中高生の自転車事故実態調査~2015年都道府県別の事故件数ランキング 

2017年05月18日
自転車の安全利用促進委員会では新生活シーズンに合わせ、通学時(学業時を含む)に発生した全国の中学生・高校生の月別の自転車事故件数及び、都道府県別の自転車事故発生件数について調査いたしましたので、ご報告いたします。

今回の調査は、当委員会メンバーでもある三井住友トラスト基礎研究所 研究理事 古倉 宗治氏と、公益財団法人交通事故総合分析センターITARDAから提供を受けた事故データに基づき、2015年に発生した事故について調査・分析致しました。

通学時の事故については、新生活が始まり、慣れない道を運転する利用者が多い4月に事故の発生が多いと思われましたが、実際は5・6月に突出して多いことが分かりました。特に、高校1年生の事故件数が最も多く、中学生でも1年生の事故が多い傾向にあり、通学路に慣れはじめることによる、注意不足が事故の引き金になっている可能性が高いことが分かりました。
また、都道府県別の自転車事故発生件数については、中学生は群馬、埼玉、兵庫が、高校生は静岡、埼玉、愛知がワースト3県という結果になりました。また、事故に遭う確率(人口1万人当たりの自転車事故の件数)では、中高生共に群馬がワースト1となっています。

【調査トピックス】

高校生の通学時の自転車事故の約半数は高校1年生時に発生している!!
最も注意が必要なのは5・6月。通学路に慣れたこの時期の油断が事故に?

● 高校1年生の5・6月に発生する事故数は他の月と比べると1.4倍。
● 中学生も1年生の5・6月に発生する事故が多いため、あらかじめ通学前に死角などの確認を。

2015年都道府県別事故件数ランキング 事故の多い県の特徴とは?

● 中学生事故発生件数ワースト1位 群馬、2位 埼玉、3位 兵庫
● 高校生事故発生件数ワースト1位 静岡、2位 埼玉、3位 愛知
● 事故に遭う確率が最も高い県は中学高校共に「群馬県」


【自転車事故実態調査】
調査元 : 公益財団法人交通事故総合分析センターITARDA
交通事故と人間、道路交通環境及び車両に関する総合的な調査 分析研究並びにその成果の提供等を通じて、交通事故の防止と交通事故による被害の軽減を図ることにより、安全、円滑かつ秩序ある交通社会の実現に寄与すること を目的とする団体。
調査時期: 2016年2月


高校生の通学時の自転車事故の約半数は高校1年生時に発生している!!
最も注意が必要なのは5・6月。通学路に慣れたこの時期の油断が事故に?

● 高校1年生の5・6月に発生する事故数は他の月と比べると1.4倍。
● 中学生も1年生の5・6月に発生する事故が多いため、あらかじめ通学前に死角などの確認を。

中学生・高校生の学年別の通学時の自転車事故発生件数について調査しました。その結果、下記のグラフを見て分かるように、5・6月に事故が集中して発生しています。この突出している事故件数の内訳を見ると、自転車通学を新たに始める高校1年生の事故が多くを占めていることが分かります。他の学年の事故件数には、年間通して極端な増減は見られないことから、原因は季節や環境によるものではなく、運転者の気のゆるみ、注意力の低下などの人的要因(ミス)などによるものだと考えられます。

2015年都道府県別事故件数ランキング 事故の多い県の特徴とは?
● 中学生事故発生件数ワースト1位 群馬、2位 埼玉、3位 兵庫
● 高校生事故発生件数ワースト1位 静岡、2位 埼玉、3位 愛知
● 事故に遭う確率が最も高い県は中学高校共に「群馬県」

全国の中高生の自転車事故の状況を調べるため、都道府県別の中高生の通学時の事故件数と生徒数をもとにした1万人当たりの事故発生件数を算出しました。その結果、中学生の通学時の総件数では年間192件の群馬県が最も多く、高校生では年間742件の静岡県で事故が最も多いという結果となりました。1万人あたりの事故件数では、中学・高校共に昨年に引き続き群馬県が最も多い数値となり、今後も継続的な自転車事故防止への取り組みが必要と考えられます。

自転車事故の総件数は全体的に減少傾向にあります。自転車の走行環境の整備や自転車安全利用五則の広報啓発に伴う浸透(車道通行の自転車の増加等)の影響、さらに自動車の衝突防止装置など技術的な進歩なども寄与していると考えられます。中高生の事故件数も全体としては減少傾向にあり、上記のようなルール・マナーの浸透の他、自転車の走行環境の整備の際に、自転車通学の多い路線が優先的に整備されることも寄与しているものと思われます。しかし、自転車事故は自動車との事故が多く、ほとんどの場合自転車側が死傷しています。これらの事故を減らすためにも、自転車事故へ焦点を当てた客観的な事故データの分析と、これに基づく有効な対策が必要不可欠といえます。

10位以内にランクインする都道府県の多くが政令指定都市を有しており、交通量が多いために必然的に事故件数も多くなっています。こうした地区では、事故の件数の多さや確率に目を向け、事故の被害者だけでなく加害者になる可能性も高いことを意識することが重要だと考えられます。

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