健康ニーズ調査2015(15~79歳の男女対象) 

2016年01月26日
日本能率協会総合研究所は、2015年10月に、首都圏在住の15~79歳の男女個人を対象に、『健康ニーズ調査2015』を実施いたしました。

本調査は、1998年から継続的に実施している、一般男女の健康に対するニーズを明らかにする総合的な調査です。01年~07年頃の健康ブームの時代と比較すると、消費者全体としては健康意識や購買意欲が低下しているのが実態ですが、属性別に詳しくみると、各属性に特徴的な健康意識、活発な消費行動が明らかになりました。

【調査結果】

食への気づかいは健康ブーム終焉とともに低迷する中、手軽さで広がる“ベジタブルファースト”野菜を最初に。
「朝食は必ず食べる」55%、「野菜を多く食べる」「三食欠かさない」が半数弱、次いで「バランスのよい食事」「夜遅く食べない」「乳製品を食べる」。「野菜を最初に食べる」が31%。

「サプリメント」回復、「ゼロ表示の食品・飲料」増加傾向、健康志向食品摂取に最も積極的な女性50代。
「サプリメント」31%、次いで「ゼロ表示の食品・飲料」「栄養ドリンク」「特定保健用食品」「健康食品」1割台。「機能性表示食品」3%。「サプリメント」は女性50代が57%と最も多い。

「トクホ」4割、「機能性表示食品」は既に1割が意味まで認知、「機能性表示食品」の知識が深いのは男女とも60代。

「特定保健用食品(トクホ)」は「意味をよく知っている」40%。「機能性表示食品」は「意味をよく知っている」10%、「聞いたことがあるが意味は知らない」62%、「全く聞いたことがない」26%。

健康寿命を真剣に意識して対策する70代男女、体型の崩れをなんとかしたい女性40代。
「いつまでも元気でいたいので、健康には気づかっている」は男女とも70代で約7割。女性30代~50代は「美容」に加え「病気にならないため」「身軽に動くため」「若さを保つため」やせたい。

健康にいい油脂が拡大基調、「オリーブオイル」復活、ナッツ類、「ココナッツオイル」「エゴマ」増加中。
「オリーブオイル」は前年より5ポイント以上増加。「アーモンド」「くるみ」といったナッツ類もここ数年で1割を超えて堅調だが、伸びは鈍化。「ココナッツオイル」「エゴマ(しそ油)」は増加。

【調査結果】

食への気づかいは健康ブーム終焉とともに低迷する中、手軽さで広がる“ベジタブルファースト”野菜を最初に。

食生活で実行していることについて、32項目の選択肢を挙げて聞きました。
15年のベスト10が図表1の項目で、「朝食は必ず食べる」が55%と1位、「野菜を多く食べる」「三食欠かさない」が半数弱、次いで「バランスのよい食事」「夜遅く食べない」「乳製品を食べる」とお馴染みの食生活の注意事項が続きます。
しかしながら、過去からの推移をみると、このうち9項目が01年~07年をピークに、以降減少していることがわかります。テレビの健康番組が影響力のあった時期、「メタボリックシンドローム」という流行語が一世を風靡した時期になります。こうした健康ブームの頃は、実際に健康によい食生活を実行している人が今より多く、ブームが過ぎたこの10年は、食事に対する配慮が減少傾向にあると言えます。
そのような中、今回初めて選択肢に追加した「野菜を最初に食べる」が31%と、32項目中7位に挙がったのが特徴的です。食べる順番を変えるだけでやせる・太らないと、その手軽さがウケているようです。
年代別にみると「野菜を最初に食べる」は女性30代~70代で意識されており、特に女性50代では半数近くの人が実行していました。「野菜を多く食べる」が女性50代~70代、男性70代で7割前後と、シニアに意識されているのに対し、「野菜を最初に食べる」は体型の崩れを気にしているミドルに広がっている様子です。

「サプリメント」回復、「ゼロ表示の食品・飲料」増加傾向、健康志向食品摂取に最も積極的な女性50代。

11項目の健康志向食品を挙げ、健康維持のために定期的に摂取しているものを聞きました。最も多かったのは「サプリメント」の31%、次いで「ゼロ表示の食品・飲料」「栄養ドリンク」「特定保健用食品」「健康食品」が1割台で続きます。今回注目の「機能性表示食品」を定期的に摂取している人は3%に過ぎませんでした。
過去からの推移をみると、「サプリメント」は06年には40%の人が定期的に摂取していると答えていました。その後徐々に減少し、13年には29%と3割未満となりましたが、15年には回復傾向です。過去調査と比較可能な「栄養ドリンク」「健康食品」も、06年以前と比較すると低迷していますが、この1~2年で回復傾向が見られます。また、11年から調査対象とした「ゼロ表示の食品・飲料」は、増減しながらも拡大していると言えるでしょう。
定期的に摂取している人を性年代別にみると、「サプリメント」は男性24%に対して女性38%と男女差が大きく、女性では40代~60代が他の年代より高く、中でも50代は57%と最多でした。「ゼロ表示の食品・飲料」も男性より女性のほうが10ポイント近く多く、特に女性50代で3割以上と目立っています。
女性50代は「サプリメント」「ゼロ表示の食品・飲料」はじめ、何らかの健康志向食品を定期的に摂取している人が8割近くと最も多い年代でした。健康維持のために、食事以外の様々な食品を摂取している年代と言えます。

