ストレスチェック全業種データ分析レポート【2】4つの[ストレス要因]業種別ランキング 

2017年08月29日
ドクタートラストは、ストレスチェックの実施を受託した321の企業・団体における集団分析データをもとに、「ストレスチェック全業種データ分析レポート【2】4つの[ストレス要因]業種別ランキング」を算出しました。

4つのストレス要因とは「仕事の負担」「仕事のコントロール」「上司とのコミュニケーション」「同僚とのコミュニケーション」を示しますが、今回は、このうち「仕事の負担」業種別ランキングを公表します(「仕事のコントロール」「上司とのコミュニケーション」「同僚とのコミュニケーション」は次回以降公表します)。

【調査結果のポイント】

■ 「建設」「卸売・小売」「金融」の従業員は、仕事の負担感が最も高い。
■ 「健康リスク」の最も高い「運輸」の負担感は、さほど高くない。
■ 「郵便等」「公務」の負担感は他業種に比して低い。

[仕事の負担]ランキング
~最も負担が多い業種は「建設」。以下「卸売・小売」「金融」

「仕事の負担」とは、「職業性ストレス簡易調査票」中の次の3問の従業員による回答結果を合算した値です。

1. 非常にたくさんの仕事をしなければならない
2. 時間内に仕事が処理しきれない
3. 一生懸命働かなければならない

すなわち、仕事で求められる量やスピード、効率、熱意といった、個人が感じる仕事のトータルな負担感を尋ねた設問であり、その値の大きい業種から順に並んでいるのが表1です。1位は「建設」8.9。2位は「卸売・小売」と「金融」が8.8。以降、「不動産」「製造」という順でした。体を使う仕事の多い業種もあれば、デスクワーク中心の業種もあり、上位は多様な顔ぶれとなりました。

「建設」は「ストレスチェック全業種データ分析レポート【1】3つの[健康リスク]業種別ランキング」にて記したように、公共事業の復調や、災害の復興需要、東京オリンピックに向けた建設ラッシュなどといった需要量の増加によって仕事量が増大し、納期に追われ短期間で成果を求められる仕事が増えていることから、個々の仕事の負担も増していると考えられます。「卸売・小売」は、外国人観光客によるインバウンド消費の拡大や大型商業施設のオープンラッシュなどにより業種全体として仕事量が増えていることが影響しているかもしれません。

ところで、「医療・福祉」「情報通信」といった業種は、一般的に「仕事がきつい」という声をよく聞きます。しかし、それらを上回る業種が多くあり、このランキングには今の現場のリアルな負担感が示されているといえるでしょう。

ランキングの下位に目を移すと、最下位、つまり仕事の負担感が最小なのは「公務」の7.7、次に「郵便等」7.8でした。「公務」は国家公務員と地方公務員が含まれ、「郵便等」は郵便局などが含まれます。いずれも様々な職種や職場のある業種ですが、押しなべて仕事の負担の少ない業種といえそうです。

※ 次回は「仕事のコントロール」の業種別ランキングを紹介・解説します。

■ ストレスチェックとは
・ 労働安全衛生法の改正により、2015年12月から毎年1回の実施が企業(労働者が50人以上いる事業所)に義務付けられた制度。ストレスチェック受検にあたっては、厚生労働省が開発した「職業性ストレス簡易調査票」を用いる企業が多い。
・ 制度の目的は2つあり、1つは労働者自身のストレスへの気づきを促すこと。もう1つは企業が「集団分析」により自社のストレス状況を知り、職場改善につなげること。集団分析により職場ごとのストレス状況を把握し、改善に必要な措置を講じることは、企業の「努力義務」とされている。


【調査概要】
調査対象:ドクタートラスト・ストレスチェック実施サービス 2016年度契約企業・団体の一部
企業・団体数:321 
有効受検者数:72,311人(男性46,375人 女性25,936人)

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