「働きやすさ」実態調査(20歳~59歳の会社員・公務員対象) 

2016年09月28日
オウチーノ総研は、首都圏在住で20歳~59歳の会社員・公務員 863 名を対象に、「『職場』に関するアンケート調査」を行った。

はじめに「現在の職場は『働きやすい』ですか?」という質問をした。結果、「働きやすい」と回答した人は 73.4%、「働きにくい」は 26.6%だった。次に「どのような職場だと『働きにくい』と感じますか?」と聞いた。最も多く挙がったのが「人間関係や職場の雰囲気が悪い」で 20.7%、「休暇がとれない、とりにくい」が 15.8%、「評価が不公平」が11.7%と続いた。反対に「『働きやすい』職場とはどんな職場だと思いますか?」と聞いたところ、「働きにくい職場」と同様「人間関係や社内の雰囲気が良好」が最も多く 33.0%、「休暇がとりやすい」が 24.8%で、次いで「休日労働がない」が 21.4%、「業務量が適正である」が 16.3%だった。最後に「仕事をするうえで重要視する割合」を聞いたところ、「働きやすさ」の平均値が 38.7 と最も高く、「給与面」が 35.5、「仕事のやりがい」が 25.8 だった。


【調査結果】

1. 7 割の社会人が、今の職場は「働きやすい」と回答!

はじめに「現在の職場は『働きやすい』ですか?」という質問をした。結果、「とても働きやすい」と回答した人が 22.6%、「どちらかというと働きやすい」が 50.8%、「どちらかというと働きにくい」が17.4%、「とても働きにくい」が 9.2%だった。合わせると、「働きやすい」という人は 73.4%、「働きにくい」は 26.6%だった。
男女別に見ると、「働きにくい」と回答した男性は 32.7%、女性は20.6%と、男性の方が現在の職場に居心地の悪さを感じている人が多いことが分かった。

「働きやすい」と回答した人に、その理由を聞いた。最も多く挙がったのが「人間関係が良好だから」だった。具体的には「直属の上司が、話に耳を傾けてくれる人だから」(43 歳/女性)や「2、3年に 1 度異動があるため、人間関係がリセットされるから」(25 歳/女性)などが挙げられた。次いで「仕事の自由度が高いから」という声が多く、例えば「ほぼ全てが自己裁量に任されているから」(49 歳/男性)や「自分の能力を存分に発揮できるし、評価も分相応にされていると思うから」(37 歳/女性)などが聞かれた。他にも残業や休暇などについて多く
挙げられた。

「働きにくい」理由でも「人間関係」についてが最も多く、具体的には「周囲に関心のない人が多く、連携が取れていないから」(33 歳/男性)や「社内の派閥があり、人間関係がギクシャクしているから」(45 歳/男性)などが挙がった。次いで「パワハラがあるから」という声が多く、例えば「上司が高圧的だから」(36 歳/女性)や「上司に相談しても何も対応してくれない、理解がない」(45 歳/男性)などが聞かれた。他には「オフィスが狭いうえに外が見えず不衛生」(47 歳/男性)や「人員不足で仕事量は増えるばかりだが、給料は上がらないから」(52 歳/男性)などが挙げられた。

2. 人間関係が悪い職場は、働きにくい!

次に「どのような職場だと『働きにくい』と感じますか?」と聞いた。最も多く挙がったのが「人間関係や社内の雰囲気が悪い」で 20.7%、「休暇がとれない、とりにくい」が 15.8%、「評価が不公平」が 11.7%、「残業代が出ない」が 10.2%、「残業が多い」が 9.5%と続いた。また、「特になし」と回答した人は 32.0%だった。

「人間関係や職場の雰囲気が悪い」と回答した人に、その理由を聞いた。最も多かったのは「上司について」で、具体的には「昨年に上司が変わり、機嫌に左右され無視されるようになり、雰囲気が悪くなった」(27 歳/女性)や「1 人のリーダー社員からの理不尽な指導が多く、その上司も見て見ぬふりを続けているから」(45 歳/女性)などが挙がった。次いで「コミュニケーション不足」が多く挙げられた。例えば「本社内の連携がまるでないから」(40 歳/男性)や「コミュニケーション不足により仕事に差し障りが出るから」(36 歳/男性)などの声が聞かれた。他には「派閥があるから」(45 歳/男性)や「常に怒号が飛び交っているから」(28 歳/男性)などが挙げられた。
「休暇がとれない、とりにくい」と回答した人では「有給休暇がとれない」という人が最も多く、具体的には「有給休暇をとることが推奨されないから」(38 歳/女性)や「代休さえ取らない人がいるので、普通の休暇が取りづらい雰囲気がある」(47 歳/女性)、「有給休暇は病気の時にしかとれないから」(29 歳/女性)などが挙がった。次いで「人数不足」という声が多く、例えば「人手が足りていないので、有給休暇や夏季休暇も取りづらい」(29 歳/男性)や「とにかく人手不足で、連休を申し出るのも勇気がいるから」(26 歳/女性)などが聞かれた。他には「業務に支障がなければ有給休暇は自由に使わせてほしい」(56 歳/女性)や「有給休暇をとると嫌味を言われるから」(49 歳/女性)などの声が挙げられた。
「評価が不公平」では、「公私混同しているから」という理由が最も多く、具体的には「お気に入りの人だけを優遇しているから」(27 歳/女性)や「時と人により評価が全く異なるから」(42 歳/男性)などが挙がった。次いで「評価されない、評価に納得いかないから」という声が多く、例えば「ABCD4 段階評価で、全社員の 7 割が C もしくは D 評価だから」(36 歳
/女性)や「実力と給与が見合っていないから」(30 歳/女性)などが聞かれた。他には「時短勤務をしているだけで、評価を落とされたから」(33 歳/女性)や「評価に関するシステムが確立されていないから」(52 歳/男性)などが挙げられた。

