2017年度デジタルマーケティングレポート(Digital marketing Report) 

2017年07月31日
Criteoは、2017年度デジタルマーケティングレポート(Digital marketing Report)を発表しました。
 
 本レポートは、自社のインターネット広告業務で関与している方及び、管理、事業開発、総務、営業、情報システム、販売管理・マーケティング、広告・宣伝部門者、計570名以上を調査対象者とし、オンライン広告運用の実態を明らかにするとともに、昨今のデバイス事情を踏まえながら、デバイス間の動きを正しく測定することの重要性を伝え、今後のマーケティングに役立てていただけるものです。

【調査結果】

■デジタルマーケティングの現状

①リターゲティング広告はトップ3の予算規模
 オンライン広告について、種類別の広告費の比率を見てみると、リスティング広告が約14%と最も多く、次いで、純広告、リターゲティング広告、ソーシャルメディア広告が僅差で続きます。オンライン広告においては、一般的なオフライン広告と同じように枠を購入して広告を配信する「純広告」の割合は少なく、リスティング広告やリターゲティング広告などに代表される運用型広告が主流となっています。

②​費用対効果を実感している上位2つの施策はリスティング広告とリターゲティング広告
 オンライン広告の費用対効果(ROI)について広告の種類別に調査したところ、「リスティング広告」については全体の56.7%が「高い・やや高い」と回答。「リターゲティング広告」についても全体の53.0%が「高い・やや高い」と感じており、純広告やソーシャルメディア広告を大きく上回っています。

③効率的な顧客獲得手段としてオンライン広告に期待
 オンライン広告におけるマーケティング目標については、従来の広告の役割である「ブランド認知度の向上」を挙げるひとが7割以上。続いて、クリック率またはコンバージョン率の向上が57.1%、広告費の無駄や非効率性の削減が54.0%と、いずれも5割を超えており、この3つが他を大きく引き離しています。 認知度の向上という広告本来の持つメリットに加え、より効率的な顧客獲得に重きが置かれており、広告そのもののパフォーマンスが注目されています。 

■複雑化する買い物客の行動

ユーザの消費者行動は複雑化し、企業とユーザとのタッチポイントは増え続ける一方です。
マーケティング担当者は、それらのタッチポイントを通じて最適な体験を設計するとともに、デバイスごとの施策ではなく、「人」を軸とした総合的な顧客体験を実現する必要があります。

①複雑化するデジタルのタッチポイントへの対応が課題
 モバイルの普及により、ユーザは、デスクトップPCだけでなく、スマートフォンのブラウザ、モバイルアプリ、ソーシャルなど、様々なタッチポイントで頻繁かつリアルタイムに情報収集を行っています。マーケティング担当者は、分断されている各タッチポイをまたいで、「デバイス単位」ではなく、「ユーザ単位」の統一したメッセージを発信し、シームレスな購入体験を実現する必要があります。

②正確な効果測定が必要 ―ユーザの購入率は思いの外高いー
 デバイス単位での効果測定では、ユーザが複数デバイスを利用していることが加味されず、コンバージョン率も、デバイス単位で測定した場合とユーザ単位で測定した場合とで誤差が生じます。実際、日本では、コンバージョン率をユーザ単位で測定した場合、デバイス単位で測定した場合よりも1.3倍高いという結果が出ており、正確なクロスデバイス測定を行わなければ、小売業者はユーザを過小評価し、投資のチャンスを取りこぼしてしまいます。

③購入プロセスを踏まえた適切なユーザ体験の提供が鍵
 デバイス単位の測定では、実際には同じユーザが別のデバイスを使って訪問している場合でも、1回の訪問で購入したと誤認されることがあります。しかし、ユーザのクロスデバイス活用を加味した正確な効果測定を適用すると、購入プロセスはデバイス単位での測定結果よりも41%多くなることがわかりました。この結果から、マーケティング担当者は次のような対策を実施すると効果的と考えられます。

・ 購入に至るまでのあらゆる段階において、商品やサービスに関するユーザ体験を最適化する。
・ デバイスの種類を問わず、すべてのサイト訪問でコンバージョン率を高める。

■クロスデバイス対応の現状

昨今は、デスクトップPCだけでなく、スマートフォンやタブレットなど、複数のデバイスを組み合わせた「クロスデバイス」の活用が進んでいます。すべてのデバイス、すべてのチャネルでユーザ行動を把握できなければ、精度の高いマーケティング施策の実現は望めません。重要なのは、オフラインを含むユーザの行動データを正確に把握し、一人ひとりにパーソナライズした情報提供を行うこと。そのためには、オムニチャネル時代に対応した、シンプルで効率的なクロスマーケティングソリューションが必要です。

①マーケティングの目標と連動するクロスデバイスのメリット
 多くのマーケティング担当者は、クロスデバイスでのユーザの行動データを正確に把握することによって、「ターゲット精度を高めたマーケティング施策を実行できる」「効果的な予算配分が可能になる」など、効率的な広告運用のメリットを感じています。これらのメリットは、オンライン広告の重点目標に挙げられた「効率的な顧客獲得」と関係が深く、クロスデバイスでの正確なユーザの行動データの可視化が重要な施策の一つであることがわかります。

②クロスデバイス対応によるオンライン広告効果
 クロスデバイスでのユーザ行動の可視化に取り組んでいるマーケティング担当者の約7割が、直近2年間でオンライン広告の効果が上昇したと答えており、可視化できていないとしたマーケティング担当者よりも高い効果を実感しています。ユーザを正確に識別し、複数デバイス間でパーソナライズした情報を提供することで、より精度の高いターゲティングが行えるため、すべてのチャネルで正確な計測を行うことが重要です。

③買い物客の行動の複雑化に伴う可視化への高いハードル
 クロスデバイスでのユーザ行動データを可視化できていない理由の上位には、「複雑すぎる」「実施のための必要条件が揃っていない」「簡単に実施できるマーケティングテクノロジーを使用していない」などが挙げられています。 今後はますます可視化の必要性が高まっていくことが予想されるため、早い段階から準備を進めていくことが推奨されます。これからのマーケティング活動に求められるのは、オムニチャネル時代のユーザ行動を広くカバーできる、シンプルで効率的なクロスマーケティングソリューションです。

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[PRTIMES]
 マイページ TOP