KPMGグローバルCEO調査2017(10ヵ国11業種の企業のCEO対象) 

2017年06月15日
KPMGインターナショナルは、世界のCEO約1,300人との詳細なインタビューに基づき、「グローバルCEO調査2017」の結果を発表しました。

今回の調査では、世界のCEOの65%は破壊的技術が彼らのビジネスにとって脅威ではなく、むしろビジネス機会と捉えていることが明らかになりました。世界経済の不透明感が高まる中、昨年の80%から割合は減少したものの、65%のCEOが世界経済の成長見通しについて依然として自信を持っていることもわかりました。また、日本のCEOの約9割(87%)は、今後3年間で技術イノベーションにより自社の業界に大きな破壊(Disruption)が起きると予想しており、世界のCEO全体の回答結果である約5割(48%)という数字を大きく上回っていることが明らかになりました。

【KPMGグローバルCEO調査2017の主なポイント】

2017年の調査では、今後3年間における企業の成長、直面する課題や組織を成功へと導く戦略について、世界のCEOの洞察をまとめています。主な調査結果は、以下のとおりです。

■CEOは世界経済の見通しについておおむね自信を持っているが(65%)、彼らの楽観主義は昨年よりも控えめである(80%)。日本のCEOにおいては、わずか21%が自信を持っているにとどまった(昨年は93%)。
■10人のうち6人以上(65%)のCEOが破壊的技術を脅威ではなく、ビジネス機会ととらえているが、日本のCEOは53%にとどまる。また、4人のうち3人(74%)が、自社が業界の中で破壊者となることを目指している回答しており、日本のCEOも77%が同じ考えを持っている。
■日本のCEOの約9割(87%)は、今後3年間で技術イノベーションにより自社の業界に大きな破壊が起きると予想している。これは、世界のCEO全体の回答結果である約5割(48%)という数字を大きく上回っている。

■自社の事業の中で、83%のCEOが今後3年間の自社の成長見通しに自信を持っていると回答、そのうちの約半分(47%)が非常に自信を持っている。日本のCEOも自社の成長見通しに関しては88%が自信を持っている。
■コグニティブ・テクノロジーを採用することによって、企業は短期的に人数増加を見込んでいる。10の主要な経営機能の人員数に対する影響度については、平均58%のCEOが人員の若干の増加または大幅な増加を期待している。
■ほぼ半数(45%)のCEOは、顧客データの品質不足が顧客理解の妨げになっていると感じているが、日本のCEOにおいては82%が同様に感じている。また、全体の半数以上(56%)が、彼らが判断基準としている顧客データに懸念を抱いている。

【変化する地政学的環境】

10ヵ国11業種の企業のCEO約1,300人に対して行った今回の調査によると、多くのCEOが地政学的リスクに着目していることがわかりました。
■グローバル化と保護貿易主義の動向の変化により、CEO全体の43%が海外展開を見直している。日本のCEOの回答では、この割合が28%にとどまっている。
■52%のCEOは、現在の不安定な政治情勢がかつてないほどに彼らの組織に対して大きなインパクトを与えていると考えており、これは日本のCEOとほぼ同じ割合である(日本のCEO:55%)。
■31%のCEOは、今後3年間に自国の保護主義政策が拡大すると考えている。

【進化するリスク情勢】

今年の調査で最も着目すべき変化の1つは、レピュテーションとブランドのリスクを懸念事項として挙げるCEOが増加したことです。これは、今回の調査では重要なリスクのうち3番目(全体で16項目)に挙げられましたが、2016年にはトップ10にも入りませんでした。CEOはまた、今後3年間でレピュテーションとブランドのリスクが成長に対して2番目に大きな潜在的影響力を持つと見ていますが、2016年の調査ではこれは10項目のうち7番目でした。日本のCEOは、レピュテーションとブランドのリスクを最も重要なものに挙げています。2016年にCEOが最も懸念するリスクに挙げていたサイバーセキュリティについては、サイバーリスクマネジメントの分野で改善がみられているというCEOの評価を反映し、今年は5位(16項目中)に下がりました。10人中4人(42%)のCEOは、来るべきサイバー事案に適切に対処しているとしており、2016年の25%から増加しました。

【技術への課題 - 人材獲得のための競争】

コグニティブ・テクノロジーが10の主要な経営機能の人員数に与える影響については、一般的な見方とは対照的に、58%のCEOは人員を増やすことを期待しています。CEOのうち 32%はこの人員増がわずかであると予想していますが、少なくとも短期間においてはより専門的な人員が必要であるという明確な期待を持っています。これは、コスト削減ではなく、クライアントの経験が認知技術を採用する主な推進役としてCEOが見ていることを示唆しています。テクノロジーそのものの技術的な問題を管理するのではなく、高度な技術を持った人材を惹きつけることが、コグニティブ・テクノロジーを実装するうえで最重要課題としてCEOに認識されています。概してCEOは自社の人員が増え続けることを想定していますが、今年は2016年の予想を下回る結果となりました。昨年、73%のCEOは従業員数を今後3年間で6%以上増やす予定でしたが、 2017年は、半分以下(47%)のCEOがこのレベルの成長を見込んでいます。

また、CEOは自社のビジネスを進化させるため、自身の役割も進化しなくてはいけないと考えています。約70%のCEOが、影響力のある新たな課題や協働に対して今までのキャリアで最もオープンな姿勢をもっていると回答しており、日本のCEOにおいては95%という極めて多くの人がそのような姿勢をもっています。

【信頼への注力】

ますます透明性が高まっているビジネス環境の中で、CEOの4分の3(74%)は長期的な将来性を維持するために、信頼、価値観、文化を重視していると答えています。 CEOはこの傾向が近い将来も続いていくと見ていますが、65%はビジネスへの信頼の水準が今後3年間に今までと同じか、または低下していくであろうと予想しています。また、CEOの10人中7人以上(72%)は、共感できる企業はより高い業務収入を得るという相関関係があるとしています。現在の企業は、信頼構築がビジネスの根幹であるとますます認識しつつあります。


【「KPMGグローバルCEO調査2017」について】
本調査は、主要10ヵ国(オーストラリア、中国、フランス、ドイツ、インド、イタリア、日本、スペイン、英国、米国)、11業界(自動車、銀行、インフラ、保険、投資運用、ヘルスケア、製造、小売/消費材、テクノロジー、エネルギー/公益事業、通信)におけるCEO1,261人からの回答に基づいて実施しました。回答企業は業務収入が5億米ドル以上の企業であり、うち3分の1が業務収入100億米ドル以上となっています。この調査は、2017年2月21日から4月11日の間にかけて実施しました。

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