子育て世代に聞く 親世帯との同居・近居に関する調査 

2015年11月24日
UR都市機構(独立行政法人都市再生機構)は、「家族の日」に合わせて、「子育て世代に聞く 親世帯との同居・近居に関する調査」の結果をとりまとめました。親世帯と子世帯が車や電車で1時間以内の距離※に居住する「近居」は、同居と比べて認知度は低いものの、核家族同士をゆるやかに結び付け、子育てや高齢者の諸問題を解決し得る新しい家族の形として注目が集まっています。
※国土交通省『NPO活動を含む「多業」(マルチワーク)と「近居」の実態等に関する調査結果について』(平成18年6月)より

「家族の日」は、内閣府が『子供を家族が育み、家族を地域社会が支えることの大切さについて理解を深めてもらうために、平成19年度から毎年11月第3日曜日を「家族の日」、その前後各1週間を「家族の週間」』として定めたものです。

【調査結果の要約】

・同居・近居を始めたきっかけは「結婚」、「住宅購入」、「出産」、「子供の進学」
年齢が若い世代ほど、「結婚」を機に同居や近居を始めている。

・働近居のメリット1位「親に孫の成長を見せられる」、同居は「子供の緊急時の対応」
同居と近居それぞれのメリットが明らかになった。

・同居・近居者が親世帯に最もサポートしてほしいのは「子供の緊急時の対応」
同居・近居世帯別に見る、子世帯の共働き増加に伴う親世帯(祖父母)の大きな役割。

・同居・近居を始めたきっかけは「結婚」、「住宅購入」、「出産」、「子供の進学」
同居や近居を始めたきっかけは「結婚」が最も多くなりました。また、「住宅購入」に次いで「出産」や「保育園や小学校への進学」が同居や近居の主なきっかけとなっています。
また、自由記入欄には、「育児を助けてもらうため」(32歳・女性)、「出産後の職場復帰」(42歳・女性)、「東日本大震災」(41歳・女性)といった回答がありました。

・若い年代ほど、「結婚」を機に同居や近居を始めている
同居や近居を始めたきっかけで「結婚」を選んだ人を年代別に調べたところ、特に20代の近居者は72.7%と最も高い割合となりました。若い世代において、結婚を機に近居をすることがトレンドであると言えそうです。

【調査結果】

◆近居者は「親に孫の成長を見せられる」がメリット1位に!同居は「子どもの緊急時に、対応してもらえる(急な発熱による保育園のお迎えなど)」

同居者と近居者にそれぞれのメリットについて聞きました。同居者のメリット1位は、「子供の緊急時に(親世帯に)対応してもらえる」(55.6%)で、近居者は「孫の成長を見せられる」(59.0%)という結果になりました。調査結果からは、同居者・近居者ともに親世帯による子育ての支援に助かっていることや、近居者は親世帯(祖父母)に孫の顔を頻繁に見せられることを嬉しく感じていることがわかります。この他、同居者・近居者ともに、何か起きた時にはすぐにかけつけられる安心感や家族の絆の大切さを実感していることがうかがえます。
また、同居者が挙げるメリットを細かく見ると、「家事の負担が減る」、「不在時のサポートをお願いできる」、「経済的に支援してもらえる」などがあります。一方で、近居者が自由回答として挙げたメリットでは、「物理的な距離が近いというだけで、安心感を得ていられる。」(43歳・女性)、「干渉が少ない、たまに会う程度なので良好な関係でいられる」(33歳・女性)「犬の世話をしてもらえる」(40歳・女性)などが挙げられました。

◆親世帯に1番お願いしたいのは子育ての支援!祖父母による育孫が重要に

結婚や住宅購入のタイミングで住まいの形を見直すときに、子供世帯は親世帯にどのようなことを期待しているのか聞きました。
同居・近居者ともに1位は「子供の緊急時に、対応してもらえる」で2位は「不在時のサポート」でした。3位は、同居者が「家事の支援」と回答し、近居者は「子供の教育の支援」というように異なる回答結果となりました。また、同居者が5位に挙げている「防犯上の安心感」は同居ならではの回答ともいえます。近居者の4人に1人は「世帯間の交流ができる」ことを期待しており、親世帯が近居していることが子供にとっても良いことだと感じているようです。孫と祖父母のコミュニケーションが頻繁にできることも同居や近居の良さと言えます。

同居者が親世帯に期待をしていること
1位「子供の緊急時に対応してもらえる」 50.7%
2位「不在時のサポート」 35.2%
3位「家事の支援」 31.3%
4位「経済面での支援」 27.7%
5位「防犯上の安心感」 25.0%

近居者が親世帯に期待をしていること
1位「子供の緊急時に対応してもらえる」 50.0%
2位「不在時のサポート」 29.1%
3位「子供の教育の支援」 22.1%
4位「特に期待している点はない」 21.6%
5位「世代間の交流ができる(子供にとって親以外の大人との接点が増える)」 19.9%


【調査概要】
調査期間:平成27年8月12日(水)~8月13日(木)
調査対象:
 親世帯と同居しており、15歳以下の子を持つ五大都市圏の20~49歳の男女412名
 親世帯と近居しており、15歳以下の子を持つ五大都市圏の20~49歳の男女412名
調査方法:マクロミル社によるインターネット調査

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[UR都市機構]
 マイページ TOP