平成28年下半期食品産業動向調査:景況 

2017年03月14日
日本政策金融公庫(略称:日本公庫)農林水産事業が、平成 29 年 1 月に実施した「平成28 年下半期食品産業動向調査(※)」で、売上高DI、経常利益DI、資金繰りDIから算出した景況DI(算出方法は次頁(注)を参照)は、前回(28 年上半期)の調査で平成 9 年の調査開始から 18 年間で過去2番目のプラス値となる 5.9 を記録していましたが、今回の調査では、上記3つのDIすべてが低下したことが影響し、5.3 ポイント低下の 0.6 となりました。また先行き 29 年上半期の景況DIは更に 0.8 ポイント低下の▲0.2 となる見通しで、足踏み状態が続く見通しです。
(※)本調査は全国の食品関係企業を対象に、平成9 年から年2 回実施しているものです。

<調査結果のポイント>

○ 経常利益・資金繰りDI低下で先行き若干マイナス (資料:図1)
景況DIは、前回調査から5.3 ポイント低下し0.6 で、プラス値を維持したものの、悪化となりました。前回調査から、売上高DIが 7.0 ポイント低下し 2.6 に、経常利益DIが7.9 ポイント低下し▲1.8 に、資金繰りDIが 1.0 ポイント低下し 1.1 になったことが原因です。
先行きの 29 年上半期については、28 年下半期に比べ売上高DIが上昇するものの、経常利益と資金繰りのDIの低下により、景況DIは 0.8 ポイント低下し、▲0.2 と小幅ながらマイナスに転じる見通しとなっています。

○ 地域別では 10 地域中8地域で景況DIが低下 (資料:図2)
地域別景況DIは、10 地域のうち東北、北関東、南関東、甲信越・北陸、東海、近畿、中国、九州の 8 地域で前回調査から 3.9~11.6 ポイント幅の低下となりました。中でも、近畿、中国の低下が大きく、それぞれ 7.3 ポイント、11.6 ポイント低下し 0.6、▲1.3 となりました。
先行き 29 年上半期についても、北海道、東北、北関東、南関東、東海、四国の 6 地域が1.8~6.0 ポイント幅で低下する見通しとなっています。

○ 業種別では卸売業以外がマイナスに、先行きは製造業などが回復 (資料:図3)
業種別の景況DIは、前回調査から製造業が 7.6 ポイント低下し▲0.7、卸売業が 3.3 ポイント上昇し 6.2、小売業が 11.2 ポイント低下し▲1.3、飲食業が 14.3 ポイント低下し

▲16.7 と卸売業以外の業種でマイナス値となりました。
先行き 29 年上半期については、28 年下半期に比べ製造業で 1.3 ポイント上昇し 0.6、卸売業で 7.8 ポイント低下し▲1.6、小売業で 0.3 ポイント上昇し▲1.0、飲食業が 13.6 ポイント上昇し▲3.1 となる見通しです。

○ 販売価格DIは引き続きプラス値を維持 (資料:図4、図5)
販売価格DIは 4.1 ポイント上昇し 16.2 となりプラス値を維持する一方で、販売数量DIは、10.2 ポイント低下し▲6.6 となり、製商品価格の上昇が販売数量の減少に繋がっている傾向が見られます。
先行き 29 年上半期では、28 年下半期に比べ販売価格DIが 7.4 ポイント低下し 8.8、販売数量DIが11.2 ポイント上昇して4.6 と、ともにプラス値の見通しとなっています。
仕入価格DIは、前回調査より 8.6 ポイント上昇し 41.3 と大幅なプラス値となっており、依然として原材料などの仕入価格の上昇が続いています。
先行き 29 年上半期では、28 年下半期に比べ 7.5 ポイント低下し 33.8 と仕入価格の上昇は落ち着く見通しとなっています。

○ 雇用判断DIは不足感が拡大、設備投資DIは積極姿勢が続く (資料:図6、図7)
雇用判断DIは、6.6 ポイント上昇して 34.2 となり雇用の不足感が更に拡大しています。
ただ、先行き29 年上半期では、28 年下半期に比べ0.3 ポイント低下し33.9 と雇用の不足感が一服する見通しとなっています。
設備投資DI(平成28 年下半期時点での平成29 年通年の設備投資額の見通し)は、前回調査に比べ5.1 ポイント低下し5.8 とプラス値を維持しています。


【調査概要】
調査時点:平成29 年1 月1 日
調査方法:郵送により調査票を配布し郵送により回収
調査対象:全国の食品関係企業(製造業、卸売業、小売業、飲食業) 6,975 社
有効回収数:全体で2,446 社 (回収率35.1%)
《内訳》 製造業:1,570 社、卸売業:603 社、小売業:216 社、飲食業:57 社

(注)DI(Diffusion Index = 動向指数)について
DIは、前年同期と比較して、「増加する(良くなる)」と回答した企業の割合から「減少する(悪くなる)」と回答した企業の割合を差し引いた数値。
景況DIは、売上高DI、経常利益DI、資金繰りDIの合計を単純平均して算出。

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