「妊娠・出産」に関する実態調査(20歳~39歳女性対象) 

2016年05月31日
オウチーノ総研は、首都圏在住の20歳~39歳女性812名を対象に、「『妊娠・出産』に関するアンケート調査」を行った。

はじめに「パートナーの有無は別として、あなたは『子どもが欲しい』と思いますか?」と聞いた。結果、「欲しい」という人は74.7%、「欲しくない」という人は25.3%だった。また、年齢別に見ると、「欲しい」と回答した20代は83.3%、30代は65.5%と、約20%の差が開いた。次に、「妊娠や出産の懸念材料は何ですか?」と聞いた。結果、第1位は「金銭的問題」、第2位が「年齢」、第3位が「自身の体調」だった。また、「特にない」と回答した人は9.1%だった。最後に、「全ての懸念材料がなくなったとしたら純粋に、『子どもが欲しい』と思いますか?」と質問したところ、「欲しい」という人が81.4%、「欲しくない」という人は18.6%だった。やはり貧困や晩婚化が「妊娠・出産」の足かせになっていることが分かった。

【調査結果】

4人に1人が、現状子どもは「欲しくない」!

はじめに「パートナーの有無は別として、あなたは『子どもが欲しい』と思いますか?」という質問をした。結果、「欲しい」という人は74.7%、「欲しくない」という人は25.3%だった。20代・30代女性の4人に1人は、「子どもは欲しくない」と考えていることが分かった。また、「何人欲しいですか?」と聞いたところ、「1人」と回答した人は14.3%、「2人」は47.2%、「3人」は11.8%、「4人以上」は1.4%だった。年齢別に見ると、「欲しい」と回答した20代は83.3%、30代は65.5%と、約20%の差が開いた。

それぞれ理由を聞いた。「1人」と回答した人で最も多く挙がったのが「経済的に1人が限界だから」という理由で、具体的には「保育施設や学費などを考えると、2人以上は大変そうだから」(32歳)や「子どもは欲しいが何人も育てられる経済的余裕はなさそうだから」(28歳)などが挙がった。次いで「1人は欲しいから」という声が多く、例えば「一度は子育てを体験したいから」(33歳)や「できたら1人だけでも欲しいから」(31歳)などが聞かれた。回答した人が最も多かった「2人」では、「兄弟がいた方が良いと思うから」という理由が最も多く、具体的には「1人だと寂しい思いをしそうだし、コミュニケーション能力を培うためにも複数人欲しいから」(32歳)や「兄弟がいる方が社会的な力が身につくと思うから」(24歳)などが挙がった。次いで「自分もそうだから」という声が多く、これは「3人」と回答した人からも最も多く挙がった。例えば「自分に姉妹がいて助けられているし、楽しいから」(32歳)や「自分が2人兄弟だし、相談できる味方は必要だと思うから」(37歳)などの声が聞かれた。

また、「欲しくない」と回答した人からは「経済的に厳しいから」という理由が多く、具体的には「今のところ経済的な目処が立たないから」(22歳)や「将来年金に頼れない時代に、金銭的負担になることは避けたいから」(33歳)などの声が聞かれた。次いで「子どもが苦手だから」という理由が多く、例えば「子どもは好きではないし育てる自信がないから(29歳)や「特別欲しいと感じたことがない」(33歳)などが挙がった。他には「自分たちの生活を充実させて楽しみたいと思うから」(34歳)や「子どもがいる生活のイメージがわかない」(38歳)、「日本の将来に期待が持てず、自分の子どもが苦労することになりそうだから」(37歳)などの声が挙げられた。

「金銭的問題」が妊娠・出産の懸念ポイントに。

次に、「妊娠や出産の懸念材料は何ですか?」と、選択肢の中から1番目、2番目、3番目に当てはまるものを選んでもらい、順に3ポイント、2ポイント、1ポイントとして集計した。結果、第1位は「金銭的問題」で1233ポイント、第2位が「年齢」で883ポイント、第3位が「自身の体調」で561ポインだった。また、「特にない」と回答した人はわずか9.1%だった。年代別に見ると、20代の第1位は大差を付けて「金銭的問題」、次ぐ第2位は「年齢」、第3位は「自身の体調」だった。30代の場合は第1位が「年齢」、第2位が「金銭的問題」、第3位が「自身の体調」だった。昨今、子育てと仕事の両立も課題と言われているが、20代・30代女性にとっては「自身のキャリア」はそこまで大きな懸念材料ではないようだ。

懸念材料がなくなった時、「子どもが欲しい」女性は増加!さらに欲しい人数も増加!

最後に、「全ての懸念材料がなくなったとしたら、純粋に『子どもが欲しい』と思いますか?」と質問したところ、「欲しい」という人が81.4%、「欲しくない」という人は18.6%だった。純粋に「子どもが欲しい」という人は、やはり貧困や晩婚化が「妊娠・出産」の足かせになっていることが分かった。

また、「何人欲しいですか?」と聞いたところ、「1人」と回答した人は12.0%、「2人」は42.3%、「3人」は19.5%、「4人以上」は7.6%だった。懸念材料がなくなることで、欲しい子どもの人数も増える傾向にあることが分かった。
それぞれ理由を聞いたところ、「1人」と回答した人からは「充分だから」という理由が多く挙がった。具体的には「なんとか育てられたら、と思うから」(26歳)や「育てるのは大変なので1人で良い」(34歳)などの声が聞かれた。他には「とことんかわいがりたいから」(36歳)や「自分に兄弟がいないのでどうして良いか分からない」(35歳)などの声が挙がった。
「2人」では、「兄弟がいた方が良いと思うから」という理由が最も多く、具体的には「1人だと将来的に寂しい思いをすると思うから」(37歳)や「兄弟はいたほうが良いが、たくさん育てるのは無理そうだから」(29歳)、「境遇を共有できる相手が必要だと思うから」(38歳)などが挙がった。次いで「自分がそうだったから」という理由が多く、「3人」と回答した人の理由としても最も多く挙がった。例えば「自分も兄弟で悩みごとなど全て相談し合っているので、子どももそういった関係を築いてほしい」(28歳)や「自分が育ってきた環境だから」(36歳)などの声が聞かれた。他には「2人が1度に面倒を見られる限界と考えるから」(30歳)や「4人家族が丁度良いと思うから」(29歳)、「男女1人ずつ育てたいから」(36歳)などが挙がった。「3人」では他に「兄弟間で揉めても多数決で決められるから」(30歳)や「少子化問題の対策も兼ねて」(22歳)、「家族が多い方が楽しいから」(31歳)などの声が聞かれた。
また「欲しくない」という人からは、「育てる自信がないから」という声が最も多く挙がった。具体的には、「1つの人格を育てる自信がないから」(26歳)や「親になる自信がないから」(38歳)などの理由が聞かれた。他には「旦那と2人の時間が楽しいから」(33歳)や「自分の時間を犠牲にして、子どもが欲しいとは思わないから」(38歳)などの声が挙がった。


【調査概要】
有効回答:首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)在住の20歳~39歳女性812名(学生は除く)
調査方法:インターネットによるアンケート調査
調査期間:2016年5月20日(金)~5月24日(火)

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[オウチーノ総研]
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