「夏のご挨拶」に関する調査(20歳以上の男女対象) 

2017年06月14日
アサヒグループホールディングスは、全国の20歳以上の男女を対象に「夏のご挨拶」をテーマに調査を実施。

【調査結果サマリー】

・半数以上が「夏ギフトの贈答意向を持つ」-景気復調!? 贈答意向は昨年より5.5%増
・長い人生経験を持つシニア層ほど、「夏ギフト」の贈答意向が高い
・夏ギフトの総贈答件数は、昨年よりも高い3.34件-「家族・親族間ギフト」が主流!
・「仕事」より「友人」向けのギフトを重視-なかなか会えない友達に気持ちを伝えるため
・一件当たりの予算は「3,000円台」が主流 - 昨年よりも「やや抑え気味」
・「趣味・好き嫌い」「家族構成」など、常日頃から贈り先の情報を調査しておく
・ギフト選びの3条件は「夏らしさ」「いくらあっても無駄にならない」「消えもの」
・贈りたいギフト1位は「ビール」-猛暑予想の今夏は、消費量増加が見込まれる
・お子さんがいるご家庭には「お菓子・デザート」「果物」が喜ばれる
・夏に欲しいのは「ビール」-「贈る側」と「もらう側」の意思が通じ合うギフト
・もらうと嬉しいギフトは「保存が効く高級ハム」「ちょっとリッチなワイン」
・12.5%が「暑中お見舞いを出す」-近況報告を兼ね、年中行事を楽しむという声も
・7割近くが「夏のご挨拶の予定ない」-ハガキ・切手代の値上げも影響か!?

【調査結果】

半数以上が「夏ギフトの贈答意向を持つ」-景気復調!? 贈答意向は昨年より5.5%増

今夏、お中元や夏のご挨拶、御礼などを兼ねて、誰かに「ギフトを贈る予定がある」という人はどの位いるのでしょうか。「いつも飲みに連れてってくれる先輩に感謝の意を表したいので」(男性40代、宮城県)など、「贈る予定がある」と回答した人は39.3%。さらに「会社の元上司に何か贈るか検討中。先方からも何かにつけ、頂くので…」(男性60代、静岡県)など、「検討している」という前向きな声も13.5%を数え、全体の半数以上の人びとが「夏ギフト(お中元)」の贈答準備を考え始めていることが明らかとなりました。自由回答の中には「早期割引の案内が来ましたので、先日、地元の百貨店へ行き手配済み」(男性40代、大阪府)など、最近では「早割りキャンペーン」を実施する小売店も多く、早々に注文を済ませたという人もいました。

過去同時期の調査によれば、「贈る予定がある」「検討している」という声は、2010年までは6割以上を超えていましたが、東日本大震災が発生した2011年(54.2%)を境に一気に減少。その後、2013年には57.2%まで増加傾向が見られましたが、消費税8%が導入された2014年は53.0%、昨年2016年は過去調査の中でも最も低い47.3%を記録しました。日経平均株価が一時2万円台を回復し、有効求人倍率がバブル景気並みの1.48倍という高水準を示すなど、景気の復調の兆しが見える中で、今年のギフトの贈答意向は昨年よりも5.5%上昇し、ギフト市場にも活況が戻りつつあることがうかがえます。

長い人生経験を持つシニア層ほど、「夏ギフト」の贈答意向が高い

年代別で贈答意向を見てみると、贈答意向が最も低いのは30代で39.6%、40代で47.8%、60代で65.3%と徐々に増加。さらに70代以上ではピークの73.4%を数え、長い人生経験と広い人脈を持つシニア層ほど、ギフトの贈答意向が高いことが判ります。また見逃せないのは、未婚者も多い若い20代の贈答意向が、30代よりも8%高い47.6%を示したことです。自由回答の中には「毎年、遠くにいる仲の良かった友達に贈っている」(女性20代、宮城県)など、仕事や親戚間の付き合いというよりも、気心の知れた友人同士の季節の挨拶として捉えている人が意外に多いようです。