「トクホ」4割、「機能性表示食品」は既に1割が意味まで認知、「機能性表示食品」の知識が深いのは男女とも60代。

15年4月にスタートした「機能性表示食品」制度ですが、導入半年後の生活者の受け止め方はどのようなものでしょうか。
1991年に制度が導入された「特定保健用食品」は、厚生労働省許可のマークや「トクホ」の略称とともに市場が拡大し、健康をうたった様々なヒット商品を産んできました。今回の調査でも、「意味をよく知っている」人が40%、「聞いたことがあるが意味は知らない」まで含めると9割以上の人が耳にしている用語です。
一方「機能性表示食品」は、「意味をよく知っている」人は10%に過ぎず、「聞いたことがあるが意味は知らない」が62%、「全く聞いたことがない、知らない」とする人も26%に上りました。トクホと比較すると、まだまだ知名度は低いようです。とはいえ、01年に導入された「栄養機能食品」も、「意味をよく知っている」9%、「聞いたことがあるが意味は知らない」が63%、「全く聞いたことがない、知らない」26%とほぼ同水準でしたので、比較すると、健闘していると言えるでしょう。
年代別にみると、「特定保健用食品」「機能性表示食品」ともに、男性は50代でピークとなっており、食品の健康表示に関心が一番高い年代と言えます。一方女性は、20代~70代で7~8割と、認知率の年代差があまりありません。「機能性表示食品」を意味まで知っている人でみると、最も多かったのは男女とも60代でした。
尚、「聞いたことがない」人を除き、健康表示のあるものを選ぶ食品を聞いたところ、「特定保健用食品」では「飲料」が4割以上、次いで「炭酸飲料・コーラ」「乳製品」「サプリメント」が1割台でした。
「機能性表示食品」では「飲料」「サプリメント」「乳製品」が1割台でした。しかしながら、「機能性表示食品」は調査を実施した10月時点ではまだ販売している商品が少なく、正確に知っている人も少なかったことから、上記の結果は購入実態というよりは、どのような商品を期待しているかという目安と言うことができそうです。

健康寿命を真剣に意識して対策する70代男女、体型の崩れをなんとかしたい女性40代。

健康についての考え方や行動について、18の選択肢を挙げ、あてはまるものを答えてもらいました。
図表4左の健康全般についての3項目では、年代による差が特に大きくなっています。
「以前より健康に気づかうようになった」は男性50代~70代、女性60代~70代で6割を超え、シニアの健康への気づかいの高さがうかがえます。
「将来の健康には不安がある」は女性40代、男性50代で急増するのが目立ち、将来の健康不安を意識し始める年代と言えます。
「いつまでも元気でいたいので、健康には気づかっている」は、加齢とともに急増し、男女とも70代で約7割と高率です。健康寿命をこの先どれだけ伸ばせるのかを真剣に意識しているのでしょう。この長寿健康志向がシニアの健康意識の高さを支え、健康対策を実行している原動力と推察されます。
一方、体型に関する右のグラフをみると、男性より女性の意識の高さが目立ちます。
女性10代~20代は「美容のため、やせたい・太りたくない」と約半数が考えています。女性30代~50代では、「美容」に加え、「病気にならないため」「身軽に動くため」「若さを保つため」と様々な理由で体型に気づかう様子が見られます。特に女性40代は「やせたい・太りたくない」意識のピークで、以前より崩れてきた体型、やせにくくなった体質を実感し、最もなんとかしたいと思っているようです。
男性は、「身軽に動くため」が40代ピーク、「病気にならないため」が50代ピークと、40代でお腹が出て動作のにぶりを実感、50代で病気への将来不安と連動しており、メタボリックシンドロームを気にする年代と重なるようです。

健康にいい油脂が拡大基調、「オリーブオイル」復活、ナッツ類、「ココナッツオイル」「エゴマ」増加中。

食品・飲料169項目を挙げて、健康のために食べたり飲んだりしているものを聞きました。その中からこの5年間で増加が目立つなど注目の食品6品目を挙げました。
「オリーブオイル」は00年に3割を超えていましたが、以降2割代で推移していました。15年では前年より5ポイント以上増加して復活、3人に1人が健康を意識して摂取すると答えています。
「アーモンド」「くるみ」といった不飽和脂肪酸が多く含まれるナッツ類もここ数年間は1割を超えて堅調でしたが、伸びは鈍化していると言えます。
「ココナッツオイル」「エゴマ(しそ油)」は14年から15年にかけて増加の著しかった食品でした。話題のスーパーフード「チアシード」は、新たに選択肢に追加したものですが、3%に過ぎませんでした。年代別にみると、「ココナッツオイル」は特に女性60代~70代で支持され、「エゴマ(しそ油)」「チアシード」は女性50代に人気でした。
この他、健康食品素材として聞いた「亜麻仁油」も、摂取意向が5ポイント以上増加して1割を超えました。


【調査概要】
調査対象:首都圏在住の15~79歳の男女個人
調査方法:日本能率協会総合研究所「モニターリサーチ・システム」利用によるFAX調査
有効回収数:1,268人(発送数1,800人、有効回収率70.4%)
調査実施日:2015年9月30日(水)~10月6日(火)
※過去の調査対象と揃え、時系列比較他の分析は10~60代計(有効回収数1,075人)で行いました。

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