デジタルデバイスが職場環境で人々に与える影響調査 

2016年09月08日
Kaspersky Labでは、デジタル化が社会に与える影響について自社調査や大学との共同研究を行っています。昨今、デジタルデバイスに情報を保存したことで安心してしまい、その情報を忘れてしまう傾向が、年齢や性別を問わず見られます。Kaspersky Labではこの現象を「デジタル健忘症」と名付け、2015年よりデジタルデバイスへの依存が情報の記憶などに与える影響について調査してきました。本資料は、職場におけるデジタルデバイスの使用に関する調査結果をまとめたものです。

【調査結果】

■ 46%が会議のニュアンスを理解することよりもデジタルデバイス上のメモの正確性を重視

世界13カ国の組織で働く人を対象に、会議や会話の記録方法をたずねた調査※1 では、44%がデジタルデバイスで業務上のメモを取ることで、会話の背景や感情など貴重な情報を見落としてしまうと回答しました。会議の内容を積極的に聞くことを諦めてもリアルタイムで記録を取ろうとするビジネスパーソンが多く、46%は会議のニュアンスよりもデジタルデバイスに保存したメモの正確性のほうが重要と答えました。半面、デジタルの記録が消えてしまった場合、会話の内容を一言も思い出せないと回答した人の割合は13%に上り、仕事の記憶をデジタルデバイスに依存している傾向があります。

■ スマートフォンに手が届かない状態では目の前にある状態よりも生産性が26%向上

また、Kaspersky Lab、ヴュルツブルク大学(ドイツ)、ノッティンガム・トレント大学(イギリス)の共同調査の結果、スマートフォンが目の前にあると作業の生産性が下がることが明らかになりました。

この実験では19~56歳の95人を対象※2 に、スマートフォンを作業机の上に置いた状態、スマートフォンをポケットやカバンに入れた状態、施錠した箱に入れ机上に置いた状態、部屋の外に出した状態という4つの異なる状況下で、参加者の生産性を試しました。その結果、スマートフォンを作業机に置いた時に最も点数が低く、参加者とスマートフォンの距離が離れるほど点数が上がり、スマートフォンを部屋の外に出した状態では作業机の上に置いた時よりも生産性が26%向上するという結果が得られました。


※1 フランス、ドイツ、イタリア、英国、スペイン、ロシア、米国、メキシコ、ブラジル、インド、マレーシア、シンガポール、日本の13カ国で働くIT/テクノロジー、経営、営業/マーケティング、人事/財務を職務とするビジネスパーソンを対象に行ったオンライン調査。実施時期は2015年12月下旬から2016年1月上旬。調査会社はArlington Research。

※2 研究室間で実験の環境や性別のバランスが保たれるように配慮されています。

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[カスペルスキー]
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