2017年 近畿圏版HOME’S住みたい街ランキング 

2017年02月10日
不動産・住宅情報サイト『HOME'S』を運営するネクストは、「HOME’S住みたい街ランキング」首都圏版に続いて、近畿圏の「買って住みたい街」「借りて住みたい街」ランキングを発表いたしました。

■近畿圏 買って住みたい街ランキング 総評

1 天神橋筋六丁目 大阪市営谷町線ほか
2 高槻 JR東海道・山陽本線
3 和泉中央 泉北高速鉄道
4 姫路 JR東海道・山陽本線ほか
5 川西能勢口 阪急宝塚本線ほか
6 香里園 京阪本線
7 北大路 京都市営烏丸線
8 桃山台 北大阪急行電鉄
9 西宮北口 阪急神戸本線ほか
10 烏丸御池 京都市営烏丸線ほか

“中間地点”として職・住・遊バランスの取れた「天神橋筋六丁目」がトップ

今回のランキングは、”買って住みたい”というニーズ=居住快適性の良し悪しが反映された結果になりました。
1位は“借りて住みたい街”でも20位にランクされている「天神橋筋六丁目」。大阪市営地下鉄谷町線および堺筋線が交差し、阪急千里線が乗り入れる交通利便性の良さを誇ります。事業集積地である大阪・梅田エリア、北浜エリア、心斎橋・長堀エリアへダイレクトにアクセスできるだけでなく、これら中心部と大阪市最大のベッドタウンである千里・吹田エリアをつなぐ“中間地点”として職・住・遊のバランスが取れていることも支持を集めた要因であると言えそうです。

同様に居住性と交通および生活利便性のバランスが良好な駅として挙げられるのは、5位の「川西能勢口」を始め6位「香里園」、8位「桃山台」、13位「宝塚」、16位「豊中」、19位「樟葉」などです。これらの駅はいずれも住宅地としての人気ですが、同時に大阪市中心部へのアクセスの良さも評価されています。
また、2位にランクインした「高槻」を始め、3位「和泉中央」、11位「茨木市」、12位「寝屋川市」、14位「茨木」、17位「高槻市」など、古くからベッドタウンとして発展し、近年は再開発によって生活利便施設がリニューアルされるなど居住性が高まったエリアの駅も登場しています。
近畿圏でも新築マンションおよび新築戸建の分譲価格が上昇する傾向にあり、市街地中心部での職住近接の生活をイメージしにくくなってきています。そのため、ランキングには交通利便性と居住快適性のバランスの取れた駅名が並ぶ結果となったのでしょう。

都心一極集中の居住意向がやや後退か

また、4位に「姫路」が登場し、18位「加古川」、20位「舞子」と並んで近畿圏郊外エリアのベッドタウンがランクインしたことは、都心一極集中の居住意向がやや後退し、生活の効率を重視する姿勢が緩和され始めたと見ることができます。一方で新築マンションが地価の高騰した大阪市中心部から郊外方面へと分譲エリアを拡散させていることも一因と考えられます。
ただし、ランキング上位は大阪府の駅が12駅に対して、兵庫県6駅、京都府はわずか2駅に留まっており、近畿圏で買って住みたいエリアとして選択される基本的な傾向は、全体として大きく変わっておりません。

■近畿圏「借りて住みたい街」ランキング 総評

1 三ノ宮 JR東海道・山陽本線
2 新大阪 JR東海道・山陽本線ほか
3 江坂    大阪市営 御堂筋線ほか
4 西宮北口 阪急神戸本線ほか
5 京橋 JR大阪環状線ほか
6 神戸 JR東海道・山陽本線ほか
7 上新庄 阪急京都本線
8 茨木市 阪急京都本線
9 出町柳 京阪本線ほか
10 武庫之荘 阪急神戸本線

1位は交通利便性が高く賃貸物件も豊富な「三ノ宮」

1位になったのは、JR東海道本線(JR神戸線)の「三ノ宮」で、駅舎はやや離れているもののJR線だけでなく、神戸市営地下鉄線、阪神本線、阪急神戸線などへの乗り換えが可能で、阪神間最大のターミナル駅と認識されています。交通利便性は「大阪」「梅田」「なんば」などと並んで近畿圏有数の高さであり、駅周辺の生活利便施設も極めて多く揃っています。にもかかわらず賃貸物件数が豊富で、単身者向け~ファミリータイプ、築年数の浅いものから進んだものまで揃っているため、賃借人の条件に適ったものが見つけやすいという実利的なメリットがあるのです。

同様にターミナル性があり、交通利便性および繁華性が評価されているのは、2位の「新大阪」を始め、5位「京橋」、6位「神戸」、17位「京都」、同率20位の「天王寺」「天神橋筋六丁目」などです。特に「新大阪」「京橋」については、近畿圏以外から流入した単身赴任者が賃貸物件を探すエリアとしても知られています。ターミナル性はないものの3位の「江坂」も同様のニーズが高い駅です。新幹線へのアクセスの良さを考慮した地域特有のニーズがあり、エリアの生活利便施設が整備され年々生活利便性が向上していることも、順位を押し上げた要因と考えられます。

また、4位の「西宮北口」や9位の「出町柳」、15位の「大国町」などは交通利便性に加えてエリア拠点としての生活利便施設が整っており、上記のエリアに準じて交通と生活の利便性のバランスが取れているエリアとして評価されています。
今回は、7位の「上新庄」のほか8位の「茨木市」、「出町柳」、「京都」、「桂」、「今出川」といった大阪から京都方面および京都市内の駅名が数多くランクイン。相対的に大阪市内中心部の駅名が減少しており、賃貸ニーズは大阪市から東側にややシフトする印象があります。

「上新庄」「茨木市」など、ベッドタウンが“再評価”

さらに、今回は京阪方面のベッドタウンとして「上新庄」「茨木市」「茨木」「高槻」、阪神間では「西宮北口」「武庫之荘」が各々ランクインしており、大阪市、神戸市、京都市の各中心部へのアクセスが良く、拠点性や集積性も認められるエリアが登場しています。これまで利便性最優先の選択が多数を占めるなかで、徐々に居住快適性や治安状況などを考慮する賃借人が増加し始めていることが見てとれます。利便性および繁華性と居住の安全性、安心感などを総合評価した結果、永らくベッドタウンとして機能してきたエリアが“再評価”され始めていると言えるでしょう。


【調査概要】
対象期間:2016年1月1日 ~ 2016年12月31日
対象者:HOME'S ユーザー 近畿圏は大阪府/兵庫県/京都府を対象とした
集計方法:HOME'S に掲載された賃貸物件/購入物件のうち、問合せの多かった駅名をそれぞれ集計
分析:HOME’S 総研

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