その反面、「今のところ予定はない」という声も半数近い47.2%を占めました。主な理由は「夫もなくなり、交際範囲が狭くなりいつも決まった時期に贈り物をすることがなくなった」(女性60代、奈良県)、「定年後、ここ10年以上はギフトを贈ることを止めている」(女性60代、愛知県)など、年齢や定年退職等を機に見直したという声。さらに「お互い負担になるのでやめた」(女性50代、愛知県)など、家計負担や虚礼廃止の風潮から止めたという人もいました。

夏ギフトの総贈答件数は、昨年よりも高い3.34件-「家族・親族間ギフト」が主流!

今年の「夏ギフト」の贈答意向は、昨年よりも大幅アップしていることが判りましたが、具体的な贈答件数や贈答先はいかがでしょうか。総贈答件数を回答人数で割った平均贈答件数は「3.34件」で、昨年調査の「3.15件」よりも0.19ポイント増加しました。「姉、娘の嫁ぎ先へ」(女性60代、大分県)など、「2件」と回答した人が最も多く29.5%。さらに「3件」(22.9%)、「1件」(19.6%)が続き、全体の7割以上が「(贈答件数が)3件以内」に集中。特に「2件」(2016年=33.7%、2017年=29.5%)は昨年より減少する一方、「3件」(2016年=21.7%、2017年=22.9%)、「4~5件」(2016年=13.3%、2017年=18.6%)の数値は増えており、昨年よりも一家庭当たりのギフト贈答件数が増加傾向にあることがうかがえます。全体として「3件以内」が主流でしたが、自由回答の中には「仕事関連10件、プライベート10件に贈る」(男性40代、愛知県)など、「10件以上」という声も4.8%を数えました。

贈答件数「3件以内」が主流でしたが、次に具体的な贈答先を見ていきましょう。最も回答が多かったのは「自分(義理)の両親」(47.3%)。「妻の親に、恒例のお肉を贈る予定」(男性50代、愛知県)、「コミュニケーションの一環として、両親に贈る予定」(女性50代、静岡県)など、親しき仲にも礼儀あり、夫婦両方の親に季節の挨拶として贈るという声。さらに「娘婿の親御さんへお中元を検討中」(男性50代、愛知県)など、「親戚」(32.5%)という声も多く、結婚に伴い、新しい親戚付き合いが始まり、義理の親子間、両家の親同士でギフトをやり取りする人が目立ちました。

誰に贈る?
1 自分(義理)の両親 47.3%
2 親戚 32.5%
3 自分の兄弟・姉妹 30.8%
4 友人 20.0%
5 上司 11.0%
MA(複数回答)/n=993人(贈答意向を持つ人)

次に3位は「自分の兄弟・姉妹」(30.8%)。「義理の親父には焼酎、兄弟にはビールと食用油を」(男性60代、福岡県)など、日ごろお世話になっている兄弟夫婦、姉妹夫婦に贈っているという声。さらにランキング圏外ですが、「自分の祖父・祖母」(6.3%)、「子ども・孫」(3.8%)という声も続き、夏ギフトの贈答先は「家族・親族」が主役と言えそうです。かつては「お中元=ビジネスギフト」のイメージが一般的でしたが、昨今は「家族・親族間ギフト」として、身内間のコミュニケーションを促進する役割を担っていることがうかがえます。

「仕事」より「友人」向けのギフトを重視-なかなか会えない友達に気持ちを伝えるため

家族・親族以外では、4位に「友人」(20.0%)がランクイン。「いつも子どもにおさがりをくれる友人へ」(女性30代、福岡県)など、日ごろ、何かと相談や助けを得ているママ友や仲の良い友人に贈るという声。一方で、「お友達とはなかなか会えないので」(女性60代、神奈川県)など、日ごろは会えないものの、深く絆を結ぶ学生時代の親友などに気持ちを伝えたいという人もいました。距離の近い絆、遠い絆と、友人との付き合いも様々ですが、夏ギフトを通じて互いの気持ちを確かめ合う機会となっていることがうかがえます。以下、5位に「上司」(11.0%)、6位に「仕事上のお客さん」(10.2%)が続き、仕事を円滑に進める上での「ビジネスギフト」としての役割もまだまだ健在でした。

