EDに関する調査(30歳~59歳までのED治療薬を服薬したことがある男性対象) 

2016年12月26日
EDに関する調査実行委員会は、EDで悩める男性500人を対象に「EDに関する調査」を実施しました。

◆そもそもEDって何?

ED(勃起不全)とは、「勃起機能の低下」を意味する英語Erectile Dysfunctionの略です。専門的には「性交時に十分な勃起が得られないため、あるいは十分な勃起が維持できないため、満足な性交が行えない状態」 とされています。つまり、勃起が起こらないケースはもちろんのこと、硬さが不十分、勃起状態が維持できないなど、満足な性交が行えるだけの勃起が得られない状態は、いずれもED(勃起障害)となります。 「たまに勃起しないことがある」、「勃起できるか不安になる」などご本人が勃起に満足を感じられない場合もED(勃起障害)であり、十分に治療対象となります。

【調査結果詳細】

◆65%もの人がEDについて勘違いしている!

 前述の通り、勃起が起こらないケースはもちろんのこと、硬さが不十分、勃起状態が維持できないなど、満足な性交が行えるだけの勃起が得られない状態は、いずれもED(勃起障害)となるのですが、どの程度、この事実を認識している人がいるのでしょうか。「下記のEDに関連する認識として間違っているものをお答えください。」と聞いたところ、最も票が集まったのは「EDとはまったく勃起しないことである」で35.4%。実はこの回答が正解で「まったく勃起しないこと」のみがイコールEDというわけではありません。この答えを選ばなかった、実に65%弱もの人がEDについて適切に理解できていないという実態が明らかになりました。

◆ED治療薬、飲み始めたきっかけは「自信の喪失」と「パートナーとの関係性」がほとんど

 ED治療薬について、どういったきっかけで飲もうと思ったのでしょうか。最多は、「自信がなくなったため(中折れ)」で、63.2%。上手く性交できないと、男性としての自信が削がれてしまう、という人がやはり多いようです。2番めに多かったのが「パートナーとのコミュニケーションの改善」で57.0%。上手く勃起しないことで、夫婦やガールフレンドとのコミュニケーションにも乱れが生じてしまっているようです。その他は票がまばらになっており、「自信」「パートナーとの関係性」がきっかけで、ED治療薬を飲むようになった人が大半のようです。

 続いて、ED治療薬をよく服用する月が何月かを質問しました。結果、大部分の人が「特に決まっていない」と回答しましたが、若干ではあるものの、服用者が多くなる月も見受けられました。1月・2月・8月・12月が多くなっており、1月は新年ということで・2月はバレンタインデーがあるため・8月は夏休み近辺・12月はクリスマス、と、何某かイベント事や、休暇とかぶるタイミングで服用する人が多いという傾向が見られました。直近でいうと、12月のクリスマスに向けて、というタイミングで、ED治療薬への関心が高まっていると考えられそうです。

◆ED治療薬、「ネットで購入」が3割を超える

 EDに関して、かなり多くの人が誤った理解でいるということが明らかになりました。そんな誤った認識を持った状態で、日々、どのようにEDと向き合っているのでしょうか。まずED治療薬をどこで入手したかを質問したところ、最多の「病院・クリニックから処方」(59.8%)に続いて多かったのは、「ネットで購入」で35.2%でした。

◆ED治療薬の模造品の存在を知らない人が4割を超える!

 ところが、ED治療薬には実は「模造品」が存在します。名前や外観は本物そっくりに仕上げているものの、有効成分が含有していないもの、有効成分が倍量入っているもの、全く異なる薬剤が混入しているものなど、危険な薬剤が出回っているとも言われています。そもそもこの「模造品」の存在について知っているかどうかを聞いたところ、「知っている」と回答したのは55.8%。それ以外の人は、模造品の存在を理解していないという、非常に危険な状態にあるという結果が出ました。

 更に、2016年の11月に製薬会社4社が実施した調査の結果、ED治療薬のうち約4割が偽造品であるという衝撃の結果が発表されましたが、この事実に関しては約6割が「知らない」と回答。結果を総合すると、多くの人が大量のED治療薬の偽造品が流布しているという事実を認識せず、「楽だから」という理由で、インターネット経由でED治療薬を購入してしまっており、高い確率でニセモノを掴まされてしまっているという危険な状態にあるということが明らかになりました。

◆ED治療薬、適切な用法を知らないのに「治療薬には詳しい」と勘違いしているにわかが多い!?

