AG/GEについての現場調査(調剤薬局の薬剤師および、ドラッグストア調剤部門の薬剤師対象) 

2017年04月21日
エス・エム・エスは、運営する薬剤師向けコミュニティサイト「ココヤク」にて、「AG/GEについての現場調査」を実施し、薬剤師203名*から回答をいただきました。
*薬剤師の内訳:薬局(1~5店舗)58名、薬局(21店舗以上)46名、病院43名、病院(6~20店舗)42名、その他14名(店舗=チェーン展開店舗数)

【調査の背景】

 厚生労働省は、患者負担の軽減や医療保険財政を改善する切り札の一つとして、後発医薬品(オーソライズドジェネリック*/ジェネリック医薬品=以下、「AG/GE」)の使用促進を推進しています。従来より処方されている先発医薬品からAG/GEへの切り替えには、処方箋を発行する医師だけでなく、実際の調剤を行い、患者への受け渡し窓口にもなる保険薬局の薬剤師が大きな影響を及ぼします。
そこで「ココヤク」では、会員薬剤師のうち、主に調剤薬局の薬剤師に向けて、日ごろAG/GEの切り替えについてどのような意識でどの程度関わっているか、実態および意識調査を行いました。
*先発医薬品と製造方法、成分、添加物などが全く同じジェネリック医薬品

【調査サマリー】

・薬局窓口に訪れる患者のうち、先発薬からAG/GEへの変更を希望しない人の49%が60~70歳代

・AG/GEへの切り替えを拒否した患者に対し、68%の薬剤師が再提案を行っている

・薬剤師が、AG/GEへの切り替えを勧めるきっかけは、「薬価に差がでたとき」「処方内容が変更されたとき」「使いやすさが改善されたAG/GEが発売されたとき」の順で多い

・切り替えの際には特に資料を使わず、口頭で説明している薬剤師が多い

・患者のAG/GEに対する理解レベルが「よい」または「どちらかといえばよい」と感じている薬剤師は16%にとどまる

・先発薬とAG/GEの適応症の違いについて、「(自分は)よく理解している」と感じている薬剤師は32%にとどまる

・AG/GEの外用薬について、使用感の違いを「理解している」および「少し理解している」と回答した薬剤師は32%にとどまる

・64%の薬剤師が、AG/GEに関するヒヤリ・ハット経験をしており、「先発・後発薬が入り乱れている患者さんに、間違って渡してしまった」「先発希望の患者に後発を渡してしまった、またその逆があった」が多い

・患者への服薬指導が難しいと感じる薬剤は、抗うつ薬など精神科系の薬剤と抗がん薬が多く、その理由として、他の患者がいる薬局窓口では、疾患名を出して説明がしづらい点があがった

・AG/GEから先発薬に戻った患者の割合は、来局患者の25%未満と回答した薬剤師が90%

・AG/GEを普及させるため1番に優先すべきこととしては、「国や保険者が、患者への情報提供を通して認知を高めてほしい」「医師への働きかけを強めてほしい」「先発品に劣らない後発品づくりを推進してほしい」などがあがった


【調査概要】
・調査対象:調剤薬局の薬剤師および、ドラッグストア調剤部門の薬剤師
・調査期間:2017年03月24日~04月04日
・調査方法:「ココヤク」内での調査
・有効回答数:n=203
・調査目的:
 AG/GEについての現場調査
 AG/GEの選択時コミュニケーション課題
 ほか、AG/GEについての意識調査

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[エス・エム・エス]
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