ビジネスメール実態調査2017(仕事でメールを使っている方対象) 

2017年06月02日
日本ビジネスメール協会は、仕事におけるメールの利用状況と実態を調査した「ビジネスメール実態調査2017」を発表。
ビジネスメール実態調査は、仕事で使うメールの利用実態を明らかにすることを目的として、仕事でメールを使っている人を対象に、2007年から11年連続で行なっている日本で唯一のビジネスメールに関する継続した調査です。仕事でどのようにメールが利用され、どのような課題があるのか、ビジネスパーソンが直面しているメールコミュニケーションの現状について調査を行いました。

【調査結果】

仕事で使っている主なコミュニケーション手段の第1位は「メール」(99.08%)

「メール」、「電話」、「会う」の3つが、仕事で主要なコミュニケーション手段だといえます。この並び順は、2011年から変わりません。「テレビ会議/電話会議/ウェブ会議」(20.54%)の利用も増えています。2016年は「テレビ会議」でした。「LINE」は、2016年の15.93%から3.49ポイント増えて19.42%。仕事で使うコミュニケーション手段は多様化しており、管理するツールは増えています。相手や目的に応じて手段を使い分け、効率よく使うことが求められています。

仕事でメールの送受信には約半数の人が「パソコン」と「スマートフォン(iPhoneなど)」を併用

仕事でメールの送受信に利用している主な機器は、「パソコン」のみを選択した人は36.95%、「スマートフォン(iPhoneなど)」のみを選択した人は2.76%で、仕事でメールの送受信に利用される機器は「パソコン」が主流であることが分かります。「パソコン」と「スマートフォン(iPhoneなど)」の両方を選択した人は49.02%で、約半数の人が併用しています。

仕事でメールの送受信に使用している形式は「テキスト形式」が6割を超える

仕事でメールの送受信に使用している形式は「テキスト形式」(68.27%)が6割を超えています。「HTML形式・リッチテキスト形式」(23.51%)の利用者は、メールを送った相手が「テキスト形式」を利用している可能性があることを考慮して、「HTML形式・リッチテキスト形式」特有の装飾表現がなくても正しく伝わるメールを書くべきだといえます。

仕事で1日の平均通数は送信「12.62通」、受信「39.28通」
役職が高くなるにつれて通数が増える

送信通数よりも受信通数の方が多い傾向にあります。役職別では、役職が高くなるにつれて通数も増え、送信通数が最も多いのは「課長クラス」、受信通数が最も多いのは「部長クラス」です。「残業が多いと感じることがある」人の方が、「残業が多いと感じることがない」人よりも、送信と受信ともに1日の平均通数は多いという結果が出ました。

仕事のメールを確認する頻度は「1日に10回以上」(47.93%)が最多
毎日メールを確認するのが一般化

「1日に10回以上」(47.93%)、「1日に4~9回」(29.69%)、「1日に2~3回」(19.04%)、「1日に1回」(2.13%)を合計すると、1日に1回以上メールを確認している人は98.79%です。仕事では毎日、メールを確認することが当たり前になっていると考えられます。

7割を超える人が「1日(24時間)以内」に返信がこないと遅いと感じる

返信がこないと遅いと感じるのは、「1日(24時間)以内」(37.95%)が最も多く、7割を超える人が「1日(24時間)以内」に返信がこないと遅いと感じることが分かりました。「2日(48時間)以内」だと92.11%です。返信は「1日(24時間)以内」が望ましいでしょう。

メールを1通作成するのにかかる平均時間は6分
役職別では「部長クラス」が平均5分と最速

6割を超える人が1通あたり5分以内で作成していることが分かりました。平均時間は6分です。一方で、1通作成するのに10分以上かかっている人は25.01%います。役職別では、「部長クラス」が平均5分と最も速く、「残業が多いと感じることがある」人は7分、「感じることがあまりない」人は6分でした。メールを作成する過程は可視化されにくく、費やしている時間も把握されにくいのが特徴です。生産性を落としている原因が、メールの使い方にある可能性を考慮し、メールの使い方や作成時間を見直す必要があります。

自分のメールに対して何らかの不安を抱いている人は7割を超える
最多の不安は「正しく伝わるか」(68.36%)

自分のメールに不安を抱くことが「よくある」(13.53%)と「たまにある」(57.87%)の合計が71.40%で、7割を超える人が自分のメールに対して何らかの不安を抱いていることが分かりました。自分のメールに抱く不安の内容は「正しく伝わるか」(68.36%)が最も多く「誤字や脱字はないか」(55.15%)、「宛先が間違っていないか」(44.27%)、「不快にさせないか」(42.34%)、「敬語が間違っていないか」(38.60%)が上位5項目です。

38.49%の人が、過去一年間に仕事でメールの失敗をしたことがある
自分がした失敗の第1位は「添付ファイルの付け忘れ」(43.82%)

過去一年間に仕事でメールの失敗をしたことが「よくある」(2.67%)と「たまにある」(35.82%)の合計が38.49%で、4割近い人が何らかの失敗をしていることが分かりました。自分がした失敗の第1位は「添付ファイルの付け忘れ」(43.82%)で、4割以上が経験しており、起こる可能性の高い失敗であるといえます。

6割を超える人が、受け取ったメールに失敗を見付けている
見付けた失敗の第1位は「誤字や脱字」(50.95%)

過去一年間に仕事でメールを受け取り、失敗を見付けたことが「よくある」(9.60%)と「たまにある」(54.15%)の合計が63.75%で、6割を超える人が受け取ったメールに失敗を見付けています。見付けた失敗の第1位は「誤字や脱字」(50.95%)で、目に留まりやすい失敗といえます。

4割を超える人が、仕事でメールを受け取り、不快に感じたことがある
不快に感じた内容の第1位は「質問に答えていない」(35.59%)

過去一年間に仕事でメールを受け取り、不快に感じたことが「よくある」(4.09%)と「たまにある」(38.50%)の合計が42.59%で、4割を超える人が不快に感じたことがあると分かりました。不快に感じた内容の第1位は「質問に答えていない」(35.59%)です。質問に答えていないことは、送信者の立場では比較的、軽視されがちですが、受信者の立場では失敗として認識されやすく、さらに不快感にもつながることが分かりました。

9割の人が、会社でビジネスメールの社員研修を受けていない

会社でビジネスメールの社員研修が「ある」(10.31%)人は1割で、9割の人が研修を受けていないことが分かりました。普段、仕事でメールを使えていても、その使い方が間違っていて、失敗をしていたり、相手を不快にしていたりする可能性があります。メールの失敗や不快感は相手が指摘しない傾向にあるため、自らが危機感と問題意識を持たないかぎり、メールの問題は改善されません。働き方改革を推進するためにも、メールの業務改善は必須であり、メールを使う全ての人に、メールの教育は必要だといえます。

残業が多いと感じている人は45.43%

残業が多いと感じることが「よくある」(19.54%)と「たまにある」(25.89%)の合計が45.43%で、約半数の人が、残業が多いと感じていることが分かりました。


【調査概要】
調査目的:仕事におけるメールの利用実態と課題を把握
調査対象:仕事でメールを使っている方
調査期間:2017年4月1日から2017年4月30日
調査方法:インターネット回答方式
調査実施機関:株式会社アイ・コミュニケーション
有効回答数:2,395

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[日本ビジネスメール協会]
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