 ED治療薬に関して、非常に危険な状態で接している人が多いという結果が出ましたが、バイアグラ、レビトラ、シアリスといった、個別のED治療薬に関してはどの程度、理解しているのでしょうか。ED治療薬の特性への理解度を調べるために、ED治療薬を服用するタイミングについて、質問しました。結果、最多は「ベッドイン前」で39.4%、2番目に「デート前」が27.6%、3番目が17.2%で食事の前という結果となりました。

 ED治療薬にはそれぞれ特性があります。世界的に有名で、短時間型のバイアグラ、バイアグラと似た感じだが水溶性のため即効性があるレビトラ、長時間型のシアリスいった風に、薬ごとの特徴を把握して服用することが肝要です。しかし実際は、かなりの人がその違いをぼんやりとしか理解していません。効果を引き出すためにも、リスクを減らすためにも、自分の症状や状況に合った薬を服用することが重要です。

 更に踏み込んで正しくED治療薬への知識レベルを確かめるべく、ED治療薬をどの程度、知っているかを質問しました。結果、バイアグラ、レビトラ、シアリスなどが順当に票を獲得した一方で、シアリス(ジェネリック)のように、まだ厚生労働省が認可していないものを「知っている」と回答してしまっている人も、少なからずいました。恐らくネットかなにかでシアリスのジェネリックを騙る偽造品を見たからなのでしょうか。改めて、ED治療薬を取り巻く環境の危うさを感じさせる結果となりました。
レビトラとシアリスについては、国際特許がまだ残っており、日本国内でもまだ承認されていません。レビトラ(ジェネリック)とシアリス(ジェネリック)については、特許法の異なるインド製のコピー医薬品となります。日本に入ってくるこれら薬剤については正規ルートが不明のためニセモノを掴まされる可能性が高いと言われています。

 またED治療薬の名称に続いて、特性の理解度も質問しました。結果、「理解している」と回答した人が8割を超えました。しかし、前述の通り「偽造薬」の存在を認識していない人や、適切に飲むタイミングを理解していない人が非常に多く、ED治療薬への「にわか知識」ばかりが先行して、慢心してしまっている人が多いと言えそうです。

 今ひとつ理解が曖昧な状態で治療薬を飲んだり、そもそも偽造薬を掴まされてしまっている人が多いという結果が出ましたが、ED治療薬を飲んで、効果は得られているのでしょうか。聞いてみると、「効果を感じないことがある」「効果を感じないことが多い」が合わせて30%程、いるという結果が出ました。間違った薬を飲んだり、正しい薬を飲んでいても、用法を誤ってしまっていると、もちろん効果は出ません。改めて、ED治療薬に対する正しい知識を持つことの重要性が感じとれる結果となりました。

◆ ED治療薬で副作用、6割が経験。原因はネットでの購入や偽造品の横行?

 偽造薬を飲むことでもう一つ考えられるリスクが「副作用」。どのくらいの人が、副作用を感じたことがあるのでしょうか。質問したところ、「何度もある」と回答した人が14.6%、「ある」と回答した人が16.6%と、少なくない人数が、結構な頻度で副作用を感じているという結果が出ました。一方、「全くない」と回答した人は31.2%。ほとんどの方が、副作用のリスクを感じながらED治療薬を服用しているという結果が出ました。

 副作用が出た時、誰に相談したかも質問しました。結果、なんと半数以上が、「誰にも相談しなかった」と回答。インターネットで購入してしまっており、病院に行くのが億劫なのか、恥ずかしいのか、原因はわかりませんが、薬を飲んで異常が起きても、放置してしまっている人が多いという結果が出ました。副作用は内容によっては非常に危険なため、直ちに医者に相談するべきです。医師に相談することで、そもそも副作用が起きにくい飲み方や、起きたときの和らげ方なども指導を受けることができます。専門的な知識を持った、ED専門のかかりつけ医を持っておくことが、健全な性生活にとって重要なことと言えそうです。


【調査概要】
調査方法:インターネット調査
調査期間:2016年12月14日~12月16日
調査対象:全国の30歳~59歳までのED治療薬を服薬したことがある男性500名

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