労働者意識調査「ランスタッド・ワークモニター」(世界34の国と地域の18~65歳を対象) 

2016年03月02日
ランスタッドホールディング・エヌ・ヴィーは、四半期毎に世界34の国と地域の18~65歳を対象に、労働者意識調査「ランスタッド・ワークモニター」を実施しています。今回は2015年第4四半期に実施した調査の中から、仕事とテクノロジーに関する結果を発表します。

近年、産業界で必要とされる人材と、教育機関の人材育成の間でのミスマッチが生じており、世界的に問題となっています。特に理系人材においては慢性的な人材とスキル不足が懸念されており、産学官協働で改善していくことが急務となっています。そのような背景を受け、文部科学省は昨年「理工系人材育成戦略」を策定し、理系人材の質的充実と量的確保に向けた取り組みを開始しました。しかし今回の調査では、日本の労働者の理系・テクノロジー分野に対する意識の低さが露呈し、グローバルと大きな差があることが明らかになりました。

【調査結果サマリー】

ランスタッド・ワークモニター 労働意識調査
2015年第4四半期 日本の特筆事項


・自分の職場で「理系人材のニーズが高まっている」に、グローバルの45.9%が実感。アジア、中南米に加え、アメリカでも半数が高まりを認識

・グローバルの71.1%が「理系のキャリアを目指す学生が増えるべき」と回答。アジア、中南米、南欧、北米でも70%以上が同意。日本は58%で、調査国中5番目に低い結果

・「業務のデジタル化に対応する準備」、日本の労働者は42.5%で他国と比較して極端に低い結果。テクノロジーに対し、個人の意識がまだまだ低い傾向


【調査結果概要】

自分の職場で「理系人材のニーズが高まっている」に、グローバルの45.9%が実感。アジア、中南米に加え、アメリカでも半数が高まりを認識

自社の理系人材ニーズについて、世界の労働者の45.9%、日本の40.2%が「高まっている」と回答しました。アジアや中南米諸国で同意する声が多く聞かれたほか、世界のIT産業を牽引するアメリカでも約半数(49.2%)がニーズの高まりを実感する結果でした。

グローバルの71.1%が「理系のキャリアを目指す学生が増えるべき」と回答。アジア、中南米、南欧、北米でも70%以上が同意。日本は58%で、調査国中5番目に低い結果

世界では71.1%が「学生は理系キャリアを目指すべき」と回答。34の国と地域中、16カ国から70%以上の同意を得る結果でした。日本は5番目に低い数値でしたが、それでも半数を上回る58%の労働者が同意していることが分かりました。

また、「自分が18歳だったら理系分野の勉強に注力する」に世界の63.3%、日本の57%が、「自分が18歳だったらデジタル系の勉強に注力する」に世界の69.7%、日本の61.2%が「はい」と回答しました。いずれの設問も、アジアのIT立国を目指すインドと中国から90%近い同意を得る結果でした。

「業務のデジタル化に対応する準備」、日本の労働者は42.5%で他国と比較して極端に低い結果。テクノロジーに対し、個人の意識がまだまだ低い傾向

業務のデジタル化への準備について、世界の労働者の78%が「準備できている」と回答したのに対し、日本は調査国の中で最も低い42.5%でした。理系人材のニーズが高まり、テクノロジーが日々進化していることは漠然と感じながらも、自分の業務にそれがどのように関わってくるのか、をまだ現実のものととらえられていない労働者が、グローバルと比較して多いことがうかがえます。

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[ランスタッド]
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