2017年卒大学生就職活動調査(第二回) 

2016年10月05日
雇用開発センターは、「2017 年卒大学生の就職活動調査」をイプソス株式会社への委託により実施しました。

【調査結果概要】

・調査時点での内々定率は 75.0%。男女別では男性が 76.7%、女性が 73.4%となっている。
・内々定保有者の 87.2%が「内々定先の企業に満足しているので、就職活動を終了する(終了している)」と回答。
・全体の 41.7%が「内々定の辞退をしたことがある」と回答し、昨年同月の 42.5%とほぼ同じ数字となっている。
・就職活動の開始時期については「2016 年 3 月(3 年生の 3 月)以降」が 46.2%で 1 位、「2015 年10 月(3 年生の 10 月)以前」が 19.0%で続く。
・今回から追加された「ブラック企業とは」という質問には、「残業代が支払われない会社」が 65.2%で 1 位、「給与が低すぎる会社」が 54.0%で続く。
・昨年度に比べ選考開始が 2 ヵ月前倒しになった就活スケジュールについては、「就活期間がちょうど良いと思う」が 37.3%で 1 位となっている。これは前年同月調査の 13.5%を大きく上回り、就活期間に肯定的な学生が増えている。
・学業と就活の両立については「両立できたので、就活期間はちょうど良いと思う」が 37.3%で 1位となり、昨年同月の 19.1%を大きく上回っている。

【調査結果】

1.内々定率
・調査時点での内々定率は、全体で 75.0%であった。
・男女別では、男性が 76.7%、女性が 73.4%となっている。
・文理別では、理系学生が 81.0%、文系学生が 71.3%と、理系が文系を大きく上回っている。特に理系大学院 2 年生では 89.7%と 9 割弱の学生が既に内々定を獲得している。

2.就職活動の継続
・内々定保有者の 87.2%、9 割弱が「内々定先の企業に満足しているので、就職活動を終了する(終了している)」と回答している。特に理系大学院 2 年生では 96.6%とほとんどの内々定保有者が就職活動を終えている。 

3.内々定の辞退、辞退の連絡方法
・内定を辞退したことがある学生は、全体の 41.7%で、企業への辞退の連絡方法としては、「電話で連絡しただけ」が 66.5%と突出した 1 位となっており、何らかの形で企業を訪問して辞退した学生(電話・メール+訪問、手紙・ハガキ+訪問)は、累計で 6.5%に留まっている。

4.就職活動の開始時期
・エントリー解禁の「大学 3 年生の 3 月から就職活動を開始した」人が全体で 46.2%と最も多くなっている。
一方で解禁前の 2 月以前から活動を開始していた人は、残りの 53.8%と半数以上に上り、多くの学生が実際の解禁前に活動を開始していた現状がうかがわれる。

5.インターンシップの参加期間等
・インターンシップの参加期間としては「1 日(ワンデー)」が 57.5%と 1 位で、昨年同月の 55.2%とほぼ同じ数字となっている。
・また、インターンシップ情報の入手ルートとしては「インターンシップ情報サイト」が 59.8%、次いで「企業のホームページ」が 37.5%とインターネットでの情報入手が主流となっており、特に「インターンシップ情報サイト」は前年同月の 49.0%から大きく伸びている。一方大学の「キャリアセンター」という回答は 34.1%でほぼ前年と変わっていない。

6.就職情報サイトの利用状況
・「登録したことのある就職情報サイト」については(複数回答)、大手 2 社が共に 8 割以上の利用率で拮抗し、3 位以下を大きく引き離しており、相変わらずこの 2 社の寡占状態となっている。

7.キャリアセンターの利用状況
・「キャリアセンターを利用したことがある」学生が 6 割で残り 4 割の学生が「利用したことがない」と回答している。また前年同月調査と比べると、「利用したことがある」率は約 3 ポイントと僅かながらダウンしている。
・利用しない理由としては、「利用してもメリットがない」が 49.3%と最も多い(昨年同月:47.8%)が、「そもそも場所がわからない」(25.8%)「何となく敷居が高い」(28.5%)も高い数字となっている。この傾向は前の調査から継続しており、大学側にとっては考えさせられる結果となっている。

8.スマホとパソコンの活用
・「スマホとパソコンを半々で使い分けた」が 46.0%で最も多く、前年同月調査から 5 ポイント増となっている。一方で「スマホは使わずパソコンだけ」「パソコンが殆ど」の回答は合わせて 26.2%と前年を 10 ポイント下回っており、パソコン派が減ってスマホ利用の比重が高まりつつあることがうかがえる。

9.ブラック企業とは
・今調査から追加された「ブラック企業とはどういった会社のことをいうか」の設問(複数回答)では「残業代が支払われない(サービス残業が横行している)会社」が 65.2%で 1 位、「給与が低すぎる」(54.0%)「離職率が高い」(50.4%)「年間休日が少ない」(50.4%)と続く。

10.就活スケジュール、学業との両立
・37.3%の学生が「就活期間がちょうど良いと思う」と回答しており、前年同月調査から 24 ポイントの大幅増となっている。一方で「就活期間が短いと思う」も 33.2%と高い数字となっている。昨年38.7%で 1 位だった「就活期間が長いと思う」は 6.9%と大きく減少している。
・学業との両立については、「両立できたので就活期間はちょうど良い」が 37.3%で最も多く、「就活期間が長く、両立できなかった」は 11.2%と前年の 39.1%に比べ大きく減少している。
・昨年度(2016 卒)から、選考開始時期が 2 ヵ月前倒しになったので、就活期間が短いと感じるのは当然かと思われるが、概ね肯定的な意見が多くなっている。


【調査概要】
・調査対象 2017 年 3 月卒業見込みで、就職活動中、または就職活動を終えた学生全国の大学4年生及び大学院2年生男女
・調査期間 2016 年 9 月 8 日~9 月 15 日
・調査方法 Web アンケート
・有効回答 552 名(大学 4 年生:429 名/大学院 2 年生:123 名)
※文中に出てくる昨年同月調査(2015 年 9 月調査)とは、今年度と同様の調査で、2015 年 9 月 10 日~9 月 16 日に実施され、550 名の回答を得た。

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[雇用開発センター]
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