いい夫婦に関する意識調査(配偶者がいる人対象) 

2016年11月11日
プラネットは、日用品にまつわるトピックスをお届けする『Fromプラネット』の第49号として、いい夫婦に関する意識調査の結果をご紹介します。

出典:インターワイヤード株式会社が運営するネットリサーチ『DIMSDRIVE』実施のアンケート「いい夫婦」。
調査期間:2016年9月6日~9月23日、DIMSDRIVEモニター4,096人(うち配偶者がいる人は2,608人)が回答。

【調査結果】

■40・50代になると、夫婦の関係がうまくいかない?

 11月22日は「いい夫婦の日」。そこで今回は、いい夫婦についてアンケートを行い、夫婦関係を良くするために実行していることや、“いい夫婦”のイメージについてまとめました。
 まず、夫婦の関係について、うまくいっているかどうかの評価を聞きました。すると、「うまくいっている」「ややうまくいっている」を合わせた“うまくいっている”計は51.0%。半数の人が“うまくいっている”と回答していました。年代別に見ると、特に30代で“うまくいっている”計が63.9%と高く、40代・50代では半数を下回り、60代以降で再び上向く傾向があるようです。結婚まもない人が多いと思われる若年層では“うまくいっている”人が多かったのが、家庭でも職場でも何かと課題が増えていく40代・50代で、夫婦の関係も危機にさらされるのかもしれません。そして、そうした課題を乗り越えた60代以降、夫婦関係も落ち着くのではと考えられます。人生のステージと夫婦関係が影響し合っている様子がうかがえました。

■温暖な気候風土のほうが、夫婦の関係は冷めにくい!?

 夫婦関係の評価の結果をエリア別に見てみました。“うまくいっている”計が最も高かったのは「中国」60.9%、次いで「四国」56.8%。低かったのは「北海道」40.6%、「東北」43.3%という結果でした。人は寒い環境ほど寄り添って親密になり、暖かいと開放的になって家の外に関心が向く…というイメージがありますが、今回の調査では、温暖な地域のほうが、夫婦関係が“うまくいく”という、ちょっと意外な傾向が見られました。寒いエリアに住む人は、配偶者との関係を気にしてみたほうがいいのかもしれません。

■夫婦関係を良くするために大切なのは、日頃の「何気ない会話」や「挨拶」

 次に、夫婦の関係を良くするために実行していることを聞きました。前の調査で調べた“夫婦関係の評価”別に結果を見ると、夫婦関係が「うまくいっている」人は、いずれの項目でも、「ふつう」「うまくいっていない」人よりも大きく数値が上回り、「ふつう」「うまくいっていない」の順に低くなっていました。夫婦関係がうまくいっている人は、やはり何かしらの努力や配慮をしていることがわかります。
「うまくいっている」人は、「今日起こったことなど、何気ない会話」が51.7%、「挨拶」が46.2%と、この2項目が40%を超えていました。“いい夫婦”関係のために大切なのは、特別なことではなく、日常的なコミュニケーションと言えそうです。
 男女別に見ると、男性より女性のほうが数値の上回っている項目が多く、夫婦関係のために何かしら心がけているのは、男性より女性に多いことがうかがえます。とはいえ、「家事を分担している」の項目は、男性の数値が女性より10%以上も高く、一方で「好きな料理を作ってあげる」は、女性が男性を大きく上回っていました。
 面白いのは“謝る”の項目。「間違ったら謝る」は女性の数値が男性より高く、「間違っていなくても謝る」は、男性の数値が上回っていました。自分が間違っていてもいなくても、とりあえず謝って、妻の機嫌をとろうとする男性の姿が想像できます。

■年月を重ねて減っていくのは愛情表現、学習するのは夫婦げんかの対処法

 さらに性年代別に結果を見ていくと、年代によって異なる傾向が見られました。
 「愛情表現」や「帰るコール・メールは欠かさない」の項目は、若年層で高く、年齢が上がるにつれて低くなる傾向が見られました。時代や世代の違いもあると考えられますが、配偶者を“空気”にたとえることもあるように、長年連れ添ううち、積極的な愛情表現は減っていくものなのかもしれません。
 一方、「間違ったら謝る」「けんかは引きずらない」など、夫婦げんかにまつわる項目は、年齢が上がるにつれて、特に男性で数値が高くなる傾向が見られました。長年の積み重ねで、けんかをした時の対処法のようなものが身についていくのではと考えられます。男性では、「記念日を忘れない」も、年齢とともに高くなっていました。記念日を忘れて妻を怒らせてしまった経験から学ぶ人がいるのかもしれません。