そのほか、ランキング圏外ですが、自由回答の中には「子どもの習い事の先生に贈る」(女性40代、富山県)、「毎年、恩師には同じ生産者の果物を」(女性50代、神奈川県)など、自分や子どもが世話になっている「先生」。中には「主治医」「鍼灸師」という声も寄せられ、「先生」と呼ばれる仕事に従事する人が目立ちました。さらに「理髪店の主人に。月1回の散髪をお願いしていて、散髪の帰りはいつも自家用車で駅まで送ってくれるので」(男性60代、神奈川県)、「お墓のあるお寺」(男性50代、埼玉県)、「(自分が住む家の)大家」(男性50代、島根県)など、親族や友人のみならず様々な贈答先が挙げられました。

一件当たりの予算は「3,000円台」が主流 - 昨年よりも「やや抑え気味」

今年の夏ギフトの一件当たりの予算はどの位でしょうか。「義理の母と、自分の母に3,000円ぐらいで。義理の母は遠方なのでネット注文。自分の母には、店舗で購入して持参する予定」(女性50代、大阪府)など、「3,000円台」と回答した人が最も多く46.4%。次に「5,000円台」(39.8%)が続き、この2つの価格帯が夏ギフトの主流と言えそうです。昨年は「3,000円台」(2016年=36.1%、2017年=46.4%)よりも「5,000円台」(2016年=38.7%、2017年=39.8%)がやや上回っていたことから、今年の一件当たりのギフト予算は、昨年よりも「やや抑え気味」で考えている人が多いのかもしれません。今年の総贈答件数の平均は「3.34件」でしたので、一家庭当たりの今夏のギフト総予算は15,000円前後の出費を見込んでいるご家庭が多いようです。

自由回答の中には「両親のお兄さんとお姉さんに5,000円台、お世話になっている上司に3,000円台のギフトを贈る」(女性30代、埼玉県)、「親には5,000円ぐらいのものを贈る。恩師には6,000円位、習い事の先生には3,000円位のものを」(女性50代、神奈川県)など、贈る相手との関係や、感謝の気持ちの度合いにより、ギフトの価格帯を使い分けている人もいました。

年代別で「3,000円台」と「5,000円台」を見てみると、20~40代では「3,000円台」が「5,000円台」を大きく上回り、一人当たりの予算はやや抑え気味。一方で、50、60代は「3,000円台」と「5000円台」がやや均衡し、70代以上では「5,000円台」(48.0%)が「3,000円台」(34.0%)を追い抜き、現役世代よりも予算が高まる傾向が見られました。

「趣味・好き嫌い」「家族構成」など、常日頃から贈り先の情報を調査しておく

ここまで今年の贈答意向や贈答件数、予算などを見てきましたが、次にギフト選びのポイントを見ていきましょう。夏場ならではの選択条件などもあるのでしょうか。最も回答が多かったのは「贈り先の趣味や好き嫌い」(60.9%)でした。「やはりせっかく贈るなら、相手さんの趣味嗜好を考え、できるだけ喜んでもらえるものを贈りたい」(女性40代、京都府)など、相手の喜ぶ顔を想像しながら、趣味趣向の合うモノを選ぶという声。さらに「家族構成を考慮して選ぶ。子どものいる家ならジュースやお菓子、単身や夫婦二人なら量が多くなくて日持ちするもの」(女性40代、京都府)など、8位にも「贈り先の家族構成」(17.7%)が挙げられ、趣味や家族構成を含めて、相手のことをいかに思いやれるか否かがギフト選びの第一条件であることがうかがえます。自由回答の中には「相手の好きな物を選ぶために、なるべく気づかれないように事前にヒアリングで調査しておくことが重要」(女性40代、福岡県)など、ベストなギフト選びには、常日頃からそれとなく相手の情報を聞き出しておくことが必要であることが判ります。

