次いで「月に数回(22.8%)」、「ほぼ毎日(20.5%)」、「ほとんど食べない(17.2%)」の順となりました。年代別に見ると、年代が上がるにつれて食べる頻度が増えており、70 代では約4割が「ほぼ毎日」食べると回答しています。 

生鮮トマトがよく登場する食事を聞いたところ、「夕食」が 79.5%で最多となり、次いで「朝食(37.7%)」、「昼食(21.7%)」、「昼食(弁当)(11.8%)」の順となりました。また、年代が上がるにつれて、朝食、昼食にトマトが登場する割合が高くなる傾向にあります。 

○ 生鮮トマトは「そのまま食べる」が 7 割(資料:図 3)

生鮮トマトをよく消費する形態を聞いたところ、「そのまま食べる」が 73.4%で最多、次いで「サラダ」が 71.6%となり、ともに7割を超えました。一方で、「炒めもの・煮物・鍋(18.8%)」、「サンドイッチ(16.1%)」、「自家製ソース(8.5%)」といった調理して食べる形態は2割以下に留まり、生鮮トマトは調理せずに、あるいは調理する場合も、カット程度の一手間加えるだけで食べるという傾向がうかがえます。 

○ 購入のポイントは「鮮度」と「価格」、甘いトマトが人気(資料:図 5、6、7)

生鮮トマトを購入する際のポイントを聞いたところ、「鮮度」と「価格」が各々74.8%、70.8%と7割を超え、「産地」、「味・食感」が各々40.2%、38.2%と4割前後となりました。一方で、「ブランド」は 8.9%、「機能性(高リコピン等)」は 4.3%と1割以下となりました。 

味・食感について、購入する際のポイントを聞いたところ、「甘くないトマト(3.9%)」よりも「甘いトマト(74.6%)」、「酸味のないトマト(9.1%)」よりも「酸味のあるトマト(29.4%)」、「香りの少ないトマト(0.8%)」よりも「香りの良いトマト(22.6%)」、「やわらかいトマト(7.7%)」よりも「かたいトマト(12.9%)」が支持される結果となりました。 

よく購入する生鮮トマトの色を聞いたところ、「赤(ピンク系)」が 62.3%で最多、次いで「濃い赤」が 58.8%となりました。年代別に見ると、50 代までは「赤(ピンク系)」が多く、60 代からは「濃い赤」が多くなるという結果となりました。 

○ トマトのイメージは健康、手軽、おいしい(資料:図 8)

トマトに当てはまるイメージを聞いたところ、「健康に良い(69.8%)」に続き、「手軽に食べられる(66.7%)」、「おいしい(66.4%)」といずれも7割弱で、ほぼ同程度の割合となりました。年代別に見ると、40 代までは「おいしい」が最多となり、50 代以上は「健康に良い」が最多となりました。 

○ 新品種、新ブランドを割高でも購入してみたいは 4 割弱(資料:図 9、10、11)

生鮮トマトの新たな品種やブランドを購入してみたいと思う価格帯を聞いたところ、「3割高超でも購入してみたい(1.7%)」、「3割高なら購入してみたい(1.3%)」、「2割高なら購入してみたい(7.8%)」、「1割高なら購入してみたい(25.1%)」となり、割高でも購入してみたいという回答が 35.9%となりました。 

次に高糖度トマトの認知度を聞いたところ、「知っている」は 51.6%となり約半数の人に認知されているという結果となりました。さらに「知っている」と回答した人に、高糖度トマトを購入してみたいと思う価格帯を聞いたところ、「割高でも購入してみたい」という回答は、55.8%となりました。「従来品と同等なら買ってみたい(27.5%)」も合わせると 83.3%となりました。図6の「甘いトマト」が7割を超えていることも勘案すると、高糖度で甘いトマトが支持されていることがうかがえます。

○ 生鮮トマトへの支出を「増やしたい」は 1 割(資料:図 12)

今後の生鮮トマトへの家計からの支出額について聞いたところ、「増やしたい」は10.7%と1割を超えたものの、「減らしたい」は 6.2%となり、8割超は「現状のまま」との回答となりました。年代別に見ると「増やしたい」は 20 代で最も多くなりました。 


【調査概要】
調査時期:平成 29 年 7 月
調査方法:インターネットによるアンケート調査
調査対象:全国の 20 歳代~70 歳代の男女 2,000 人(男女各 1,000 人)

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[日本政策金融公庫]
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