中食(なかしょく)に関する意識調査 

2016年12月05日
プラネットは、日用品にまつわるトピックスをお届けする『Fromプラネット』の第50号として中食(なかしょく)に関する意識調査の結果をご紹介します。

【調査結果】

1年以内の「中食(なかしょく)」利用者…男性では65%、女性では75%に

 スーパー、コンビニや専門店の惣菜、弁当にデリバリー(出前)…こうした調理済みの食品を自宅や職場で食べることを、「外食」に対して、「中食(なかしょく)」と言います。今回は、中食についてアンケートを行い、どんなときに利用するか、また商品を選ぶ際に重視することなどをまとめました。
 初めに、ここ1年で中食を利用したかどうかを聞きました。すると、「利用した」が69.1%、「利用していない」が30.9%で、利用者は約7割に上りました。すべて手料理が当たり前だった時代を思うと、中食が食生活に定着していることがわかります。
 男女別に見ると、男性では65.0%、女性では75.3%で、女性のほうが10%高くなっていました。年代別では、30代から50代では7割を超え、仕事でも家庭でも時間に追われがちな現役世代を中心に、便利に活用されている様子がうかがえました。
 さらにエリア別に見ると、「利用した」の1位は「関東」71.7%、2位「近畿」69.8%。一方、「利用していない」が多かったのは、「北陸」42.1%、「東北」37.7%でした。中食の利用者は都市部に多いことがうかがえます。都市部のほうがより忙しく、中食を利用する機会が多いこと、また、デパートやコンビニ、専門店など、中食を扱う店や商品の種類が充実していて利用しやすい状況にあることなどが考えられます。

中食は「食事を作れない時」「プラス1品追加したい時」など“時短”にも重宝

 次に、どのようなときに中食を利用するかを聞きました。最も高かったのが「昼食」71.6%、次いで「夕食」59.9%となりました。簡単に済ますことの多い「昼食」で、最も利用されていることがわかります。
 男女別に見ると、「昼食」「夕食」では大きな差は見られませんでしたが、3位の「食事を作れない時」では、男性20.7%に対し女性は40.1%と、約20%差。4位「プラス1品追加したい時」、5位「自分では作れない料理」の項目でも、女性の数値が男性より10%以上高くなっていました。女性は、その時々の事情で食事を作れない場合や、手料理では足りない献立を補う目的で利用するケースが、男性に比べて多いことがうかがえます。忙しい現代の女性にとって、中食は“時短”にも役立てられていると想像できます。男性と女性とでは、中食の利用シーンに違いがありそうです。

よく利用するのはスーパー、朝食・昼食にはコンビニ、イベント時はデリバリー

 今度は、どんな中食を利用しているかを、利用のタイミング別に調べました。
 多くのタイミングについて、「スーパーの弁当・惣菜」の数値が高く、日常的に利用されていることがわかります。中でも「プラス1品追加したい時」「食事を作れない時」の2項目で特に高く、手料理を補うものとして利用されていると考えられます。
 一方、「朝食」「昼食」では、手軽な「コンビニエンスストアの弁当・惣菜」が「スーパーの?」よりも高く、6割を超えていました。
「記念日、イベント」では、「デリバリー(出前)」が最も高く51.5%、これに「デパートの食品売り場の弁当・惣菜」48.5%が続いています。「食事に客人を招くとき」は、「デリバリー(出前)」が65.4%と断トツ1位でした。デリバリーやデパートの惣菜は、来客時など、特別な機会に利用する人が多いようです。
 このように、便利なコンビニ弁当から、手頃なスーパーの惣菜、特別感のあるデリバリーまで、利用シーンに応じて使い分けられている様子が浮かび上がりました。

デリバリー注文は“店に電話”が7割超…若年層で広がるネットやアプリ注文

 前の調査で、「記念日、イベント」や「食事に客人を招くとき」などのタイミングで利用者が多かった「デリバリー(出前)」。電話以外にインターネットやアプリから注文することもできますが、実際にどんな方法で注文しているかを聞いてみました。
 1位は「直接お店に電話をした」の73.1%。2位の「飲食チェーンの注文ページ・アプリなどを利用」の21.5%を大きく引き離しました。
 年代別に見ると、「直接お店に電話をした」は60代で82.5%、70代以上で91.7%と、中高年齢層で特に高くなっていました。一方、「飲食チェーンの注文ページ・アプリなどを利用」は、30代、40代が他の年代に比べて高く、ネットやアプリを通じた注文方法は、若い世代で利用が広がりつつある様子がうかがえます。
 とはいえ、「直接お店に電話をした」の数値は若年層でも6割超。注文方法の選択肢は増えても、従来どおり、電話で注文している人が多いことがわかりました。

デリバリー利用経験は「ピザ」が最多も、「今後注文してみたいもの」は多様

 さらに、デリバリー(出前)について、どんなものを利用したことがあるかと、今後利用してみたいものを聞いてみました。
「注文したことがあるもの」の1位は「ピザ」54.8%、2位「寿司」38.2%、3位「ラーメン、餃子など」21.4%という結果になりました。この3項目の順位は「今後注文してみたいもの」でも変わらず、不動の人気と言えそうです。
 一方、6位に入った「ファミリーレストランの洋食」は、「注文したことがあるもの」では7.8%ですが、「今後注文してみたいもの」では10.9%に上昇。以下、「おせち料理」「オードブル」「カレーライス」などの項目でも同様に、「今後注文してみたい」の数値が「注文したことがある」を上回りました。“興味はあるが、まだ利用したことはない” “今後は注文してみたい”といった心理がのぞいて見えますね。かつて“出前”と言えばラーメンや丼ものが定番というイメージがありましたが、最近は、ファミリーレストラン・専門店のメニューからファストフードまで、多様化しています。今後、利用の幅が広がっていく可能性がありそうです。

女性の要求は厳しい! 「価格」とともに「味」「見た目」「栄養バランス」も

 今度は、持ち帰りやテイクアウトを利用する際に重視することは何かを調べました。
 1位が「価格」81.0%、2位が「味」78.3%となり、いずれも約8割の人が選択。しかし男女別に見ると、男性は「価格」80.8%、「味」73.0%と、「味」より「価格」を重視。一方、女性は1位「味」85.1%、2位「価格」81.4%で、「価格」より「味」を重視していました。「味」については、女性の数値が男性を12.1%も上回り、女性にとって、「価格」はもちろん、「味」が大事なことがわかります。さらに、以下の大半の項目で女性の数値が男性を上回りました。女性が厳しい目で持ち帰り・テイクアウト商品を吟味し、選んでいることがうかがえます。中でも「見た目」「栄養バランス」「カロリー」の項目では、男女差が6%以上ありました。女性が求めているのは、おいしくて値段も手頃、見た目がきれいで栄養バランスがよく、ローカロリーなもの…食に対する要求の高さがわかりますね。
 一方、「テレビやWebで話題だから」「ソーシャルメディアで話題だから」などの項目は1%前後と低く、10位以下にとどまりました。何をするにもネットやマスメディアの情報が欠かせない時代。しかし中食については、そうした評判はあまり重視されていないようです。外食と違って、気軽に自分で試してみやすいのかもしれません。


【調査概要】
調査機関:インターワイヤード株式会社が運営するネットリサーチ『DIMSDRIVE』実施のアンケート「中食(なかしょく)」。
期間:2016年10月6日~10月21日、DIMSDRIVEモニター4,445人が回答。

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