がんのセカンドオピニオン利用に関する調査(40代以上男女対象) 

2017年09月04日
ジェイマックシステムは、全国の40代以上の男女を対象に、「がんのセカンドオピニオン利用に関するアンケート」を実施し、調査結果をまとめました。

がんと診断された患者が、自らの病状や治療方針について他の医師の意見を求める「セカンドオピニオン」を利用した人は約1割(13.6%)でしたが、そのうちの8割近く(76.1%)が「利用して良かった」と回答。一方で、「セカンドオピニオン」を利用せず後悔している人が、2割以上(23.2%)いることもわかりました。「セカンドオピニオン」のニーズが高まる中、主治医への気遣いや、セカンドオピニオン先の探し方がわからないなどの理由から、「セカンドオピニオン」を受けずに不安を抱えたまま治療に進む患者も多いようです。「セカンドオピニオン」で別の医師から客観的な意見を聞くことは、主治医の見立てを確認すると共に、自身が病状を理解・受容し、治療の選択肢やそのメリット・リスクを知る貴重な機会となります。その上で、自ら治療を選択することが後悔のない治療に繋がると考えます。

【調査結果のポイント】

◇本人または知り合いにがん経験者がいないという人の8割近く(75.5%)が、セカンドオピニオンを「利用すると思う」と回答。さらに男性より女性の方が、セカンドオピニオンの受診に積極的な傾向。
◇がん経験者の中で、セカンドオピニオンを利用した人は約1割(13.6%)に留まる。
◇セカンドオピニオン先は、「インターネットや雑誌」、「主治医」よりも、「家族・友人・知人」など身近な人に聞く傾向。
◇セカンドオピニオンを利用した8割近く(76.1%)の人が、「利用して良かった」と回答。
◇セカンドオピニオンを利用せず、後悔している人が2割以上(23.2%)。

【調査結果詳細】

Q1. 貴方もしくは知り合いの中で、がんの経験をされた方はいらっしゃいますか?(n=500)
本人または知り合いに、がんの経験をされた方が「いる」と回答した方が67.4%、「いない」と回答した方が32.6%となり、約7割の方が、がんを身近に感じて生活していることがわかりました。なお、「いる」と回答した方の構成は、本人が7.0%、家族が28.2%、近親者が21.2%、身近な知人が11.0%でした。

(Q1で、がんの経験をされた方が「いない」と回答した方のみ)
Q2. 貴方または知り合いの方が、がんと宣告されたり、がんの疑いがあると言われた場合、別の医師に診断結果の意見を聞く「セカンドオピニオン」を利用すると思いますか?(n=163)
本人または知り合いにがんの経験がないという方に、セカンドオピニオンを利用するか聞いたところ、「利用する」が75.5%、「利用しない」が24.5%となりました。8割近くの方が「利用する」と答え、セカンドオピニオンに関心が高いことがわかりました。男女別にみると、女性の方が15.3ptも高く「利用する」と答え、セカンドオピニオンの受診に積極的なことがうかがえます。

Q3. Q2の理由(セカンドオピニオンを利用する・利用しない理由)をお教えください。 [自由記述]
主な回答:「利用すると思う」
・専門家の見解をできるだけ多く聞きたい
・より良い治療法を選択したいので
・複数人の判断が同じであれば納得できるから
・自身が納得できなければ、治療に進めないから
・治療に前向きになれると思う
・安心感を得るため
・間違った診断や間違った治療をしたくないから
主な回答:「利用しないと思う」
・検査結果を信用しているから
・どこも一緒だと思うから
・先の医師に言い辛いから
・どこに行けばいいかわからない
・他の医療機関を受診するのが面倒で、費用もかかるから
・意見が違うと迷うから
・必要性を感じないから