ギフト選びのポイントは
1 贈り先の趣味や好き嫌い 60.9%
2 相手がもらって負担に感じない価格帯のもの 29.4%
3 夏らしさのあるもの・涼しげなもの 23.1%
4 普段、自分では買わないちょっと高級なもの 20.6%
4 使ってしまえば、形、モノが残らないもの 20.6%
6 自分が好きなもの 20.1%
7 いくらあっても無駄にならない・困らないもの 19.8%
8 贈り先の家族構成 17.7%
9 商品ブランド・メーカー名 12.3%
10 毎年同じものを贈るようにしている 10.4%
MA(複数回答)/n=981人(贈答意向を持つ人)

その一方、「自分がもらってうれしいものをあげたい」(女性40代、東京都)など、6位に「自分が好きなもの」(20.1%)がランクイン。トップの「相手の好み」に対して、「自分の好み」を重視する声は一見相反するものと思われがちですが、相手の喜んでもらいたいという想いは同じこと。自分が美味しい、素晴らしいと感じたモノを相手にも共有したいという気持ちの表れと言えるでしょう。

次に2位は「相手がもらって負担に感じない価格帯のもの」(29.4%)。「高すぎず安すぎずぐらいが先方の気も楽かと思うので、あまり高価なものは選びません」(女性40代、福岡県)など、高価なギフトは贈る側の家計負担ばかりではなく、もらう側にも気を遣わせてしまうという声が目立ちました。今回の調査で最も多かった「3,000円台」は、そういった観点でみれば、「高すぎず安すぎず」の無難な価格帯と言えるかもしれません。その反面、4位に「普段、自分では買わないちょっと高級なもの」(20.6%)という声も挙げられ、ギフトならではの「プチ贅沢」や「サプライズ」を重視する人もいました。

ギフト選びの3条件は「夏らしさ」「いくらあっても無駄にならない」「消えもの」

3位は「夏らしさのあるもの・涼しげなもの」(23.1%)。「夏場に消費が増える飲み物が最適」(男性40代、福井県)、「夏らしい涼のあるもの」(女性40代、千葉県)など、「夏」を意識した季節商品を選びたいという声。さらに「日常的に使うものならば、たくさんあっても困らない」(男性50代、茨城県)など、5位に「使ってしまえば、形・モノが残らないもの」(20.6%)、7位にも「いくらあっても無駄にならない・困らないもの」(19.8%)が続き、夏場に消費量が一気に増加するモノを見越して贈るという人もいました。以下、9位に「商品ブランド・メーカー名」(12.3%)、10位に「毎年同じものを贈るようにしている」(10.4%)が続きました。かつては「百貨店・老舗など購入先・包装紙」(2006年=11.8%、2017年=4.2%)などを重視する声も目立ちましたが、最近では購入場所にさほど重きを置いていないことがうかがえます。

贈りたいギフト1位は「ビール」-猛暑予想の今夏は、消費量増加が見込まれる

さて、今年の「夏ギフト」ですが、皆さんはどんな商品を贈るのでしょうか。堂々の人気ナンバーワンは「ビール」(48.9%)でした。「毎回の定番ですが、ビールが好きな方にはプレミアムビールの詰合せ」(女性40代、京都府)など、晩酌に欠かせないビールは、いくらあっても困らない夏ギフトの定番という声。特にギフト向けには、ワインランク上のプレミアムビールや、珍しいクラフトビールなど、いつもの晩酌を楽しくするひと工夫を凝らしたビールギフトを贈るという声が目立ちました。さらに自由回答の中には「今夏は、いつも以上の猛暑だと予想されているのでビールを贈る」(男性40代、神奈川県)など、猛暑到来で、例年以上に一般家庭におけるビール消費量の増加が見込まれるため、積極的にビールを贈りたいという人もいました。ちなみ毎年実施している同調査によれば、2004年に調査を開始以来、14年連続で贈りたいギフトのナンバーワンに「ビール」が選ばれています。いわば、ビールは夏ギフトの象徴と言えます。

