2017年度キャンピングカー業界の動向調査(キャンピングカーメーカーおよび販社対象) 

2017年06月26日
日本RV協会は、「東京キャンピングカーショー2017」開催を前に、キャンピングカー業界の動向とユーザーの現状の調査を行いました。

【調査結果】

 1) 日本のキャンピングカー総保有台数は10万400台

 日本RV協会(JRVA)に所属するキャンピングカー事業者が昨年(2016年)に出荷および輸入したキャンピングカーの総台数は5,364台、廃車台数は118台であることが分かりました。
 それに、これまでの保有台数(推定9万5,100台)を足すと、日本国内におけるキャンピングカーの総保有台数は約10万400台と見積もることができるようになりました。(図表1)

 2) 国産車ではリーズナブルな価格帯を実現するバンコン等が高い伸び率を示す

 日本RV協会会員事業者による2016年度の国産キャンピングカーの新車の総出荷台数は、軽自動車キャンピングカーを含め4,868台でした。これは、その前年(2015年)の4,968台を100台下回る数値となりました(前年比98.0%)。
 その内訳をみると、2015年では1,349台を記録していたキャブコンが、今回は1,173台に減少(前年比87.0%)。また、バスコンも66台から56台に減少(前年比84.8%)。さらに「8ナンバー以外」に区分される車両も、軽自動車ベースを含めると、1,830台から1,745台に減少(前年比95.4%)という結果になりました。
 しかし、逆に2015年度よりも伸びている車種もあり、バンコンは1,682台が1,810台に増加(前年比107.6%)、前年7台でしかなかった国産キャンピングトレーラーも、今回は一気に50台(714.3%)まで記録を伸ばしています。(図表2)

 また、軽ベースを入れた「8ナンバー以外」の車両は、全体としての出荷台数を落としたものの、軽ベースを除いた車両(主にワンボックス系)はここ4年間右肩上がりに台数を伸ばしており、軽ベースを除いた状態では、前回の1,196台を大幅に上回る1,344台(前年比112.4%)を記録しました。
 今回キャブコンが若干台数を落としたのは、近年その一部の車両価格帯が高額域に推移してきており、購入者層が限定される傾向が生まれてきた可能性があります。
 しかしながら、一方ではキャブコンであっても車両価格をリーズナブルな範囲に抑えているタイプも普及してきており、今後はそのような車両を軸として、再び台数が増加していくことも十分考えられます。
 また、軽キャンピングカーを除いた「8ナンバー以外」の車両と「バンコン」が伸びてきているのは、ブームというよりすでに“文化”として定着してきた車中泊人口の増加が影響していることは明らかです。
 その理由としては、「8ナンバー以外」の車両コンセプトは車中泊を想定したものつくりを志向しており、ベッド機能以外の装備面を簡素化する傾向があるため、結果として購入しやすい価格帯を実現しているからです。
 また、バンコンの場合は、車種バリエーションが非常に広範囲にわたっており、本格的に内装を作り込んだ高級キャンピングカーもある一方で、「8ナンバー以外」の車両に近いシンプル装備のキャンピングカーも増えており、そのような仕様のタイプはやはり「8ナンバー以外」に近い価格帯を実現しています。
 バンコンと「8ナンバー以外」の2つのジャンルが増加傾向を示したのは、これらのリーズナブルな価格帯を実現した車両が増えてきたことが背景になっていると思われます。
 このように、国産キャンピングカーの出荷台数では、車種によって微妙な変動を見せたものもありましたが、トータルでは100台の減少にとどまり、全体としては2015年度の傾向をほぼ踏襲する形に収まりました。すなわち、バンコンとキャブコン、そして「8ナンバー以外」という車種が出荷の上位3位を占めるという構図はここ数年変わることなく、ある意味では安定してきているといえるでしょう。

  軽キャンピングカーにおいても似たような傾向が見られます。同ジャンルにおいても、普通の国産キャンピングカーと同じように、キャブコン型の出荷台数は前年の290台から250台(前年比86.2%)に減少しましたが、逆にバンコン型は149台が396台(前年比265.8%)に増加しています。(図表3)