(Q1で、がんの経験をされた方が「いる」と回答した方のみ)
Q4. 貴方または知り合いの方が、がんと宣告されたり、がんの疑いがあると言われた後、セカンドオピニオンを利用しましたか?(n=337)
がんと宣告されたり、がんの疑いがあると言われた後、約1割(13.6%)がセカンドオピニオンを「利用した」と回答しました。一方で、「利用しようと思ったがしなかった」(4.7%)と「利用しなかった」(50.1%)を合わせると、半数以上(54.8%)がセカンドオピニオンを利用しなかったことが判明しました。

(Q4で、セカンドオピニオンを「利用しなかった」、「利用しようと思ったがしなかった」と回答した方のみ)
Q5. 利用しなかった理由をお教えください。

主な回答:
・セカンドオピニオンを知らなかった
・診断に疑問を持つということがなかったから
・どの医者に相談していいかわからなかった
・時間がなかった
・面倒だったから
・家族の負担が増えそうだから
・結果は同じと思った
・初期だったので、一日も早く治療開始したかったから
・他に適切な病院がなかったから
・主治医を信頼していたから
・寿命に近い年齢で仕方ないと諦めた
・すでに進行していて、無駄と思った
・主治医に遠慮があった

(Q4で、セカンドオピニオンを「利用しなかった」、「利用しようと思ったがしなかった」と回答した方のみ)
Q6. セカンドオピニオンを利用しておけば良かったと思うことがありますか?(n=185)
「はい」が23.2%、「いいえ」が76.8%という結果になりました。2割以上がセカンドオピニオンを利用せず、後悔していることが判明しました。男女別にみると、わずかですが、女性の方が後悔している割合が高いこともわかりました。

(Q4で、セカンドオピニオンを「利用した」、「利用しようと思ったがしなかった」と回答した方のみ)
Q7. セカンドオピニオン先をどのように探しましたか?(n=62) [複数回答]
複数回答で、「家族、友人、知人に聞いた」(51.6%)が最も高く、次いで「インターネットや雑誌で探した」(24.2%)、「主治医にセカンドオピニオン先を探してもらった」(22.6%)の順になりました。セカンドオピニオン先は、インターネットや雑誌、主治医よりも、身近な家族・友人・知人に聞く傾向ということがわかりました。

(Q4で、セカンドオピニオンを「利用した」と回答した方のみ)
Q8. セカンドオピニオンを利用して良かったですか? それとも利用しない方が良かったですか?(n=46)
セカンドオピニオンを利用した76.1%が「利用して良かった」と答え、「利用しない方が良かった」はわずか2.2%でした。「どちらとも言えない」も21.7%となり、人によってはメリット・デメリットがあったことがうかがえます。男女別にみると、男性の方が「利用して良かった」という回答が13.8pt高く、8割以上が満足していることがわかりました。一方、女性は「利用しない方が良かった」という回答はゼロでしたが、「どちらとも言えない」は男性より19.1pt高い29.6%となりました。

(Q4で、セカンドオピニオンを「利用した」と回答した方のみ)
Q9. 利用して良かった理由、利用しない方が良かった理由をお教えください。 [自由回答]
主な回答:「利用して良かった」
・より良い治療法が見つかった
・自分が納得できる治療を受けることができた
・安心して治療に臨めた
・間違った診断ではなかったと納得できたから
・セカンドオピニオンの内容は結局、主治医の診断と治療方針と同じだったが、その正しさの裏付けを得たことができたので安心して治療に進むことができた。
主な回答:「利用しない方が良かった」
・結果として治療方法に変化がなかったため
・転院しなければならなくなった

(Q4で、セカンドオピニオンを「利用した」、「利用しようと思ったがしなかった」と回答した方のみ)
Q10. 家族、友人、知人からがん告知の相談を受けたら、セカンドオピニオンを薦めますか?(n=62)
「迷っているようなら薦める」(46.8%)、「自分の体験を話して、薦めたい」(24.2%)、「病状によって薦めるか考える」(21.0%)という順になりました。


【調査概要】
名称:「がんのセカンドオピニオン利用に関するアンケート」
調査方法:インターネット調査(2017年8月2日 実施)
調査対象:全国の40代以上の男女、500サンプル(性別、年代均等)

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