今夏は何を贈る?
1 ビール 48.9%
2 お菓子・デザート 28.9%
3 ジュース飲料 17.1%
4 産地直送の野菜・果物 14.0%
5 ハム・ソーセージ 13.4%
6 コーヒー・お茶 12.9%
7 そうめん・冷むぎ 10.8%
8 産地直送の魚介類 9.4%
9 地酒 7.9%
10 食用油・調味料 6.4%
MA(複数回答)/n=976人(贈答意向を持つ人)

「夏は冷たい飲み物。お酒を飲む方にはビール、お酒を飲まない方にはジュース」(女性40代、千葉県)など、3位に「ジュース飲料」(17.1%)、6位に「コーヒー・お茶」(12.9%)。さらに9位にも「地酒」(7.9%)が挙げられ、夏場の喉の渇きを癒やす「飲料ギフト」がランキング圏内を占めました。

お子さんがいるご家庭には「お菓子・デザート」「果物」が喜ばれる

「飲料ギフト」以外で目立ったのは、2位「お菓子・デザート」(28.9%)。「消えものは当たり障りがないし、スイーツはみんな好きなので。普段買わない贅沢感のあるものを選ぶ」(女性30代、神奈川県)など、贈り先の趣味嗜好が分からない場合、当たり障りのない「お菓子ギフト」は無難な選択という声。さらに「その土地の果物など旬のものがいいかなと思う。皆さんで分けて食べられるものがいいかな」(女性40代、兵庫県)など、4位にも「産地直送の野菜・果物」(14.0%)が挙げられました。特に家族に子どもがいる場合は、「ジュース飲料」と同じく「お菓子・デザート」「果物」は喜ばれるギフトと言えそうです。

そのほか、「ハムは賞味期限が長く万人に喜ばれるので」(女性30代、愛知県)など、5位に「ハム・ソーセージ」(13.4%)、7位に「そうめん・冷やむぎ」(10.8%)、8位にも「産地直送の魚介類」(9.4%)が続き、「グルメギフト」がランキング圏内を独占しました。家族全員で楽しめることや、食べれば消えてなくなるという点も、グルメギフトに人気が集中する大きな理由と言えるかもしれません。特に7位にランクインした「そうめん・冷やむぎ」は歳暮ギフトにはない、「夏らしさ」を実感できる季節商品として高い人気を集めていました。

夏に欲しいのは「ビール」-「贈る側」と「もらう側」の意思が通じ合うギフト

その反面、「夏ギフト」をもらう立場で考えた場合、皆さんが欲しいギフトとは一体何でしょうか。断然トップは、贈りたいギフトと同じく「ビール」(53.7%)が選ばれました。「自分が贈られたいのはビール。何本あっても困りません(笑)」(男性40代、大阪府)など、日ごろの晩酌などで飲用機会の高いビールは、手放しでうれしいギフトという声。さらに「ビールはスーパーなどで買うと重いし、プレミアムビールなどは普段はあまり買わないので嬉しい」(女性40代、栃木県)など、買う手間が省けるほか、自分では買わないリッチなビールが届くのも楽しみという声が目立ちました。「贈りたいギフト」「もらいたいギフト」の両方でナンバーワンに輝き、ビールは「贈る側」と「もらう側」の意思が通じ合う「相思相愛ギフト」であることがうかがえます。