3. 「働きやすい」職場とは?重要なのは「人間関係」と「休日・休暇」!

反対に「『働きやすい』職場とはどんな職場だと思いますか?」と聞いたところ、「働きにくい」職場と同様「人間関係や社内の雰囲気が良好」が最も多く 33.0%、「休暇がとりやすい」が 24.8%で、次いで「休日労働がない」が 21.4%、「業務量が適正である」「風通しが良い」がともに 16.3%だった。
女性では 18.1%が「産休や育休、時短勤務などが取得しやすい」と回答しており、4 番目に多かった。男性では 6.5%であり、出産や育児に対する男女の考え方の違いが明らかになった。

それぞれ理由を聞いた。「人間関係や社内の雰囲気が良好」と回答した人からは「余計なストレスがないから」という理由が最も多く、具体的には「余計な気を遣わないでのびのびと仕事ができるから」(30 歳/男性)や「仕事をするうえで不要なストレスに悩む必要がなくなるから」(49 歳/男性)などが挙がった。次いで「コミュニケーションがとりやすいから」という声が多く、例えば「問題意識を共有できるから」(54 歳/女性)や「協力し合えれば業務もはかどるから」(31 歳/男性)などが聞かれた。他には「離職率にも大いに関係があるから」(47 歳/女性)や「仕事が大変でも、良好な人間関係や社内の雰囲気が補って余りあると思うから」(35 歳/男性)、「どんな仕事も突き詰めれば、人対人だから」(46 歳/男性)などが挙げられた。
「休暇がとりやすい」、「休日労働がない」と回答した人からはともに「ワークライフバランスのため」という理由が最も多く挙がった。具体的には「プライベートが充実し、また仕事を頑張れるから」(35 歳/男性)や「プライベートと仕事をきっちり分けられていることが大事だと思うから」(34 歳/女性)などが挙がった。「休暇がとりやすい」では次いで「家庭の時間を大切にしたいから」という声が多く、例えば「子どもがいると特に、急な用事ができやすいから」(28 歳/女性)や「子どもと遊ぶ時間を作りたいから」(50 歳/男性)などが聞かれた。「休日労働がない」では次いで「健康に関わるから」という声が多く、「心身を休めることで働く体力も維持できるから」(30 歳/男性)や「過労死が問題になっているように、適切な休みをとることは必須事項だから」(31 歳/女性)などが具体的に挙げられた。
また、「産休や育休、時短勤務などが取得しやすい」では「安心できるから」という声が多く、具体的には「まだ子どもがいない今も、今後働きやすい環境であると安心して働けるから」(27 歳/女性)や「日々繰り返しそれが行われていて、当たり前の雰囲気になってほしい」(40 歳/男性)などが挙がった。他には「家庭の事情を考慮してもらえると、家庭の雰囲気も良くなり、さらに働きやすくなるから」(36 歳/男性)や「制度があっても利用できなくては全く意味がないから」(27 歳/女性)、「もはや、今時これができないなんて企業として経営が破綻しているからとしか思えない」(45 歳/男性)、「自分が体験したから」(51 歳/女性)などが挙げられた。

4. 「働きやすさ」を最も重視している年代は 20 代!

最後に、「仕事をするうえで重要視する割合」を聞いたところ、「働きやすさ」の平均値が 38.7 と最も多く、「給与面」が35.5、「仕事のやりがい」が 25.8 だった。「働きやすさ」が最も重視されていることが分かった。
また、年代別に見ると、20 代は「働きやすさ」が 42.6、「給与面」が 32.7、「仕事のやりがい」が 32.7、30 代は順に 38.6、36.2、25.2、40 代は順に 37.4、36.3、26.3、50 代は順に 36.1、37.0、26.9 だった。「働きやすさ」に関して 20 代が突出しており、年代が上がるごとに「働きやすさ」が占める割合は減り、「給与面」の割合が増えた。50 代では「給与面」が「働きやすさ」を上回った。

「働きやすい」職場は、人間関係に最も左右されることが分かった。社内の雰囲気の良さと、しっかりと休みがとれることが、「働きやすい」職場の 2 大条件であるようだ。


【調査概要】
有効回答:首都圏在住で 20 歳~59 歳の会社員・公務員 863 名
調査方法:インターネットによるアンケート調査
調査期間:2016 年 9 月 8 日(木)~9 月 15 日(木)

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[オウチーノ]
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