大腸がんに関する全国意識調査(40代~60代男女対象) 

2016年08月24日
ブレイブサークル運営委員会は、本年5月に、大腸がん検診対象世代である40代~60代の全国の男女14,060名を対象に、大腸がん検診に関する全国意識調査(調査方法:インターネット意識調査)を実施しました。

当法人では、同様の意識調査を平成24年度より毎年実施しております。集計の結果、全対象者では大腸がん検診(便潜血検査)を毎年受けている人の割合は39.9%で、昨年の同調査に比べ2.1ポイント上昇しましたが、大腸がん検診の内容(=便潜血検査)については昨年の同調査とほぼ変わらず4割以上の人が知らないことがわかりました。

日本では大腸がんにかかる人の数がこの30年で約6倍に増え、女性のがん死亡原因では第1位*1 となっています。 国立がん研究センターが発表している「2016年のがん統計予測」では、大腸がんが がん罹患数予測の第1位、がん死亡数予測の第2位となっています。大腸がんは、早期発見・早期治療であれば95%以上が治癒しますが、検診の受診率は約37.9%*2 と国が目標に掲げている大腸がん検診受診率50%(当面40%)を下回っている状況です。国民一人ひとりが大腸がんに関する正しい知識をもって検診を受けることで、早期発見・早期治療の機会を逸すことがないよう、本調査結果を情報発信の参考資料として役立てていただければ幸いです。

*1  国立がん研究センターがん情報サービス『がん登録・統計』より
*2  平成25年国民生活基礎調査より

【調査結果】

■ 大腸がん検診(便潜血検査)の受診有無 ・ 受けない理由

「大腸がん検診(便潜血検査)を受けたことがありますか?」という設問に関して、「全く受けたことがない」と回答した人28.3%に対し、「毎年受けている」と回答した人は39.9%で昨年の同調査に比べ2.1ポイント上昇しました。受けていないと回答した人の理由の上位は順に、「費用がかかるから」、「どんな検診内容なのか知らなかったから」、「便の提出が面倒くさいから」となりました。

■ 大腸がん検診内容の認知

国は科学的根拠に基づき大腸がん検診(一次検査)には便潜血検査を推奨していますが、「大腸がん検診の内容を知っている(便潜血検査を選択)」と回答した人が58.5%に対し、「大腸内視鏡検査」をはじめとしたその他の検査と回答した人が21.3%、および検査の内容を「知らなかった」と回答した人が20.2%と昨年の同調査とほぼ変わらず4割以上の人が大腸がん検診の内容(=便潜血検査)を知らないことがわかりました。

■ 大腸がんが女性のがん死亡原因第1位の認知

「最近の女性のがん死亡原因の第1位が大腸がんであることを知っていましたか?」という設問に関して、「全く知らなかった」と回答した人が39.1%、「あまり知らなかった」と回答した人が37.1%、「知っていた」と回答した人が23.8%となりました。大腸がんが女性のがん死亡原因の第1位である現状について、あまり認識されていないことがわかりました。

■ 職場での大腸がん検診(便潜血検査)の有無と、大腸がん検診(便潜血検査)受診の関係

働いている人の中で「職場の健康診断メニューに大腸がん検診(便潜血検査)がある」と回答した人の77.3%が「毎年大腸がん検診(便潜血検査)を受けている」と回答したのに対し、「職場の健康診断メニューに大腸がん検診(便潜血検査)がない」と回答した人の22.5%しか「毎年大腸がん検診(便潜血検査)を受けている」と回答しませんでした。大腸がん検診の受診率向上には、職場の健康診断メニューが大きく寄与していることがわかりました。


【調査概要】
回答数: 全国47都道府県  14,060名(男性 7,050名、女性 7,010名)
実施時期:平成28年5月
対象年齢:40代~60代
調査方法: インターネット意識調査

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[ブレイブサークル運営委員会]
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