その一方、「贈りたいギフト」と「欲しいギフト」のギャップが大きなギフトとは何でしょうか。特に差が大きかったのは、欲しいギフト4位の「各種商品券」(欲しい=16.8%、贈りたい=1.8%)、6位の「カタログギフト」(欲しい=14.7%、贈りたい=3.3%)です。「商品券を頂けると、自分の好みの物が買えるので嬉しい」(男性50代、徳島県)など、自分の好きなものが自由に選べる「商品券・カタログギフト」は、もらう側からすれば、非常に合理的なギフトと言えます。その反面、「自分がもらう場合は商品券・ギフト券が一番ありがたいが、目上の方には差し上げにくい」(女性40代、千葉県)、「商品券やカタログは手抜きに思われそうで贈れない」(女性40代、神奈川県)など、「味気ない」「失礼な気がする」という意見も多く、贈る立場としては贈り難いギフトと言えます。

もらうと嬉しいギフトは「保存が効く高級ハム」「ちょっとリッチなワイン」

続いて、意外に差が大きかったのは「ハム・ソーセージ」(欲しい=22.0%、贈りたい=13.4%)でした。「高級なハムは、自分でなかなか買わないのでもらいたい」(女性40代、神奈川県)など、プチ贅沢な気分が味わえる「高級ハム」を支持する声。高級和牛などの精肉よりも、保存性が効くハム・ソーセージはギフト向きと言え、もらう側にとっても使い勝手の良い食材と言えます。また、自由回答の中には「夏はビール、つまみになるハムやソーセージがうれしい」(女性40代、大阪府)など、晩酌のお供として、ハム・ソーセージを心待ちにする声も寄せられました。

そのほか、「今の季節は、ワインが一番嬉しいと思う」(男性70代、山口県)など、「ワイン」(欲しい=10.0%、贈りたい=3.7%)。さらに「新鮮な旬の果物がほしい」(男性 60代、京都府)など、「産地直送の野菜・果物」(欲しい=16.4%、贈りたい=14.0%)、「産地直送の魚介類」(欲しい=14.7%、贈りたい=9.4%)が続き、ワインや産直品を希望する人も目立ちました。特にお酒ギフトは「ビール」「地酒」に人気が集中していますが、もらう側として、少しリッチな「ワイン」も人気でした。

12.5%が「暑中お見舞いを出す」-近況報告を兼ね、年中行事を楽しむという声も

お中元ギフトのほか、「暑中・残暑見舞いはがき(かもめ~る)」など、今年の夏のご挨拶の予定はいかがでしょうか。「メール流行の昨今であるが、やはり『暑中見舞い』など、心のこもった手書きのハガキは良い」(男性60代、兵庫県)など、「はがき・手紙を出す」と回答した人は12.5%。自由回答の中には「年賀や暑中見舞いのほか、お誕生日やクリスマスなどでも友人達にお手紙を出している。かわいいハガキや、季節感のある切手などを使うのが楽しい」(女性30代、沖縄県)など、年中行事に合わせたハガキの柄や切手選びを楽しむ声。さらに「暑中見舞のハガキは、普段なかなか会わない親戚や友人の近況報告も兼ねて送っている。そのハガキを見て、連絡をくれる人もいるので」(女性40代、東京都)など、「暑中見舞い=近況報告」と捉えて、つのる話をハガキにしたためる人もいました。また、日ごろはパソコンやスマホなどが主流で「手紙を直筆で書く」機会も減っているため、年賀状や暑中お見舞いなどの慣習を大事にする人も少なくありませんでした。ちなみに昨年実施した同調査によれば、「はがき・手紙を出す」という声は16.4%であったことから、昨年よりも4%近く数値を落とし、暑中お見舞いのハガキ・手紙が減少傾向にあることがうかがえます。

