「ビジネスパーソンと“ネットワーク”」に関する調査 

2016年09月08日
住友生命保険相互会社は、ビジネスパーソンの“ネットワーク”をテーマに、その実態や意識を把握するアンケート調査を実施しましたので、その集計・分析結果をお知らせいたします。
*一部の質問においては、当社が 20 年前(1996 年)に実施した「ビジネスマンと“ネットワーク”」アンケートとのデータ比較も行っております。

【調査要約】

・インターネット上のネットワーク手段が広がりを見せる中にあっても、若い世代ほど、社内人脈を重視していたり、交際費への支出が高い傾向があるなど、“対面ネットワーク”重視の姿勢は強いようです。また、20 年前との比較では、現在のネットワークを更に拡張していこうとする意欲が弱くなっている可能性が示唆されました。

・人口減少や成長率の伸び悩みなど日本社会に閉塞感が広がる中、ネットワークにかかる意向にも、“拡大・成長しよう”という意気込みよりも、“今を守る”という意識の強さが表れているのかもしれません。


【調査結果】

<質問1> あなたが持っているネットワークは次のうちどれですか。(複数回答)
・『社内の人達』が 60.7%でダントツのトップ。世代が若いほどこの傾向が強い。他方、『SNSなどインターネットでのみ通じている人達』は 24.9%に留まる。
・1996 年調査と比較すると、『社外の異業種の人達』の減少(65.1%→22.1%)が特徴的。

<質問2> あなたが最も大切にしているネットワークは何ですか。
・『社内の人達』が 39.0%でトップ。
・1996 年調査と比較すると、<質問1>と同様に、『社外の異業種の人達』の減少(38.0%→11.0%)が特徴的。

<質問3> 今後、自分の持っているネットワークをどうしたいと考えていますか。
・1996 年調査と比較すると、『今のままで十分』の伸びが顕著(26.6%→61.4%)。
・『さらに拡充したい』、『新たに参加・開拓したい』は大幅に減少(それぞれ、33.3%→16.1%、40.1%→15.0%)。こうしたネットワーク拡張派は、「20 代」・「30 代」でも 20%未満に留まる。

<質問4> あなたはネットワークを維持するためにSNSを利用していますか。
・『利用している』は 39.2%。若年層ほど利用率が高いという傾向にあるものの、「20 代」でも『利用している』は 48.0%。

<質問4-SQ> どのようにSNSを利用していますか。
・『他人の発信を閲覧し、フォローやコメント等をする』が 43.6%でトップ。『自ら積極的に情報発信』は 27.0%に留まる。自らの発信に最も積極的なのは「50 代以上」。

<質問5> ネットワークを維持するために必要な費用は、年間でいくらですか。
・年間費用は全体平均で 3 万 8,978 円、「40 代」は 5 万円超(5 万 6,284 円)。

<質問5―SQ> 最も高い支出は、何の費用ですか?
・『交際費(飲食代含む)』が 58.5%でトップ。若い世代ほど、交際費への支出が高くなっている。

【調査結果】

<質問1> あなたが持っているネットワークは次のうちどれですか。(複数回答)

全体では、同僚・上司・部下や他部門などの『社内の人達』とのネットワークが 60.7%でトップとなりました。やはり、ビジネスシーンで一番身近な人達との繋がりが多いようです。
次いで、『同じ趣味を持つ人達』(29.9%)、『SNSなどインターネットでのみ通じている人達』(24.9%)と、オフビジネスでのネットワークが続きました。
男女別では、大きな差はみられませんでしたが、年代別では、『社内の人達』とのネットワークは 20代が 66.3%と最も高く、年代が高くなるにつれて縮小傾向にあります。一方、『地域の人達』とのネットワークは、年代が高くなるにつれて拡大傾向となっています。
また、『SNSなどインターネットでのみ通じている人達』は、各年代で 25%前後の割合を占めており差はあまり見られず、年代に関係なくインターネットを通じたネットワークが普及していることがうかがえます。

20 年前(1996 年)に実施した同様のアンケート結果との比較では、『社内の人達』とのネットワークが、占有率は減少しつつも圧倒的トップであることは変わらない一方で、『社外の異業種の人達』とのネットワークは、65.1%から 22.1%と大幅ダウンしており、現代ではより身近なネットワークを重視している傾向がうかがえます。また、1996 年では『インターネットなどのパソコン通信ネットワーク』が 11.9%に対して、2016 年の『SNSなどインターネットでのみ通じている人達』が 24.9%と倍増しています。