 その理由も、通常のキャンピングカーと同様に、架装部分が多く製造コストが上がり価格が高くなるキャブコン型の購入を控えて、キャブコン型よりも低い価格帯に収まっているバンコン型を選択するユーザーが増加していると見てもよいでしょう。

3) 輸入車は大幅に台数を伸ばす

 2016年に海外から国内に持ち込まれた輸入キャンピングカーの総台数は、2015年の296台を大幅に更新する496台(前年比167.6%)を記録し、ここしばらく漸減傾向が続いた輸入状況にストップがかかりました。
 輸入車は、2013年に342台の輸入台数を記録して以来、2年連続300台を割り込んでいましたが、2016年には大きく飛躍し、一気に500台に迫る数字(496台)を達成しました。
 これをジャンル別に分けてみると、クラスA(フルコン)が、30台から40台に増加(前年比133.3%)、クラスB(バンコン)が19台から53台に増加(前年比278.9%)しています。そのなかで、クラスCのみ103台が73台(前年比70.9%)に落ち込みましたが、キャンピングトレーラーは136台から327台(前年比240.4%)へと躍進するなど、全体的に増加傾向を示しました。
 この輸入車復活を文字通り“けん引”したのは、キャンピングトレーラーで、なんと輸入車全体の65.9%(構成比)を占めました。(図表4)

 また、ヨーロッパから輸入されてくる車両と、北米から輸入される車両の台数を比較してみると、クラスA、クラスB、クラスC、キャンピングトレーラーなどすべてのジャンルにおいてヨーロッパ車の輸入台数が北米製を上回り、ヨーロッパ車442台に対して、北米車は53台となりました。これを輸入比率で比べみると、ヨーロッパ車と北米車の比率は、約8対1となりました。

4) キャンピングカーの売上金額は業界全体で約365億円を突破

 事業規模の指標となる売上金額を集計してみると、2016年度は、過去最高を記録した2015年度の357億1,922万円をさらに上回る365億4,291万円(前年比102.3%)を達成しました。
 それが実現した理由を探ってみると、出荷台数では2015年を下回ったといいつつも、比較的高額価格帯に収まる傾向の強い8ナンバーの新車が微減ながらも前年の約195億円に続く約194億円(前年比99.7%)を維持したこと。また「8ナンバー車」の中古車も、96億円台(前年比99.95%)で、ほぼ昨年と同じであったことを挙げてもいいでしょう。(図表5)

 上記のように、8ナンバーの新車と中古車が好調な販売を維持した状態で、2016年度は、さらに「8ナンバー以外」の新車と中古車が、ともに2015年度を上回る好成績を収めたことが過去最高の売上高をとなる結果を招きました。
 ちなみに、2015年度では約55億を計上した「8ナンバー以外」の新車は、2016年度は約61億(前年比110.9%)へ。また2015年度約11億を記録した「8ナンバー以外」の中古車は、2016年度は約14億円(前年比126.0%)へとそれぞれ売り上げを伸ばし、合計売上金額を底から支える力となりました。

5) 従業員も増え、設備投資にも積極的

 業界全体の繁栄ぶりは、各社の設備投資への積極性などからも読み取ることができます。
 事業への取り組み意欲が反映される各社の「設備投資計画」を見てみると、「近い将来設備投資の予定がある」と答えた事業所は、2015年度においては31.3%でしたが、2016年度には38.7%にまで上昇。逆に「当面設備投資はしない」という回答は、54.2%から48.4%へと減少しています。(図表6)

 各事業所の前向き姿勢を反映してか、各社の従業員数も増加傾向を示し、業者全体の従業員数でいうと、2015年度の1,265人が2016年度では1,567人へと増えました(前年比123.9%)。これは一社あたりの平均従業員数でいえば、14.9人から18.4人に増えたことを意味します。
 過去最高の売上金額を計上した影響もあってか、各事業者が業界の未来を明るく展望している様子が伝わってきた調査となりました。


【調査概要】
調査対象:日本RV協会会員のキャンピングカーメーカーおよび販社103社<回収 96社、回収率 93.2%>
調査方法:アンケート用紙を郵送し、返信を日本RV協会事務局が委託した調査機関にて集計
調査項目:23項目
調査期間:2016年1月~ 12月

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