病院事務長の課題意識調査(病床数20以上の医療機関に勤務する事務長対象) 

2016年06月28日
エス・エム・エスは、病院事務長向け経営情報サイト「じむコム」内で「第2回じむコム調べ『病院事務長の課題意識調査アンケート』」を実施し、182名の病院事務長より回答をいただきました。
今回の調査で、「購買コストダウン」「従業員(主に採用)」「労務管理」の3領域について、課題を感じている病院事務長が多いことがわかりました。

「購買コストダウン」に関しては「委託業務(医療機器の保守点検・給食・清掃など)」や「水道光熱費」、「医療機器」に課題感を持つ回答者が目立つ結果となりました。
その他には「従事者」の項目において、「採用」を課題に挙げている回答者が58.8%と、他の項目と比較して強い関心を持っている傾向が見られました。医師・看護師・薬剤師など全方位的に足りないというコメントが多く、どこの病院でも採用に苦労していることがわかります。
「労務管理」の項目では、「人事制度設計」に関心のある回答者が多く、「合理性と納得の得られる人事考課制度の構築に課題を持っている」という趣旨の回答が目立ちました。

【調査結果(抜粋)】

Q. 病院事務長の管掌業務の中で、課題意識を持っているところを教えて下さい

じむコム調べ項目
※今回の調査では、「購買コストダウン」カテゴリーについてのみ、詳細なカテゴリー分けにもとづいて回答いただいているため、「購買コストダウン」と「その他の項目」に分けて分析しております。

分析結果1-1:「購買コストダウン」についての課題意識調査結果
【じむコム分析】
・カテゴリー別に見ると、「委託系」「消耗品系」の項目において回答数の多さが目立つ結果となった。
・個別の項目においては、「水道光熱費」と「医療機器」「医療消費財」に課題を感じている病院事務長が多いことがわかる。

分析結果1-2:購買コストダウン(委託系)カテゴリー
【じむコム分析】
・「医療機器の保守点検」の回答比率が圧倒的に高く、具体的な課題感としては、「保守点検費用の高さ」や「老朽化による買い替え」が目立つ。
・次いで、「給食」「院内清掃」の項目が続く結果となった。

分析結果1-3:購買コストダウン(消耗品系)カテゴリー
【じむコム分析】
・「医療消費財」が全体の41.2%の回答比率、「薬剤」が36.6%の回答比率となっている。具体的な課題感としては、「定価が分からない」「金額交渉が出来ない」という価格に関するコメントと、「在庫管理の適正化」を挙げる回答者が多く見られた。

分析結果2-1:「購買コストダウン」以外の項目についての課題意識調査結果
【じむコム分析】
・カテゴリー別に見ると、「従事者」「労務管理」の項目において回答数の多さが目立つ結果となった。
・個別の項目においては、「採用」「設備」「人事制度設計」に課題を感じている病院事務長が多いことがわかる。

分析結果2-2:従事者カテゴリー
【じむコム分析】
・「採用」に関しては、紹介会社や広告は出しているものの、医師・看護師・薬剤師など全方位的に足りない、というコメントが多く、どこの病院でも採用に苦労しているのが分かる。特に「地方や過疎地域だから人が集まらない」というように、地域性による採用難に苦しんでいるという意見や、国公立病院に人材が集中しているというような、病床規模や形態に関わる悩みも見られた。

分析結果2-3:労務管理カテゴリー
【じむコム分析】
・「人事制度設計」に関心のある回答者が多く、43.3%が課題だとしている。具体的には、「合理性と納得の得られる人事考課制度の構築に課題を持っている」という趣旨の回答が目立ったほか、「原資不足により、昇給昇格が魅力あるものとなっていない」という回答者も見られた。


【調査概要】
調査対象 :病床数20以上の医療機関に勤務する事務長
調査期間 :2015 年4月1日(水)~2015年4月19日(日)
調査方法 :インターネット調査
有効回答数:182名

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[エス・エム・エス]
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