アクセンチュア調査レポート「テクノロジービジョン2016」(世界の企業幹部およびIT担当役員に対して調査を実施) 

2016年02月02日
アクセンチュアは、世界のテクノロジートレンドに関する最新の調査レポート「Accenture Technology Vision 2016(以下、テクノロジービジョン2016)」において、“ひと”を最優先に行動する先進的な企業が、今日のデジタル時代の覇者になると予測しています。

かつてない速さでテクノロジーが進歩し、労働力に関する創造的破壊が急激に進む中、企業は、従業員やエコシステムのパートナー、消費者といった”ひと”に新たなスキルを与えることで、多くのイノベーションを生み出すことができます。こうした企業こそが唯一無二の力を持ち、斬新なアイデアや最先端の商品やサービスを創り出し、市場に創造的な破壊をもたらすことができます。

「テクノロジービジョン2016」の作成にあたり、アクセンチュアが世界3,100人以上の企業幹部およびIT担当役員に対して調査を行ったところ、世界経済の33%がデジタル化による影響をすでに受けていることが明らかになりました。また本調査では、86%の回答者が「テクノロジーは今後3年間で、急速に、またはかつてない速さで進化する」と予測しています。

「テクノロジービジョン2016」では「主役は”ひと”」という概念のもと、デジタル時代の覇者になるための5つのテクノロジートレンドを定義しています。

インテリジェント・オートメーション(Intelligent Automation): 業界をけん引する企業は、業務オペレーションの抜本的な変革と、ひとと機械の協働による生産性向上のために、人工知能(AI)やロボティクス、拡張現実を活用した自動化を進めています。本調査の対象者の70%が「AI関連技術への投資は、2年前に比べて増えている」と回答しているほか、55%が「機械学習や、IPsoftのアメリア(Amelia)などの組込み型AIソリューションを広く活用する計画がある」と回答しており、大規模な投資が本格的に始まりつつあります。

流体化する労働力(Liquid Workforce): 業界をけん引する企業は、労働力に変革をもたらすテクノロジーを活用することにより、デジタル時代の日々変わりゆくニーズを満たすことができる柔軟な労働環境を実現できます。本調査でも「流体化する労働力」がもたらす競争優位性が明らかになっており、デジタル時代の労働環境において従業員が高いパフォーマンスを発揮するために企業が求める要素として、「専門的な業務知識を有していること」は5番目に重要視される結果となりました。一方で「学習の速さ」や「対応の柔軟さ」がより重要視されています。

プラットフォーム・エコノミー(Platform Economy): 業界のリーダーは、新たな成長機会を逃さないために、パートナーや顧客と繋がる共通のデジタル上のプラットフォームを軸にしたビジネスモデルを創り出しており、テクノロジーを最大限に活用した、産業革命以来最も大きな変革が世界経済で進行しています。こうした変革を裏付けるべく、本調査の対象者の81%が、「プラットフォームを軸にしたビジネスモデルは3年以内に、自社の成長戦略の一端を担う」と回答しています。

破壊を予期する(Predictable Disruption): 急速に成長するデジタルのエコシステムは、異なる市場をつなぎ、業界の垣根を取り払う、次なる創造的破壊の波を誘引しています。先見の明を持つ企業は、こうしたエコシステムの将来像を積極的に予測し、自社の競争優位性の向上に努めています。業界によってその影響度は異なるものの、81%の企業はすでにエコシステムによる創造的破壊に直面していることが分かりました。

デジタル時代の信頼(Digital Trust): 本調査では、83%の回答者が「デジタル時代における経済の要は信頼である」と回答しています。新たな状況下で個人やエコシステム、規制当局との信頼関係を築くために、企業はデジタル領域における倫理を戦略の中心に据えなければなりません。セキュリティの強化だけでは、もはや不十分です。



調査方法
毎年発表されるアクセンチュアの「テクノロジービジョン」は、アクセンチュア・テクノロジー・ラボが作成しています。今回の調査では、公的機関や民間企業、研究機関、ベンチャーキャピタル、ベンチャー企業に在籍する25名以上の有識者で構成される「テクノロジービジョン外部諮問委員会」から収集された知見を参考にしています。また、テクノロジービジョンの編纂チームが、テクノロジー分野の有識者や業界の専門家、100人近くのアクセンチュアの経営幹部に対するインタビューも実施しました。

同時に、新しいテクノロジーの採用に関する知見を得るために、アクセンチュアの調査部門が、11カ国、12の業界にわたる3,100人以上の企業幹部およびIT担当役員を対象に、主要な課題と優先的に採用、投資すべきテクノロジーの調査を行いました。主な回答者は、年商5億ドル以上の企業の経営幹部であり、大多数の企業は年商60億ドル以上です。

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[アクセンチュア]
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