新大人研レポート28:子育て終了を迎えて(40~60代男女対象) 

2017年06月07日
博報堂新しい大人文化研究所では、40~60代を“新しい大人世代”と呼び、調査研究を行っています。
いま、40~60代はさらに大きく変化し、今後高齢社会を大きく変える兆しを見せています。2015年調査では『シニアから新大人へ』と、自分たちは従来の50・60代とは違うという意識の高まりをレポートしました。今年3月の調査結果に基づく今回のシリーズでは、「新しい大人へ:オンナも変わるオトコも変わる」として、さらに進化する生活者の意識変化を明らかにして行きます。

調査結果から「40・50・60代女性が子育て終了を迎えて思うこと」は、まずはホッとし(41.4%)、ほぼ同レベルで「これからは自分の時間を楽しみたい」(40.8%) と感じています。さらに、「これからはひとりの時間 を楽しみたい」 (29.3%) 、「友人・仲間との時間を楽しみたい」 (27.8%)と、3項目で「夫婦二人の時間を楽しみたい(27.5%)」を上回り、さらに「大人になった娘 との時間を楽しみたい」(25.4%) が続きます。まさに「自分全開」です。男性もまずはホッとする(43.4%)ところまでは同じですが、それに続くのは「夫婦二人の時間を楽しみたい」 (34.0%) であり、女性とはきわめて対照的です。

子育てと家事に長年従事してきた彼女たちにとって、子育てを終えることは“実質的な定年”を意味します。「子育てが終わってようやく自分の時間を持てるようになった」の数値が40代女性で特に高くなっている(39.8%)のは、子供が中高生になって手がかからなくなったことがいかに“解放感”を生むかを示しています。また、「仲間や大人になった娘との時間」を大切にしたい気持ちは、夫定年後の「コミュニケーション」不安の裏返しとして求めている、とみることもできます。(P.4 参考データ参照)

さらに、彼女たちの「ひとりの時間を楽しみたい」 (29.3%) という思いは、男性の16.2%を大きく引き離しています。 50・60代女性はこれまで「仲間」や「母娘」で行動することが多かったのですが、団塊世代以降は「ひとりの時間も楽しみ」になり、「おひとり様」も楽しめる女性へと、より進化しているのです。

2003年頃始まったとされ、今だに続く「韓流ブーム」は彼女たちのパワーが発端となっており、他にも、石川遼くんブーム、ハンカチ王子(斎藤佑樹さん)、浅田真央さん・羽生結弦くん人気、さらにはSMAP引退に対する署名運動といった社会現象をリードしてきました。
また消費の面でも、「絶対削れない子供の教育費と食費の終了」で家計がグッと楽になります。これが「母娘消費」「仲間消費」を生み出しています。北陸新幹線開通によって京都に加えて金沢が女性たちで溢れる定番の旅先になり、日本の旅行消費を牽引して来ました。ここに「おひとり様パワー」も加わり、 近年の「大人のひとり旅ブ―ム」を支えています。
こういう社会現象や消費を生み出す女性達を「自分爆発レディ」と名付けました。

【調査結果】

■子育て終了を迎え、男女ともにホッとしつつ、男性は「夫婦二人の時間を楽しみたい」のに対し、女性は「自分の時間・ひとりの時間を楽しみたい」「仲間・大人になった娘との時間を楽しみたい」「子育てが終わってようやく自分の時間が持てるようになった」が高い。

男女ともに1位は「子育てが終わってホッとしている」で、2位以下は男女で分かれます。女性は2位「これからは自分の時間を楽しみたい」(40.8%)、3位「自分ひとりの時間を楽しみたい」(29.3%)です。 男性の2位が「夫婦二人の時間を楽しみたい」(34.0%)と思っているのと対照的です。さらに女性は、「ようやく自分の時間が持てるようになった」(26.3%)、「仲間や大人になった娘との時間を楽しみたい」 (仲間27.8%/娘25.4%)、と続きます。また、彼女たちにとっては「自分の時間」の持てることにとどまらず、「ひとりの時間を楽しみたい」(29.3%)も男性の16.2%を大きく引き離しています。50・60代女性はこれまで「仲間」で行動することが多かったのですが、それに加えて「ひとりの時間も楽しみ」になり「おひとり様」も楽しめる女性達となっています。

■今後行いたい習い事は、いずれも女性が高い。1位:語学、2位:スポーツジム、3位:スポーツ教室、4位:パソコン、5位:楽器教室、6位:書道/ボールペン、7位:料理教室、8位:園芸であり、このうち男性が高いのはパソコンのみ。

1位語学(男性12.5%/女性15.3%)、2位スポーツジム(男性9.7%/女性12.5%)、3位スポーツ教室(男性6.5%/女性% 12.3%)といずれも女性の割合が高い。一方、4位パソコン(男性10.3%女性8.2%)とパソコンのみ男性が高い。女性は子育て終了で出来た自分の時間を「自分磨き」のために使いたいと思っています。

■国内旅行も海外旅行も一緒に旅行したい相手の1位は「配偶者・パートナー」で男性がやや高いが、2位は「娘」、それに「同世代のプライベートな友人」(国内3位/海外4位)が続き、いずれも女性がかなり高い。

1位は国内旅行も海外旅行も「夫・妻などの配偶者・パートナー」(国内55.8%/海外49.7%)であり、いずれも男性のほうが高いといえます。しかしながら、2位以下は、いずれも女性が男性に比べてかなり高く、<国内旅行>は2位「同世代のプライベートな友人」(36.8%)、 3位「娘」(36.1%)、<海外旅行>は 2位「娘」(28.2%)、4位「同世代のプライベートな友人」(26.0%)となっています。
女性は、自分の時間が出来て、旅行に行くときにも「同世代の友人」と「娘」となっています。
さらに、2012年調査(新大人研レポートⅩⅣ「旅行」)との比較でいえば、国内旅行で「ひとりで」が、女性40代で8.7%→20.4%と5年間で2倍以上に上昇しています。男性も12.1%から22.6%へと上昇していますが女性の伸び率のほうが上回っています。「大人のひとり旅」がブームになる所以であり、女性に特にその傾向が強いといえます。


<調査概要>
調査主体:博報堂 新しい大人文化研究所
調査対象:40~60代男女
対象エリア:
 1都3県(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県)
 中小都市(首都圏、熊本市・岡山市以外の政令指定都市および岩手県・宮城県・福島県を除く)
対象者数:930サンプル
調査手法:インターネット調査
調査日時:2017年3月17日(金)~3月19日(日)

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