「日本人のパスタへの“思い込み”」についての調査(20代から50代までの男女対象) 

2016年10月24日
日本パスタ協会は、全国20代から50代までの男女2,809人を対象として、「日本人のパスタへの“思い込み”」について調査を行いました。

【調査結果トピックス】

[1]日本人の約3人に1人が“週1回以上”パスタを食べている

[2]“口に入りきらなかったスパゲッティは歯で噛み切ってもよい”??  約4割が誤解するパスタのマナー

[3]36.2%の人が誤解する、“乾燥パスタは製造直後のほうがおいしい”

[4]日本人の半数以上が“パスタは高カロリーで太る”と思い込んでいる

[5]ダイエット経験のある女性のほうが“パスタは太る”と勘違い


【調査結果の概要】

[1]日本人の約3人に1人が「週1回以上」の頻度でパスタを食べている

日本人の食卓にすっかり根付いたパスタ。では自宅・外食に関わらず、実際にどのくらいの頻度で、パスタ料理を食べているか訊いてみました。すると、「週1回以上」の回答(「ほぼ毎日」~「週に1回程度」の合計)は29.3%。実に約3人に1人が週1回以上の頻度でパスタを食べていることがわかりました。ちなみに「ほぼ毎日」と答えた人の割合は、1.2%でした。

今回日本パスタ協会では、“パスタについての日本人の認識度”をテーマとして、全国20才以上の男女にアンケートを実施。「パスタの食べ方のマナー」、「パスタの調理・保存」、「パスタと健康」の3つの視点で、日本人とパスタとの関係を見てみました。

[2]“口に入りきらなかったスパゲッティは歯で噛み切ってもよい”??
   約4割が誤解するパスタのマナー


パスタ料理を食べる際のマナーで、最も誤解されていたのが、“口に入りきらなかったスパゲッティは、歯で噛み切って食べる”の項目で、全体の約4割が「正しい」と回答しています。パスタの本場イタリアでは、スパゲッティ等のロングパスタは長いままで食べるのが、マナー。口からはみ出したパスタを噛み切ってしまうのは、縁起が悪いと言われています。パスタに限らず、麺類は途中で噛み切ると、見た目にも美しくありません。一口で、口の中に入る分だけ、フォークに巻きつけて食べることが肝心です。

また、“フォークとスプーンを使って”食べることについては、全体の約3割が「正しい」と答えています。よくテレビドラマ等でも目にする、スプーンの上にスパゲッティをのせ、その上で巻きつけるスタイル。これはアメリカやイギリスでの食べ方であり、イタリアではレストランでもスプーンは出てきません。国によっても食べ方のスタイルは異なるので、その辺りはT.P.Oの使い分けが必要のようです。

その他、「スパゲッティは音を立ててすするのがマナー」と誤解している人は1~2割程度に留まっています。女性と男性を比較した場合、いずれも項目でも誤解度は男性のほうが高いようです。

[3]36.2%の人が誤解する、“乾燥パスタは製造直後のほうがおいしい”

パスタの保存に関して、“乾燥パスタは製造直後の新しいほうがおいしい”というのは誤りです。この項目を正しいと認識している人の割合は、全体で36.2%という結果となりました。
これを紐解くと、実際に乾燥パスタは、時間経過とともに熟成作用が働き、麺の食感が向上します。また賞味期限は約3年。これを同じ乾燥麺で比較すると、うどんやそば(約1年間)よりも長い期間保存が利く便利な食材です。

乾燥パスタの出自には諸説ありますが、その1つとしてアラブ地方から南イタリアに伝わったというものがあります。13世紀以前よりアラブ人がシチリアを支配していましたが、西アジアから地中海方面に向かうのに、砂漠の移動が余儀なくされました。その際の携帯食料として、保存の利く乾燥パスタが生まれたのではないかと言われています。

次に、パスタの調理についてですが、“乾燥パスタをゆでる時、塩を入れるのは上手にアルデンテに仕上げるため”という誤解は42.6%を占めました。
塩を入れる理由は諸説ありますが、一般的にはパスタに下味をつけるためです。アルデンテに仕上げることとは関係ありません。

[4]日本人の半数以上が「パスタは高カロリーで太る」と思い込んでいる

さて、今回のアンケートで最も誤解度が高かったのは、“パスタは高カロリーで太りやすい”という項目でした。全体で実に、半数以上の人が「正しい」と思っているようです。特にこの項目は、男女のポイント差が最も開く結果となっており、その差は7.7ポイント、女性の誤解が男性を大きく上回ります。

また、4割以上が“乾燥パスタよりも、手打ちや生パスタのほうが健康増進に有効”と勘違いしている結果に。乾燥パスタと生パスタの大きな違いは、文字通り、乾燥しているか、生なのかの麺の状態ですが、それだけではありません。原料が異なります。

通常市販されている乾燥パスタの大部分は100%デュラムセモリナが原料。かたや、生パスタは大抵の場合、パンでよく使用される強力粉と卵、塩で作られます。
このデュラムセモリナは、栄養構成の点において、エネルギーの基となる炭水化物(=糖質)、身体を動かすための筋肉を作るたんぱく質、糖質をエネルギーに変えるビタミンB群、そして基礎代謝を促進させる鉄分など、つまりエネルギー代謝に必要なものを含んでいます。

また、乾燥することと相まって、一般的な小麦と比べて血糖値を急激に上昇させることなく、ゆっくりと消化吸収されます。消化吸収がゆるやかであるということは、インシュリンの分泌を抑え、余分な糖を細胞に溜め込まず、肥満防止につながるということです。
こうしたことから、健康増進の点から見た場合、乾燥パスタのほうが有効と言えるのです。

[5]ダイエット経験のある女性のほうが“パスタは太る”と勘違い

今回のアンケートで最も意外であったのは、女性の約6割が“パスタは高カロリーで太りやすい”と勘違いしていることではないでしょうか。この回答者の中から、更に条件を掘り下げ、「過去3年以内にダイエットを経験した女性」に限定して結果を洗い出すと、実に7割近い女性たちが誤解していることになります。この数字は全体スコアよりも14.1ポイントも高いものです。

ダイエットしている女性が、何故“パスタは太りやすい”と思い込んでしまうのか。その理由として想定されるのが、糖質についての誤解です。ここ数年糖質摂取を制限したダイエットが流行しています。
人間は糖質の大部分を炭水化物の形で取り入れています。ですから、炭水化物自体を“ダイエットの敵”と感じてしまうのかもしれません。しかし、パスタは前述のように、身体を動かすためのエネルギー代謝に富み、脂肪の吸収がゆるやか、更に便秘という点から見ても理想のダイエット食材と位置づけられます。
もちろん、食べ過ぎや運動不足は別の話としてですが。


【調査概要】
調査方法:インターネット調査
調査対象:全国20才~59才の男女
調査期間:2016年8月5日~同年8月12日
有効回答者数:2,809人

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