平成28年度下半期消費者動向調査:食品購買動向 

2017年03月08日
日本政策金融公庫(略称:日本公庫)農林水産事業が平成 29 年1月に実施した「平成 28 年度下半期消費者動向調査」の中で、食料品を主に購入する場所について調査したところ、「デパート・スーパー(96.7%)」が突出して高かったものの、「生協等」や「ネットスーパー・ショッピングサイト」による宅配を主な購入方法としている人が合わせて2割に及ぶ結果となりました。
「ネットスーパー・ショッピングサイト」を利用する理由は「食料品を運んでもらえる(68.8%)」が最も多い一方で、利用しない理由は「商品を見て選べない(60.9%)」、「価格が高い(33.4%)」、「受け取りが面倒(24.1%)」などが上位となっており、実店舗とネット通販などを相互活用したオムニチャネル化などに課題を残していると言えそうです。

<調査結果のポイント>

○ 購入場所を選ぶ理由、「安さ」、「品ぞろえの多さ」が鍵 (資料:図1、2)
 食料品を主に購入する場所(複数回答可)に関しては、「デパート・スーパー(96.7%)」が最も高く、次いで「ドラッグストア(20.2%)」、「八百屋、肉屋、魚屋等の商店(19.1%)」、「農産物直販所(16.6%)」、「コンビニ(16.4%)」、「生協等による宅配(13.2%)」、「ネットスーパー・ショッピングサイトによる宅配(7.2%)」、「移動式スーパー(0.1%)」の順となりました。
 購入場所を選ぶ主な理由は(複数回答可)、「安さ(70.7%)」が最も高く、次いで「品ぞろえの多さ(67.2%)」、「商品の質(65.4%)」の順となりました。なお、「ポイント制度がある(25.9%)」、「クレジットカード・電子マネーが使える(14.6%)」、「古紙・ペットボトル・缶ビンのリサイクルができる(8.0%)」も一定の割合となっており、きめ細やかなサービスの提供が期待されていることがうかがえます。

○ ネットスーパー利用「検討したことない」が 62%、今後に課題(資料:図3、4、5)
次に、食料品を購入する場所として「ネットスーパー・ショッピングサイト」を選択した人に、利用する主な理由を聞いたところ(複数回答可)、「食料品を運んでもらえる(68.8%)」が最も高く、次いで「手間がかからない(47.2%)」、「食料品を購入する時間がない(19.4%)」、「食料品を購入できる場所が遠い(14.6%)」という結果となりました。
次に、「ネットスーパー・ショッピングサイト」を選択しなかった人に、「ネットスーパー・ショッピングサイト」のこれまでの利用検討状況を聞いたところ、「検討したことがない」が 61.9%、「今後利用する可能性がある」が 17.3%でした。

また、「ネットスーパー・ショッピングサイト」を利用しない理由を聞いたところ、「商品を見て選べない(60.9%)」が最も高く、「価格が高い(33.4%)」、「受け取りが面倒(24.1%)」、「注文の仕方がわからない・面倒(11.8%)」となりました。実店舗とネット通販の相互活用や配達システムの工夫が今後の課題と言えそうです。

○ 「移動式スーパー」は利用したいが2割(資料:図6)
食料品を購入する場所として「移動式スーパー」を選択しなかった人に、今後利用する可能性について聞いたところ、「利用する必要がない」が 75.7%となった一方で、「利用したいが、サービスが提供されていない」が 18.4%、「サービスは提供されており、今後利用する可能性がある」が 3.2%となり、今後利用する可能性がある人が2割を超える結果となり、今後サービスの拡大余地があると言えそうです。

○ 買い物に出かける頻度、時間帯、移動手段は年代、地域により差(資料:図7、8、9)
食料品を購入する頻度を聞いたところ、「ほぼ毎日(21.7%)」、「週2~3回程度(55.7%)」、「週に1回程度(19.2%)」となりました。年代別では、若い年代ほど回数が減る傾向となり、地域別では北海道は「週に1回程度」が他地域と比べ高く、関東、近畿、四国では「ほぼ毎日」が他地域と比べ高くなりました。
食料品を購入する時間帯を聞いたところ、「午前(26.5%)」、「午後(34.6%)」、「夕刻(30.5%)」、「夜(8.5%)」という結果となりました。
食料品を購入する際の移動手段を聞いたところ、「自家用車(51.4%)」が最も高く、「徒歩(27.5%)」、「自転車(18.6%)」という結果となりました。大都市圏である関東、近畿では「徒歩」、「自転車」の割合が高くなり、特に関東では「徒歩」が1位となりました。

○ 初めて買う商品は「おいしそう」なものが最多(資料:図 10、11、12)
 食料品を購入する際の初めて買う商品の割合を聞いたところ、1割以下が 68.5%、1割から2割が 24.4%という結果でした。買い物かごの中で初めて買う商品は1割以下が大半で、主に慣れ親しんだ商品を多く購入する傾向がうかがえます。
 初めて買う商品を購入する主なきっかけを聞いたところ(複数回答可)、「店頭で商品を見かけて(76.0%)」が最も高く、次いで「テレビ、新聞、ラジオによる広告(35.9%)」、「店頭ののぼり(15.6%)」という結果となりました。
 また、初めて買う商品を購入する際の主な理由を聞いたところ(複数回答可)、「おいしそう(77.6%)」が最も高く、「価格が安い(54.3%)」、「体によさそう(32.1%)」、「食べやすそう(23.1%)」という結果となりました。


【調査概要】
調査時期: 平成 29 年 1 月 1 日~1 月 15 日
調査方法: インターネットによるアンケート調査
調査対象: 全国の 20歳代~70歳代の男女 2,000 人(男女各 1,000 人)

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[日本政策金融公庫]
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