プレミアムフライデーについての調査 

2017年03月30日
ビデオリサーチは、2017年2月24日(金)に初回実施されたプレミアムフライデーについて『VR CUBIC』データを用いて分析いたしました。

いよいよ、第2回実施が明日に迫ったプレミアムフライデー。2月24日(金)の第1回に早帰りできた人たちは、大きく2パターンに分かれるようです。今回、それぞれの行動を分析してみたところ、プレミアムフライデー消費拡大のための意外なカギが浮かび上がってきました。

<Point>

・2月24日(金)は5.4%の人が早帰りをしていた
・そのうち43.9%は勤務先の奨励が無くても早帰りをしていた"便乗プレミアム"
・"便乗プレミアム"は"奨励プレミアム"に比べ、退社後の自宅内行動が多い
・自宅でのリラックスタイムにフィットするプレミアムな商品・サービスが消費拡大のカギ?

<詳細>

2月24日(金)に早帰りをした人のうち、43.9%は自主的に早帰りをしていた"便乗プレミアム"

2月24日(金)に通常の終業時刻より早く帰った人は、有職者でプレミアムフライデーを知っている人の5.4%でした。そのうち、勤務先からの奨励を受けて早帰りをした人(以下、"奨励プレミアム")は56.1%、奨励は無かったが自主的に早帰りをした人(以下、"便乗プレミアム")は43.9%でした(図1)。早く帰った人の半数弱が、自己判断で業務を終えた"便乗プレミアム"だったようです。

"便乗プレミアム"は"奨励プレミアム"に比べ、退社後の自宅内行動が多い

退社後の行動について両者を比較すると、"便乗プレミアム"は自宅外での行動が少なく、自宅内での行動が多いことがわかります(図2)。

具体的な行動では、"奨励プレミアム"は「家族・同僚・友人と外食をした」「日用品以外の買物に行った」などが目立っています。一方、"便乗プレミアム"は外食や買い物の他に、「病院に行った」「美容院・マッサージ・整体・エステに行った」など自分自身のメンテナンスに費やした人が多い点も特徴的です。また、「何をするでもなく、ゆっくり過ごした」「テレビを見た」「料理をした」といった自宅内行動の割合も高く、外で消費するよりも、早帰りで生まれた時間を自宅内でゆっくり過ごす人が多かったようです(図3)。"便乗プレミアム"は勤務先での奨励が無かった分、人知れずこっそりとプレミアムフライデーを楽しんだのではないでしょうか。

自宅でのリラックスタイムにフィットするプレミアムな商品・サービスが消費拡大のカギ?

2月24日(金)に利用したプレミアムフライデー関連サービスについても、"奨励プレミアム"は飲食店でのサービス利用が多い結果となりました。一方、"便乗プレミアム"は、飲食店やコンビニ以外の店舗での割引・ポイントアップ・クーポン利用が多くなっています(図4)。プレミアムフライデー利用者の半数弱を占める"便乗プレミアム"には、お持ち帰りグルメや高級食材の割引など、自宅内でのプレミアムな時間を演出することが個人消費のカギとなるかもしれません。

以上から、プレミアムフライデー実施による個人消費喚起のためには、参加企業の増加も然ることながら、今回発見された"便乗プレミアム"の攻略がポイントになると言えそうです。第2回プレミアムフライデーは明日、3月31日(金)に実施されます。年度末最終日にあたる企業も多く、前回以上に早帰りが難しいことも予想されますが、第1回以上に関連商品やサービスが充実し、早帰りや消費喚起を後押しすることに期待したいです。


【調査概要】
調査地区:関東1都6県
調査サンプル数:約5,000s
調査対象者:インターネット利用者 15~69歳男女個人
対象者抽出方法:VRI Ad Valueパネル(Cookie/UUID取得済みパネル)からのリクルートが中心

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[ビデオリサーチ]
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