■夫婦関係「うまくいっていない」人は、共通の趣味「とくにない」が8割近く

 今度は、夫婦でどんな共通の趣味があるかを聞きました。1位は「旅行」27.8%、2位「食べ歩き」17.6%、3位「映画鑑賞」14.8%という順でした。1位の「旅行」は、特に60代・70代以上の中高年齢層で好まれていました。定年退職後の時間を夫婦でゆったりと楽しむ人が多いのかもしれません。
 結果を“夫婦関係の評価”別に比べてみましょう。全体で1位の「旅行」は、「うまくいっている」人では39.2%と約4割なのに対し、「うまくいっていない」人では4.5%。一方、「うまくいっていない」人は「とくにない」の項目が高く、78.9%と8割近くに上りました。夫婦関係が良くないから共通の趣味がないとも言えますが、共通の趣味を持つことによって、夫婦関係に良い影響が期待できるのではないでしょうか。

■性別・年代にかかわらず、夫婦にとって思い出深いのは「挙式した場所」

 さらに、夫婦の思い出の場所はどこかを尋ねました。すると、1位は「挙式した場所」30.8%、2位が「一緒に住んでいた場所」21.7%でした。結婚生活のスタートである挙式をした場所、そして共に暮らした生活の場が、夫婦にとって思い出深い場所であるという結果でした。「初めて出会った場所」「初めて旅行をした場所」など、“初めて”の場所も3位、4位に入りました。
 性年代別に見ると、「プロポーズをした/された場所」「告白をした/された場所」の項目が、他の年代に比べ、30代でより高くなっていました。30代にとって、プロポーズや告白の経験がまだ記憶に新しいことが理由の一つに考えられます。特に「プロポーズをした/された場所」は、30代男性で高く、同じ30代の女性より8%も上回っていました。しかし、40代以降では、男女共に、30代のほぼ半数か半数以下の数値に下がっています。結婚を決定づけた“重大事項”も、長年連れ添っているうちに、思い入れが薄れてしまうものなのでしょうか。あるいは、時代や世代の違いもあるのかもしれません。
 これに比べ、「挙式した場所」は、年代による大きな変化は見られず、50代以降でむしろ数値が上向く傾向が見られました。挙式の場所が、年月を経ても思い出深い場所として記憶に残る大切な場所であることがわかります。

■大切なのは“尊敬”より“思いやり”…結婚前と後では変わる、理想の“いい夫婦”像

 理想の“いい夫婦”のイメージを聞きました。すると、配偶者のいる人といない人とでは異なる傾向が見られました。
 「配偶者がいる(既婚・事実婚)」人では、「思いやり合える」が49.0%で最も高く、以下、「楽しいことも苦しいことも共有できる」48.7%、「会話や笑顔が絶えない」48.5%、「食事を楽しくできる」47.6%と続きました。配偶者がいる人では、日常のコミュニケーションができる夫婦を“いい夫婦”とする人が多いようです。一方、「配偶者はいない(未婚)」人で最も多かったのは、「相手を尊敬・尊重する」40.4%。「配偶者がいる」人では45.2%で5位の項目でした。結婚前には、“尊敬できる人と結婚したい”“相手を尊重したい”と思っていても、実際に結婚して共に暮らしてみると、日頃の何気ない会話や気遣いのほうが大切と実感するものなのかもしれません。
 男女別に見ると、多くの項目で女性の数値が男性より高く、女性のほうが、理想の“いい夫婦”のイメージをしっかりと持っていることがわかります。男性に比べて女性の数値の高さが目立つのは、「思いやり合える」「相手を尊敬・尊重する」「感謝の気持ちを伝え合える」など、相手を思いやった行動。一方で、男性は「とくにない・興味がない」が女性より上回っていました。理想のイメージなので実行しているかどうかは別ですが、夫と妻とでは“いい夫婦”像にギャップがあると言えそうです。

■関心は持つが“干渉しない”、年をとったら“いたわりあう”…が円満の秘訣

《夫婦円満の秘訣やエピソード》
●あまり干渉しない。無関心ではなく、相手を尊重し口を出しすぎない。(女性・40代)
●お互いに一定の距離を保ち、干渉しすぎないこと。(男性・40代)
●妻は娘と韓流にはまっています。コメントはひかえて、黙って見ている。(男性・60代)
●いってらっしゃいとおかえりなさいのやりとりは、必ず笑顔で。(女性・40代)
●感謝は必ず言葉にする。(女性・50代)
●料理は残さず、いつも喜んで食べると、関係がうまくいく。(男性・50代)
●私は定年退職後、農園を借りて野菜作りをしています。妻は収穫した野菜を主体にした料理を作ってくれます。(男性・70代以上)
●趣味がバラバラでも相手の好きなことに関心を持ち合うと会話は広がる。(女性・60代)
●元気な時は趣味を共有したりしていましたが、今はお互いをいたわりあって暮らすことが円満の秘訣と心得ています。(女性・60代)

 夫婦円満の秘訣を自由回答で聞きました。性別や年代に関わらず多かったのは、お互いに「干渉しすぎない」こと。ただし無関心ではなく、適度に関心を持つことが肝心なようです。感謝の気持ちを忘れないだけでなく、「言葉にする」ことが大切という声は、女性に多い印象を受けました。中高年層からは、“お互いにいたわり合っている”という声も寄せられました。「いい夫婦の日」を、お互いを気遣い合うことの大切さを思い出す機会にしたいものです。

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