<質問2> あなたが最も大切にしているネットワークは何ですか。

<質問1>の選択肢の中で、最も大切にしているネットワークを聞いたところ、『社内の人達』とのネットワークが 39.0%でトップとなりました。次いで、『同じ趣味を持つ人達』(18.0%)、『SNSなどインターネットでのみ通じている人達』(14.2%)と続き、全体の順位は<質問1>と同様の結果になりました。
男女別では、『社内の人達』が男性 42.2%に対して女性 35.8%で、『社外の異業種』と『社外の同業種』の合計では、男性 15.2%に対して女性 21.6%と、若干ながら女性の方が「社内」よりも「社外」という傾向にあるようです。年代別の差はあまりみられませんでした。
20 年前(1996 年)に実施した同様のアンケート結果との比較では、1996 年ではトップであった『社外の異業種の人達』とのネットワークが 38.0%から 11.0%に大幅ダウンしています。<質問1>同様、より身近なネットワークを重視する傾向が鮮明になっています。
さらに、1996 年では『インターネットなどのパソコン通信ネットワーク』が僅か 1.7%であったのに対し、2016 年の『SNSなどインターネットでのみ通じている人達』が 14.2%と大幅に増加しており、SNSが上位に躍進しています。

<質問3> 今後、自分の持っているネットワークをどうしたいと考えていますか。

『今のままで十分』が 61.4%と圧倒的な割合を占めました。一方、『さらに拡充したい』16.1%や『新たに参加・開拓したい』15.0%など、ネットワーク拡張派は約 3 人に 1 人(31.1%)に留まっています。
男女別では、『さらに拡充したい』が男性 19.8%に対して女性 12.4%と、男性の方がネットワーク作りにやや積極的のようです。
年代別では、年代が高くなるにつれて『今のままで十分』の割合がアップしています。他方、『さらに拡充したい』や『新たに参加・開拓したい』というネットワーク拡張派は、20 代や 30 代でも 20%未満に留まります。
また、20 年前(1996 年)に実施した同様のアンケート結果との比較では、ネットワーク作りに意欲的な「拡充」「参加・開拓」派は、1996 年では合わせて約 4 人に 3 人(73.4%)に上っていたのに対して、2016 年では 31.1%と大幅に減少しました。

<質問4> あなたはネットワークを維持するためにSNSを利用していますか。

ネットワークを維持するためにSNSを『利用している』との回答は約4割(39.2%)に留まりました。年代別でみてみると、日頃SNSを巧みに使いこなしているイメージの 20 代でも『利用している』が半数割れの 48.0%でした。さらに、『利用していない』が 30 代(62.3%)・40 代(62.0%)と 6割超、50 代以上は 7 割超(70.5%)と、やはり年代が高くなるにつれて割合が高くなる傾向にあります。

<質問4-SQ> どのようにSNSを利用していますか。
(質問4で「利用している」と答えた方のみ回答)

SNS利用者でも『自ら積極的に情報発信』する人は、27.0%と 3 割弱に留まるという結果になりました。しかも、最も割合が高かったのは 50 代以上 32.2%で、<質問4>で利用している割合が最も高かった 20 代は 25.7%と低調で、SNSやインターネットを利用することに慣れている世代でも積極的に情報発信しているとはいえないようです。

<質問5> ネットワークを維持するために必要な費用は、年間でいくらですか。

0 円から 19 万円まで幅広い回答がありました。全体の平均金額は、年間 3 万 8,978 円で、月額に換算すると 3,000 円強といったところです。
男女別では、男性 4 万 1,581 円に対して女性 3 万 6,376 円と、男性の支出が若干多い結果となりました。
年代別では、40 代が 5 万 6,284 円と、他の世代が 3 万円台であるのに対して突出しているのが特徴的です。

<質問5―SQ> 最も高い支出は、何の費用ですか?(質問5で金額を明示した方のみ)

全体では『交際費(飲食代)』が 58.5%でトップとなりました。
年代別では、若い世代ほど『交際費(飲食代)』への支出が高く、SNSやインターネットを通じてのネットワークが普及しつつある現代においても、ネットワークを維持するために対面でのコミュニケーションにお金をかけている実情が表れています。


<調査概要>
調査期間:平成28年7月8日~7月11日
調査方法:インターネット応募による選択方式および自由記入方式
調査対象:1,000人(全国のビジネスパーソン・男女各500名)

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