関節リウマチに関する世界的な調査(医師と患者さんのコミュニケーションと関節リウマチの全般的な治療計画との関係を評価) 

2016年05月27日
ファイザー社は、関節リウマチに関する世界的なアンケート調査の第2段階の結果を発表しました。

この調査では、医師と患者さんのコミュニケーションと関節リウマチの全般的な治療計画との関係を評価しました。15カ国のリウマチ専門医1,700人以上から得たデータは、2015年に成人の関節リウマチ患者さん3,900人を対象として実施された“global patient survey findings”を元にしています。調査データから、関節リウマチの治療計画における複数の側面をめぐり、患者さんと医師の間にギャップがあることが明らかになりました。最も驚くべきことは、医師に対するアンケート調査の新データから、3人に2人の医師は、臨床評価が疾患活動性を有していても、関節リウマチ患者さんが「うまくいっている」と感じていると述べていることが明らかになったことです。

調査結果から、患者さんとともに治療目標を設定し(78%)、治療計画を立てる(74%)ことが関節リウマチの適切な管理に不可欠だと医師の大部分が考えていることがわかります。しかし、同様の質問をした患者さんに対するアンケート調査によると、治療目標を共有している医師は少数であり、治療計画を立てていることさえ認識していない例もありました。

医師からの調査結果が得られたことで、医師と患者さんの見方の類似点と相違点に関し、さらなる洞察が得られます。

・意思決定の共有から恩恵を受けていない人が多い:大部分の医師によると、治療上の意思決定に参加している関節リウマチ患者さんは、参加していない患者さんと比べて、治療体験に対する満足度が向上する傾向にあります。また、患者さんと医師のどちらも、関節リウマチの治療に関するコミュニケーションに満足していると述べていますが、患者さんの半数以上が不安や心配事を医師に相談しにくいと報告しており、あまりに多くの質問をするとケアの質に影響するのではないかと心配しています。

・医師と患者さんでは、疾病管理上の優先事項が異なる場合がある:医師は、QOLの問題よりも、有害事象や処方された治療レジメンを患者さんが守れているかどうかについて話をしたいと考えています。しかし、調査に参加した患者さんの半数以上は、関節リウマチのせいで全般的なQOLに悪影響が生じていると悩んでいます。

・患者支援団体がうまく活用されていないようである:5人に4人の医師は、関節リウマチの支援団体に参加している患者さんは、関節リウマチと比較的うまくつきあっていると考えていますが、現在、サポートを受けたり、患者支援団体に参加している患者さんは、4分の1を下回っています。



【RA NarRAtiveアンケート調査の手法について】

RA NarRAtive患者アンケート調査は、2014年9月4日から2016年1月13日までファイザー社に代わりHarris Poll社によってインターネットで実施され、15カ国で関節リウマチと診断された成人(18歳以上)3,987人が参加しました。内訳は、アルゼンチン(n=217)、オーストラリア(n=481)、ブラジル(n=324)、カナダ(n=237)、フランス(n=122)、ドイツ(n=525)、香港(n=192)、台湾(n=90)、イタリア(n=204)、日本(n=354)、韓国(n=244)、スペイン(n=122)、トルコ(n=123)、英国(n=246)、および米国(n=526)となっています。

RA NarRAtive医師アンケート調査は、2015 年8月14日から10月2日までファイザー社に代わりHarris Poll社によってインターネットで実施され、中等度から重度までの活動性関節リウマチ患者さんを前月に5人以上診察した18歳以上の関節リウマチ専門医(日本は整形外科医を含む)1,736人が参加しました。内訳は、アルゼンチン(n=130)、オーストラリア(n=60)、ブラジル(n=150)、カナダ(n=50)、フランス(n=149)、ドイツ(n=150)、香港(n=30)、イタリア(n=100)、日本(n=139)、韓国(n=100)、スペイン(n=100)、台湾(n=100)、トルコ(n=50)、英国(n=150)、米国(n=208)となっています。

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[ファイザー]
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