ビットコイン、フィンテックに関する調査(Harmoney.jp会員対象) 

2016年04月25日
マネースクウェア・ジャパン(M2J)は、「Harmoney.jp」の会員を対象に、『ビットコイン、フィンテックに関する調査』を行いました。

最近よく耳にするフィンテック(FinTech)という言葉。FinTechは金融(Finance)と技術(Technology)を組み合わせた造語で、最新のIT技術を活用した、新しい金融サービス、決済・財務サービスを指します。中でも、「ビットコイン」などに代表される仮想通貨は、その“地位”向上に注目が集まっています。
2016年3月4日、日本政府はビットコインを規制する関連法の改正案を閣議決定して国会へ提出。これまで単なる「モノ」として扱われていた仮想通貨を「貨幣の機能」を持つとして、公的な決済手段の一つであると位置づけました。関心が集まる今、「ビットコイン」や「フィンテック」に対する世間のイメージを調査しました。

【調査サマリー】

(1) 97.2%がビットコインを「知っている」「聞いたことがある」と回答

(2) 約5割がビットコインの保有を検討?ビットコインに対するイメージと需要を調査

(3) 従来の金融サービスに感じること1位は「サービスの手数料が高い」、2位は「利用時間が短い」

(4) 最も利用者の多いフィンテックのサービスはマネーフォワード、Zaimなどの「家計簿系」


【調査結果】

(1) 97.2%がビットコインを「知っている」「聞いたことがある」と回答。そのイメージとは?
「ビットコイン」という言葉の認知度を調査したところ、97.2%もの人が「知っている」「聞いたことがある」と回答。ビットコインの認知度の高さが伺える一方、内訳としては「聞いたことはあるが、内容はよくわからない」が55.6%と最も多く、「知っている、既に保有している」と回答した人は3.5%に留まりました。
そこでビットコインについて知っていることを聞いたところ、「『ビットコインが消失した』として経営破たんした取引所がある(349pt)」が最多となり、2014年に発生したマウントゴックス社の「ビットコイン消失事件」の印象が根強いことがわかりました。
しかし、2位以降は「世界各地でビットコインを利用できるサービスが増えている(263pt)」「ブロックチェーンという仕組みを使った仮想の通貨である(173pt)」「比較的価格変動が大きい(151pt)」がランクインし、ビットコインの仕組みを理解している人も多く、利用シーンが広がりを見せていることも同時に認知されているようです。

(2) 約5割がビットコインの保有を検討?ビットコインに対するイメージと需要を調査
続いてビットコインへのイメージを伺ったところ、最も多かったのは「セキュリティ面に不安を感じる(251pt)」、次いで「信頼できない、怪しそう(223pt)」となり、安全性や信頼性に疑問を感じている人が多いことがわかりました。中には、「仮想通貨とか、金のような資産に近いとか、表現する人がいるが本質を外していると思う。私企業(組織)のポイント制度という表現が一番正しいと考えている。(40代男性)」などビットコインの存在意義に関する意見もありました。
一方で、「興味があり、学んでみたいと感じる(125pt)」「利便性が高い(95pt)」「画期的であり今後伸びていく、期待できると感じる(85pt)」などプラスに感じる人も一定数いることが分かりました。その中で、「外国への送金手数料が下がる。(30代男性)」などコストが安いことへのポジティブな声が多く挙がりました。

このようなイメージを持たれている中、ビットコインを「既に保有している」「近いうちに保有してみたい」と回答した人はわずか12.6%と1割程度に留まり、実社会においてはまだ十分に普及していない様子が伺えました。
しかし、「将来的には保有してみたいが、今は思わない」を含めると約5割となり、「もう少し世の中に普及してから考える。(40代男性)」「まだリスクが高い。(40代男性)」など、現在問題だと感じていることが解消されれば保有してみたいと考える人も多いようです。

(3) 従来の金融サービスに感じること1位は「サービスの手数料が高い」、2位は「利用時間が短い」
仮想通貨をはじめとするフィンテックは従来の金融サービスに大きな変革をもたらすとされていますが、従来の金融サービスはどのようなイメージを持たれているのでしょうか?
従来の金融サービスについて感じていることを伺ったところ、最も多かったのは「入出金、振り込みなどのサービスを利用する際の手数料が高いと感じる(382pt)」となり、次いで「銀行の窓口やATMが利用できる時間が限られており、不便だと感じる(282pt)」「手続き等を行う際にしなければいけないことが多く、煩雑だと感じる(201pt)」という結果になり、利便性への不満を感じている人が多いことが見受けられました。

(4) 最も利用者の多いフィンテックのサービスはマネーフォワード、Zaimなどの「家計簿系」
次に、「フィンテック」という言葉の認知度について調べたところ、「知らない、聞いたことがない」が44%と最も多く、ビットコインよりも認知度が低いことが分かりました。

さらに、フィンテックにより従来の金融サービスよりも手数料が安くなったり、管理や手続きの手間が省けたりすることが可能となることを知っているか聞いたところ、「いいえ」と回答した人が68.5%と、「はい」を大きく上回る結果となりました。

■フィンテックにより、従来の金融サービスよりも手数料が安くなったり、管理や手続きの手間が省けたりすることが可能となることをご存知ですか?
・はい・・・ 31.5%
・いいえ・・・68.5%

では、フィンテックはどのようなイメージを持たれているのでしょうか?
フィンテックのイメージについて伺ったところ、最も多かったのは「よくわからない(219pt)」となり、聞いたことはあるが具体的内容は知らない人が多いことがわかりました。しかし、2位以降は「画期的であり今後伸びていく、期待できると感じる(128pt)」「興味があり、学んでみたいと感じる(120pt)」「利便性が高い(114pt)」と続き、フィンテックのこれからの展開に関心を示す人も多くいました。

続いて、利用したことのあるフィンテックのサービスを伺ったところ、「フィンテックのサービスを利用したことはない(388pt)」が最多となり、フィンテックに対して漠然と良いイメージを持っているものの、実際に利用している人はまだ多くないことが分かりました。
実際に利用したことのあるサービスの中で最も票を得たのは「マネーフォワード、Zaimなどの家計簿系のサービス(63pt)」、次いで「楽天スマートぺイ、LINE Payなどのスマホ決済・送金系のサービス(54pt)」となり、生活に密着した分野での普及・活用が進んでいるようです。

次にフィンテックのサービスの利用意向について伺ったところ、「将来的には利用してみたいが、今はそう思わない」が47.7%で最多となりました。資産やお金を扱う金融分野において実際に利用するに至るには、まだ抵抗を感じている人が多いのかもしれません。


【調査概要】
調査タイトル: ビットコインやフィンテックについて意見を聞かせて!
調査対象: Harmoney.jp会員
調査期間: 2016年4月1日~4月11日
調査方法: インターネットリサーチ
調査地域: 全国
有効回答数: 514サンプル

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[マネースクウェア・ジャパン]
 マイページ TOP