2017 年卒大学生の就職活動調査(第三回) 

2017年04月13日
雇用開発センターは、「2017 年卒大学生の就職活動調査」をイプソス株式会社への委託により実施いたしました。

【調査結果概要】

・3月時点での内定率は 91.5%。男女別では男性 89.6%、女性 93.2%で女性が男性を上回っている。
・50.8%の学生が「内定の辞退をしたことがある」と回答し、二人に一人が内定辞退を経験している。
・42.6%の学生が「インターンシップ」に参加している。参加期間は 1 日の「ワンデーインターンシップ」が 60.0%で最も多く、前年調査を約 10 ポイント上回っている。
・キャリアセンターを、「利用したことがある」学生は全体の 51.9%に留まり、前年調査より約 5 ポイント下がっている。
・2016 年 3 月施行で、2017 年卒の就職活動で初めて適用される「若者雇用促進法」について「この法律を全く知らない」学生が 71.0%に上り、就活生への浸透度が低かったことがうかがえる。
・昨年度から変更になった就活スケジュール(3 月エントリー開始、6 月選考開始)について、就活期間が「ちょうど良かった」は 45.7%で、前年調査の 23.2%を大きく上回り、今の就活スケジュールが肯定的に捉えられていることがうかがえる。
・学業と就活の両立について「両立できたので、就活期間はちょうど良かった」が 47.4%で最も回答率が高く、前年調査からも 19.8 ポイントアップとなっている。 

【調査結果】

1.内定状況
 (1)内定率
・調査時点での内々定率は、全体で 91.5%であった。
・男女別では、男性 89.6%、女性 93.2%で女性が男性を上回っている。

(2)内定の辞退
・内定を辞退したことがある学生は、全体で 50.8%であった。
・男女別では、男性が 47.8%、女性が 53.7%となっている。

2.就職活動の開始時期
・前年の 2016 卒から後ろ倒しとなった就活スケジュールにおいて、エントリー解禁の「大学 3 年生の 3 月から就職活動を開始した」学生が 46.5%と最も多くなっている。一方で、解禁前の 2 月以前から活動を開始していた学生は累計すると 53.5%と半数以上に上り、多くの学生が解禁前には動いていた現状がうかがえる。

3.インターンシップ
・前年同月調査を 5.5 ポイント上回る 42.6%の学生が「インターンシップに参加した」と回答。
・インターンシップの参加期間としては、「1 日」が 60.0%で最も多く、「3 日以上 1 週間未満」が 35.3%で続く。「1 日」の参加率は前年同月調査(49.3%)を大きく上回り、企業側のワンデーインターンシップ導入傾向の高まりがうかがえる。

4.キャリアセンターの利用状況
・「キャリアセンターを利用したことがある」は全体の 51.9%で、約半分の学生が利用していない。
また、前年同月調査の利用率 56.3%と比べても僅かにダウンしており、学生のキャリアセンター離れが危惧される。
・利用しない理由としては、「利用してもメリットがないと思う」が 44.9%と最も多いが、「そもそも場所がわからない」(30.2%)「何となく敷居が高い」(22.6%)も高い数字となっており、大学にとっては考えさせられる結果となっている。

5.若者雇用促進法
・企業情報を開示することでミスマッチを防ぐ、という狙いで平成 28 年 3 月に施行された若者雇用促進法については、71.0%の学生が「この法律を全く知らない」と回答、「詳しくは知らないが聞いたことがある」(17.8%)と合わせると約 9 割の学生があいまいな把握状況となっており、就活生にはまだまだ認知されていないという結果となっている。

6.就労上の重視点
・「就労にあたって、重視する(求める)点」では、「残業の少なさ」(32.1%)と「休みの取りやすさ」(42.3%)が、それぞれ前年同月調査の数字(25.2%、36.0%)を大きく上回っている。
・昨年末の大手広告代理店の過労死事件や、政府が推進する「働き方改革」の動きが影響しているかと思われる。

7.就活スケジュール、学業との両立
・45.7%の学生が就活期間は「ちょうど良かった」と回答しており、前年同月調査の 23.2%から大幅増となっている。
・学業との両立については、「両立できたので就活期間はちょうど良かった」が 47.4%で最も多く、「就活期間が長く、両立できなかった」は 12.0%と前年の 33.1%に比べ大きく減少している。
・就活期間、学業との両立、ともに多くの学生が肯定的に捉えていることがうかがえる。

8.就職活動の満足度
・「満足」(29.9%)と「やや満足」(46.3%)を合わせると 76.2%で、前年同月調査の合計 66.9%を約 10 ポイント上回り、売り手市場を裏付ける結果となっている。

9.就職活動の感想
・「想定通り楽だった」(11.3%)と「想定より楽だった」(39.2%)を合わせると 50.5%で、前年同月調査の 46.3%からは微増となっている。
・一方「想定通り厳しかった」(27.9%)と「想定より厳しかった」(20.5%)の合計は 48.4%で、前質問の満足度の高さと比べると、結果に満足しながらも活動は「厳しい」と感じていた学生も多かったことが推察される。


【調査概要】
・調査対象 2017 年 3 月卒業見込みで、就職活動中、または就職活動を終えた学生、全国の大学 4 年生及び大学院 2 年生 男女
・調査期間 2017 年 3 月 15 日~3 月 23 日
・調査方法 Web アンケート
・有効回答 551 名(大学 4 年生:427 名/大学院 2 年生:124 名)

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[雇用開発センター]
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