今夏の「暑中・残暑見舞いはがき」の予定は?
1 はがき・手紙を出す 12.5%
2 電話で挨拶する 6.7%
3 直接、実家・知人宅を訪れて挨拶する 5.7%
4 Eメールで挨拶、またはオンラインで暑中・残暑見舞いカードを送る 4.9%
5 SNSで挨拶、または暑中・残暑見舞いカードを送る 1.4%
SA(単回答、n=1741人)

ハガキ以外では、「暑中見舞いのハガキを出すのはお互い面倒なので、メールで十分だと思う」(男性30代、東京都)など、4位に「Eメールで挨拶、またはオンラインで暑中・残暑見舞いカードを送る」(4.9%)。5位にも「SNSで挨拶、または暑中・残暑見舞いカードを送る」(1.4%)が続き、暑中お見舞いのデジタル派も6.3%を数えました。

文章での挨拶が目立った一方、2位は「電話で挨拶する」(6.7%)。「ハガキで挨拶したいが、面倒なので電話で済ませている」(男性60代、東京都)など、筆無精で電話で簡単に済ませたいという声。さらに「お中元が届いたお礼、お盆時期あたりにそれを口実に電話であいさつする」(女性30代、愛知県)など、「お中元ギフトから電話で御礼」という流れも夏のご挨拶の典型的なパターンと言えるかもしれません。そのほか、「直接、顔をみてご挨拶というのが、やっぱり安心する」(女性50代、京都府)など、「直接、実家・知人宅を訪れて挨拶する」(5.7%)という人もいました。

7割近くが「夏のご挨拶の予定ない」-ハガキ・切手代の値上げも影響か!?

その反面、「特に『暑中・残暑お見舞いのご挨拶』の予定はない」という声も68.1%を占めました。主な理由は「無駄なものは省いても良いと思う。形ばかりでのお付き合いは徐々に減らしていくべきかなと」(女性40代、千葉県)、「面倒くさいというのが本音。暮れの挨拶よりは軽視している」(女性30代、兵庫県)など、「面倒くさい」「無駄な習慣」という声。さらに「今年からハガキ代も高くなったので、暑中見舞い出さない」(女性40代、栃木県)など、6月1日からハガキ・切手が10円値上げし62円になったのを機に、暑中お見舞いを止めたという人もいました。ちなみに昨年実施の同調査と比較してみたところ、「特に『暑中・残暑お見舞いのご挨拶』の予定はない」(2016年=62.9%、2017年=68.1%)という声は昨年よりも5%以上も数値が増加し、「夏のご挨拶」を敬遠する傾向が益々高まっていることがうかがえます。

今回は「夏のご挨拶」をテーマに、今年の夏ギフトや暑中お見舞いの予定を聞きました。「(夏ギフトを)贈る予定がある」「検討している」という声は全体の52.8%を占め、昨年より約5.5%も数値が増加しました。日経平均株価が一時2万円台を回復し、有効求人倍率が1.48倍という高水準を示すなど、景気の復調の兆しが見える中で、ギフト市場にも活況が戻りつつあることが判ります。その一方で、一件当たりのギフト予算は「3,000円台」と抑える傾向も見られ、消費回復に対して、慎重な見方をしている人が依然強いことがうかがえます。さて今回の調査結果によれば、人気の夏ギフトは「贈る側」と「もらう側」ともに定番のビールがトップ。特に今夏は気象庁の発表によれば、全国的に猛暑になる可能性が高く、飲料の消費量拡大が見込まれます。何を贈ろうか悩んだら、まずはビールを選んでみるのが間違いなさそうです。また「欲しいギフト」として支持を集めた「保存が効く高級ハム」「ちょっとリッチなワイン」などのグルメギフトも今年の狙い目ギフトとなりそうです。百貨店やネットショップなどでは、すでに早割キャンペーンも始まっていますので、検討中の方は早めのチェックを。


【調査概要】
調査対象:全国の20歳以上の男女
有効回答数:1,952人
調査方法:インターネット調査
調査期間:2017年6月7日~6月13日

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[アサヒグループホールディングス]
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